「ソフトイーサー」って知ってますか? VPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)技術のひとつで、日本人の筑波大学の大学生・登さんという方がIPAの予算で会社まで立ち上げて開発しているソフトウェアの通称です。 現在は「PacketiX」という名前で先日、2.0正式版が公開されました。 PacketiX VPN 2.0 http://www.softether.com/jp/ これで何が出来るかというと、大きく分けて3つ。 ■セキュリティが堅い企業・大学から自由に外のネットワークに出れる ・メッセンジャー等が設定いらずで使える ・Webはもちろんプロクシ不要 ・Windowsファイル共有も普通にできる ■ケーブルTVやプライベートのネットワーク内にあるコンピュータと繋げる ・ファイル共有 ・リモート操作 ・プリンタに印刷 ■知らない人のPCと同じオフィスにいるかのように接続できる ・P2Pなファイル共有 ・SOHOオフィス的使い方 □その他 ・Gyaoのように海外からの接続を断るネットTVも見れる ・親兄弟のPCなどのサポートに便利 ・外部への接続を別のレイヤで管理できる □デメリット ・知識無しで使うと非常に危険 ・一見P2Pな技術なので、堅い管理者には怒られる ・しかも管理者が使用を制御するのが難しい ・ネットワークに穴を開けるので、ウィルス等の被害も拡大する可能性 ・ルーターのセキュリティ設定がほぼ無意味、もしくは方針変更の必要性あり ・IPA、もとは税金だがオープンソースではないので内部の通信が謎 ・開発者が賢すぎる、ライセンスサーバーなどもしっかり。 1.0が出たときにはすごく話題になりました。 まだまだ現役の学生さんですが、IPAに採択されて、会社の社長になって、さらにはNTT系や商社系のソフトウェアベンダーにライセンス販売してもらったりして、うらやましいぐらい登りつめているのぼりさんです。 2.0は大きな変更がいろいろ実装されていたので試しながら期待していたのですが、先日の28日に正式版のリリースとWeb上のフリーライセンスリリースシステムが稼動し始めました。無料で使えますが、どこのどのサーバでPacketiXが動いているのかは、彼は把握できる仕組みですね。さらに通信の内部についても検証してみてたんですが、非常に見づらい…そして変…。筑波大に向けてキープアライブ通信などしているみたいだし…(いいのか?)。WANへのルーティングをVPN経由にしなければ大して変ではないのですが、今後とも気をつけて挙動を見てないと、核になる仮想HUBマシン(とそのIP)が危険なことになりそうです。 あ、ちなみにこちらに作者のBlogが公開されてます。 http://d.hatena.ne.jp/softether/ かなり変な人です、ちょうど今、実家が公開されていて面白いです。 自称「天才コンピュータ少年だった」という方、ぜひ見に行って比較してみると良いのではないかと思います。 高校時代にD3Dの本なども書いてらっしゃいます。しかも3冊も。