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過去の日記なのであるが13日の放課後に 「レ・ボー・プロヴァンス(Les baux de provance)」を訪問した。 les baux,といってもピンと来る人は少ないだろうが、 ボーキサイト(bauxite)といえば判る人はいるかもしれない。 ボーキサイトは金属アルミニウムの原料である。 ボーはボーキサイトが始めて発見された地で、巨大なボーキサイト鉱床を持っている。 ちなみに一般的なボーキサイトからアルミを作る製法には電気を使う必要があるのでボーキサイトの近代的利用は19世紀以降であるが、古代、先史時代からここは台地であり(ちなみに近隣には1世紀の建築物もある、有名なノストラダムスもこの地で生まれた。彼は16cだが)、墓地など人々が文化を持って暮らしていた痕跡が発見されている。 中世ではボーキサイトは加工がしやすいため切り出され、近隣には巨大な採掘場跡地がたくさんあり、教会になっているところまである。 その地形、その潤沢な鉱石資源により、特に16世紀に繁栄を極めるが、この土地は幾度となく戦火に見舞われている。死の町と呼ばれる城下町はその名に似合わず現在は、美しくハイセンスなプロバンスの土産物が沢山軒を連ねている。 サントン人形や香水博物館、ローマ調の教会などネタに尽きないが、なんと言ってもその景色がすばらしい。 baux1baux2 眼下に広がる裾野のオリーブ畑、そして円形に広がる台地、遠くに見える海、地球が丸く見えるのが自分の眼球の性能なのか、本当に台地が弧を描いているのか、地球が球体なのか、わからなくなるようなパノラマである。 7euroほど払って家族と一緒に城址を訪れることにする(ちなみに同行した学生は参加しなかった、これはもったいない)。 (続く)