「幼稚園から義務教育、延長幅1~2年…政府・与党方針」(読売) http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060101it02.htm?from=top 「幼少」ではなくて、幼稚園と小学校の義務教育化が議論されている。 「小一問題」ってはじめてきいたけど、調べてみたらけっこう沢山ヒットする。 いわゆる学習障害とか学級崩壊と関連のあるテーマなのかもしれん。 調べてみると単なる学校の教授能力や環境不適応による学習障害だけではなくて、親と子供を取り囲む環境の違いも小一問題と呼ぶらしい。 働くお母さんにとっては、幼稚園と小学校の負荷差は大きく、子供に学習や意識付けにそのしわ寄せが来ている、ということか。 まあ、フランスはもとから2−3歳の年少から無料で学校にいけるし、義務教育化も5歳から、という「ゆとり教育」な分だけ、時間をかける国なのですが、日本の場合はどうなんだろうなあ、幼稚園を義務教育化するのはここ数年の教育政策のなかではまともな視点なのかもしれないけど、いざ施行に移すと、ゆがんでしまうのはなぜなんだろう。 という意味ではやはり、幼児初等教育の中身そのものにもメスを入れていかないといけないようにもおもう。ちなみにフランスでは読み書きやお返事よりも、団体行動が上手に出来ることのほうが重点を置かれているように感じる(詳細は全て先生が握っているので親は立ち入れない)。 3歳は体を動かしたり、道具を使ったり、団体で行動できるだけで楽しい、4歳になると社会的な行動ができるようになる。友達が買ってもらったゲームソフトがうらやましくて、ゲームを始めるのもこの頃。あとはごっこ遊びなど、仮定のルールに基づく遊びも。5歳になると今度は年少の子供を連れたり、教えたりといったことが出来るようになる。しかし、また小学生になると、突然年少に逆戻りしてしまう、という話はよく聞く。 結局のところ、慣れ親しんだ環境と、今までとは格段に違ったタスクを与えられるから、勝手が違ってしまうんだろうな、と安易に推測。 幼稚園の義務教育化で小学校お受験とか、幼稚園受験(3歳児から!?)が過度にならないといいんだが。 まあ最近この手の「お受験教育」について、考え方が変わってきたんだが、やりたい親はやったらいいんだよな、と思う。幼少期に過度なトレーニングを施すことはそれなりのリスクがあるし、長い目で見た思考の柔軟性や、親子の関係に問題を残すことは真っ当な親であれば判るはず。だからといって、学級崩壊が激しい公立校で勉強ができないだろうと考えるのが普通の親なのかもしれないけど、皆がそうやって公立校を蔑んでいったら、良くなるものも良くならないよな。親同士だって。 むしろ関係者は「義務教育改革の一環」と考えて、「私立よりも高クオリティな初等教育」を目指してもらいたいものだと思う。だって少子化だし。公立幼稚園がクオリティをあげられない理由で「お金以外のもの」があるのだろうか?まあ小学校がつぶげるような過疎地域ではまた別の問題もあるかもしれないが。