精神的にくたくたになって働いて 同僚を誘って退社。 外に出たら、冷たい雨。 防災センターの警備員さんに傘を借りて(感謝) りんかい線にのって帰りました。 同僚は大井町で降りた後、 席が空いたので座りました。 荷物も多かったし雨で紙袋が破れてしまったので。 その数分後 初老のマダムが目の前で倒れそうになっていて お連れの女性が助けを求めていました。 荷物ほおり出して支える自分。 周りのおっさん誰も助けず。 何とか席に座らせて。 気道確認。意識あり。 聞けばお連れの女性は同僚で 初老のマダムは酒に弱いのに つきあいで飲んでから様子がおかしいという。 車内の湿度と気温が上がっていく、息苦しい。 マダムの手がどんどん白くなっていく。 お二人とも池袋で乗り換えるという。 この混雑で、女性一人で、マダムを降ろすのは無理だな。 しかしこの会話を聞いていても 誰も助けようという雰囲気はない。 ちらと時計を見たが、私はもう終バスには間に合わない。 マダムは一人で暮らしているらしく、 駅まで迎えに来れるような状況ではないという。 新宿→池袋→新宿で、まだ終電には間に合うだろう。 というわけで池袋までつきあって、無事降車終了。 どう考えても病人を介抱していても誰も助けようとしない 池袋駅利用者。 お連れの同僚さんに駅員さんを呼んでもらう。 『何もできません』と トボケる池袋駅員。 えーと、駅員さん。 車椅子と改札口までの行き方を 教えて欲しいんですけど。池袋知らんし。 てゆか手を貸せよ、俺ら人間だよ 荷物とかじゃないよ。 そもそも他人だし。 救急車呼んだ方がいいですよ、と駅員。 いやいやふるふる、と首を振るマダム。 マダム吐く。 怖いぐらい真っ赤などろっとしたものを吐く。 なぜかゴミ袋の準備だけはいい駅員。 すばやくSUICAで水を買って渡す私。110円。 マダム生き返る。 いまごろ車椅子来る。 なんとかもちそうだ。 悪いが嘔吐物には触れない。 110円は今度あったときに返してくれ。 うちの館にきてくれれば嬉しいよ。 名乗って無いがな。 どうにか新宿駅まで戻ってくる。 雪のようなものがちらついている。 会社出てから既に2時間経過。 なんとか橋本行きに座れる。何日ぶりだろう。 さて、執筆、と思い鞄を開けようとしたら、 目の前の傘を持って行こうとする初老紳士。 泥棒とか置き引きとか そういうやつか。 がっと手をつかみ 『なんで持ってくの!?私の傘です』 「えと、傘を忘れて」 見た目、人が良さそうな初老サラリーマンだった。 『忘れたら人のを持ってっていいの?どんな傘よ?』 「えと、ちょうどこんなかんじの」 『忘れ物の傘ならそこにあったけどね、でもぜんぜん色が違うよ!!』 そこで車内から「うるせえ!!」と声が。 京王駅員現る。「そこでお話お聞きしましょう」と外へ。 なんだか怒りが収まらなかった。 借りた傘握りしめて。 『いいじゃねーか、かさとったぐれーでよぉ』 そんな感じの空気だけが車内に残る。 そうか。俺はうるさいな。悪だな。 今にも吐きそうな人と すごい咳をしているのにマスクも手も当てない人と あくまでおしゃべりに夢中な女たち ああ気分悪い。俺もその構成部品。 このまま調布で雨の中作業している工員さんを 間違ってひき殺しちゃったりしたら、 俺ら全員加害者になるのかなあ。 業務上過失致死? 息が苦しい。 早くかえって寝たい。 そんなこと考えてたら、がーーんと 緊急停車した。 転びそうになる女たち。 ・・・動き出した。 『安全確認のため徐行します』とかいってる。 さらに『次の駅で止まって確認します』ってアナウンス。 それって安全なのか? 誰かやっちゃったとかだったら・・・やだなあ。 鞄の中で電源が入りっぱなしのPCが熱い。