日本の国民年金は「毎月きっちり納める制度」としては破綻してないと思うけ ど、システムとしては「社会保険事務所」のおかげでずいぶんとストレスの多い 仕組みになってるとおもう。 昨年11月に一時帰国したときに、国民年金のことが気になったのでいろいろと調 べてみました。私の場合、会社を退職して海外に渡っているのですが、その間の 3日ほどの期間、厚生年金から国民年金に切り替わりの手続きをする必要があっ たようです。まあその後は日本居住者ではありませんから、国民年金は「休止」 になります。そもそも家族全員引越しの合間で、1ヶ月に日仏2往復してた時期 にそれを考える余裕があったとは思えませんが、いま連絡をとっているというこ とはそれなりに記憶にあったのでしょう。 相模原保険事務所に電話すると、調子の軽い感じの男性がポンポンと説明してく れました(上記の理解もその説明によるもの)。まあとにかく国民年金に加入す るフォームを送るから書いておくってください、その後1ヶ月分の納付書を送る から払ってください、とのこと。在フランス日本大使館からの情報によると、フ ランスと日本の国民年金互換制度というのがここ数年始まっているらしいので、 まあ加入しておいても損はないだろうな、そもそもいままで(復学中の死ぬ程貧 乏なときですら!)ちゃんと(遅れてはいたけど)年金も健康保険も払ってたし。 そんなわけで待つこと数ヵ月。 手元に届いた国民年金納付書の発行日は「平成19年1月15日」。納付対象は 「平成16年12月分」で、期限は「19年1月31日」。 今日は・・・2月某日。 なんというかね、もう。 「あなたは日本人ではありません」 という通知を封書でもらったような気分ですよ。 しかも赤と黒の気分の悪いコントラストの紙で。 早速早起きして相模原社会保険事務所に電話してみる。 男性が電話をとる。概略を伝えると、基礎年金番号を聞かれるので伝えると、い きなり担当者が若い女性に。 『国民年金をお支払したいんですけど、  手元に届いたときには期限が切れているんですけどどうしたらいいんでしょうか?』 「2年と1ヶ月を経過するとお支払することはできないということになるんですけど・・・」 『で、どうしたらいいんでしょうか?お支払したいんですがどうしたらいいんでしょう?』 「ですからお支払することはできませんということになるんですけど・・・」 『ですけど・・・?何なんですか?こっちは”払う、払いたい”と言っているんです。何をすればいいのですか?』 「2年と1ヶ月を経過するとお支払することはできないということになるんですけど・・・」 『あの、それ質問の回答になってませんよね?支払わないとどうなるんですか?  ”国民年金を支払うのは国民の義務”ってうたってますよね?  私は犯罪者か何かになるんでしょうか?』 「いえ、犯罪者ではありません、”未納”ということになるんですけど・・・」 『・・・”ですけど・・・”ってその後どうなるんですか?年金がもらえないとか?』 「ずいぶんと先の話になってしまいますけど・・・」 (国民年金を支払う相手に「ずいぶんと先の話」と言われた時点でかなりショック) 以下要約すると・・・ ・現在は1ヶ月だけ加入したことになっている ・2年1ヶ月を過ぎたら払う方法がない ・300ヶ月必要という加入期間にはカウントされるらしい ・この1ヶ月は「未納」という扱い ・未納があると満額の年金はもらえない ・「未納」については60才から65才の間に払うことができる ・海外に行っている間も同様らしい ・休止中の分を互換制度で払ったことにするのかどうかは詳細を調べる必要がある 『つまり”払えない”というのではなくて、”27年後には払える”ってことですよね?』 「そういうことになるんですけれども・・・」 『けれども?』 いい加減な日本語の使いかたに、怒り心頭。 “ずいぶんと先の話”という考え方にも、怒り心頭で電話を切る。 相模原社会保険事務所のスズムラさん。 27年後に熨斗紙つけて払いにいくから覚えておけよ、と。 ここでちょっとシミュレーションしてみる。 加入期間300ヶ月=25年。 20歳で加入して、45歳までは最低でも加入しろということ。 ★最悪でも35歳で加入すれば60歳までに加入できるので権利はもらえると思うけど…。 国民年金に毎月支払う金額が13,300円、1年で159,600円。 25年で都合399万円。おお!いまの日本の30代サラリーマンが1年で稼ぐ程度かよ! えーとこれを、いまの年金支給額である「月額25万円」で割ると・・・。 「年金」を「給料のようなもの」と考えていると、なんと「16ヶ月」で底をつく計算。えー。 (つづきます)