SL研究会といっても鉄のほうじゃなくて、セカンドライフのほうね。 今日は朝から東工大にいってとあるもにょもにょのもにょな打合せ。 企画の仕事って大変です。 で、そのまま東工大のすずかけ台の大学生協でランチ。 メガプレート(カツとハンバーグが搭載されている1.6Mcalぐらいあるカレーラ イス)と、SUICAで支払えることに感動した。 で、そのまま田園都市線で内田洋行までいってくる。 「ユビキタスの内田洋行」という看板のビルがとてもインパクトある。 社長の直筆だそうだ。「指来すっ!!」という感じがすばらしい。 てゆーか、はやくPC内蔵デザインファニチャーを開拓して欲しい。 クリエイティブな仕事としては、机上すっきりして帰宅したいので。 で、それはそうとこんな研究会だった。 とうの講演者であるwtnv先生のお誘いであったのだけど。 ■東京大学公共政策大学院 「セカンドライフにおける持続可能なエネルギー・環境まちづくり」コンペ講評会 ネット上では、Second Lifeなど、3次元バーチャル空間におけるインタラク ティブなまちづくりが始まっています。お互いのreal lifeのアイデンティティ を知らないネットの住人たちが、バーチャルな共同生活空間の構築のために、イ ンタラクションを重ねる。始まったばかりのバーチャル空間における「まちづく り」。実験プロジェクトの結果報告のほか、3Diまちづくりの将来像について、 リアルとバーチャル、それぞれの専門家が対話するフォーラムを開催します。 http://www.slplanning.net/j/seminar.html —- 以下、適当なログ。 「セカンドライフまちづくりプロジェクト」成果発表・講評会 ・セカンドライフ内のミュージアムづくり ・エコロジーをテーマにしたまちづくりをお互いを知らない者同士が2つのチー ムを作り、コンペを実施。 一つのチームは太陽電池や雨水利用、足踏み発電などを利用した高層住宅をデ ザインした。 興味深いのはもう一つのチームで、プロジェクト途中に合意が形成できずに チームが崩壊。リーダー不在、コンセプトの衝突などが原因であったとのことで あるが、ネット社会の合意形成の方法論についても興味深いというディスカッ ションがあげられた(東大工学系研究科・小泉準教授は)。東大・公共政策大学院 SEPP鈴木達二郎「セカンドライフは「天国」という意味だとききおそるおそる参 加してみたが、空を飛ぶ感覚はすばらしい。あとは(自然の世界の)音があれ ば。」エネルギー、環境、まちづくり、など密接に関係している。セカンドライ フの中でのいい体験により、現実の世界のトラブルがヘル可能性もある。 「こ ういう世界に住みたい」という発想から建築やデザインされるというのは、環境 やエネルギーの研究者とは全く逆の発想で非常に興味深い、刺激を受けた」 セカンドライフでの建築を専門としている渡邉先生(首都大)は「人間の体の大 きさが重要。その視点から見た世界、こういうものに住みたいという建築。小さ い人間なら小さいビルが建ってもいいはず。それに崩壊したチームの”空き地”こ そがセカンドライフの世界での理想郷なのでは、というメッセージもある。セカ ンドライフ内でのクリエイティブなディスカッションというのは実は難しい。例 えばお金の話とか、”賄賂を渡してまで作りたいものを作るか?”といったところ まで情熱をかけてつくるか。今のところはオフラインでミーティングなどをする 必要がある。コミュニケーションとしてはまだ足りない」 会場からチーム1のクリエイターに質問などのやりとりもあった。 セカンドライフ内のトロフィーが授与されたが、会場での拍手も届かなかった りする限界もよくわかる。このあたりの課題も司会の方がうまくファシリテー ションしてくれていた。 渡邉先生のデモ 【建築デモ】写真家の作品をセカンドライフ内で表現。都会の中での昆虫を探 す組写真、満員電車の人物を電車のように並べ走らせる作品。内側から東京のス ナップを一望できる「東京タワー」、昆虫を人間と同じ大きさで撮った作品が追 いかけてくる。写真で画面を覆ってしまえば、自分がその中に入れる感覚を得ら れる。 【コンテンツ志向の空間】実世界の建築・都市空間の模倣とは異なる「3D仮想空 間ならではの」空間モデル。 実世界では「人が視認する→建築空間にコンテンツ」しかし実際には動線に沿っ た移動「空間体験」がある。3D仮想世界の空間モデルはアバターがクリックする ことでコンテンツにナビゲーションされる、つまり「空間体験のシーケンスがな い」。ヒントになったのはOS上で画像の入ったフォルダを開くアクション。シー ンの変化、空間体験を盛り込んで、そのコンテンツにアクセスさせる。 「SIGGRAPH Archive in SL」では、過去のSIGGRAPH作品の写真・年代をクリック すると、その年の写真が飛び出してくる。現実世界の写真展を模倣する方法もあ るが、写真を見せるにはこういう見せ方がよいと考えている。 【美術教育のためのプラットフォーム】学生教育のためのワークショップ。首都 大と宮城大の3年生を対象に「実世界の建築・都市空間の”模倣”はNG」という条 件を課して、YouTube等でシェアする。作業中に首都大チームが宮城大の土地を 隆起させすぎて浸食してしまったり、それをSL内ではなくメールで詫びを入れて いたりするところが興味深い。とあるチームは八王子の路線を樹木に見立てて、 写真の葉っぱが生い茂る全体が樹木のように見える作品を作った。八王子の町で 「仮想世界って必要ですか?」というアンケートを採ってその回答をSL空間に一 杯に配置。現実世界に過ごしていることをSL内に伝える、という点が評価できる。 【黒川紀章in SecondLife】黒川紀章の建築物をそのままSL内に移設。実際の建 物はアスベストなどの問題があり建物自体が消滅する。この時代にあったメタボ リズムなど社会現象も忘れ去られてしまうが、SL内なら残せる。 日経アーキテクチャ山本恵久氏 パネルディスカッション —- 建築の建築っぽい話は昨日の夜から寝てないのもあってキツかった。 都市と建築を専門にしている人の話にはいつも、建築家以外の「人間」が出てこ ない。 セカンドライフももっとエージェント指向になって、ボットが取引される世の中 になればいいのにな、と思う。 私的にはメタバースな渋谷で「白い粉」を売る人工無能を飼いたい。白い粉は当 然小麦粉で、それをユーザーのマーケティングに使うというbotなんだけど。 OpenSIMならそういうのもできるだろう。 少なくとも建設物格好良くを自動撮影してYouTubeに勝手にアップロードしてく れるエージェントとかなら結構稼げると思う。 それにしても久々に大量に名刺交換したな。 似てる顔の先生が多かったから、あとで処理するのが大変だ。 以上、参加報告と独り言。