Laval Virtual準備コミュ@mixiにて http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=16125107&comment_count=14&comm_id=608707 某ひでさんからの質問への回答。 (Laval Virtualに限ったことではありませんが、SIGGRAPH,IVRCなども含めて)国際デモ発表に輸送を推奨しない理由です。 Laval Virtualは基本的に輸送を推奨していません。 理由は…
(1)壊れる
日本でも某急便のように普通に物流で「投げる」人がいるわけですけど、ダンボール箱に日本語で「易損品」とか「上積み厳禁」とか「精密機器」とか書いてあったって読めません。それに「plasma display」と英語で書いて あったってあまり役にはたちません。フランス語では「eclan plasma」ですし、それが「fragile」であるか、2人以上で持たないと壊れるとか、中央が弱いとか、物流のすべての工程でかかわる人々がわかるかどうかなんて保証がないです。 (2)届かない
郵便事故は日本でも珍しくなくなってきたみたいですけど、海外では普通に発生します(届かないから気がつかないだけです)。フランスの郵便システムは歴史も人材層もその給料もしっかりしているんですけどねえ…。 なおUPSとEMSはクロノポスト→郵便局という感じに届きますので、結局郵便局受け取りです。FedExは独自のローカル配送ルートを持っていますが、末端の業者は請負です(品質は悪くないですけど、フランス語です)。 ありがちな笑えない例としては「出荷者の字が汚くて伝票が読めない」という状態で届かないこともあります。その場合、FedExのトラッキングステータスには「あて先不鮮明」とか書かれます。アルファベットの書き方は各国違いますので本当に注意が必要です。「箱やインボイスに書いてあるじゃん!!」とか言っても後の祭りです。 (3)遅れる
24時間対応、土日も配送!ってのは欧州には通用しないと思います。パリなどの大都市であればCDG空港から税関→即日配送もありえるかもしれませんが、地方都市は税関→中規模都市→ローカル配送となります。当然トラッキングNoの更新も即時ではないのであまり役に立たなかったりします(たとえばフランスから出荷すると「混載待ち」で何日も止まってたりします)。相手国のカレンダー上の休日などもあったりしますし…だいたい2営業日ぐらいは余裕を持ったほうがいいです。 (4)関税
フランスは付加価値税VAT/TVA(≒消費税)が税率19.6%です。 修理品やアカデミックなデモであっても商品的価値があるなら普通に輸入するとこの金額はかかるはず、もしくは一般課税で家電は2割(未確認)。 これらのコストを受け入れ研究室やイベント主催者側で持つわけにはいきませんので、何とか免税になる方法を考えるしかないですね。 もしいい免税方法を知っている人がいたら教えてください。 立て替えるのは勘弁です…。 インボイスに「商品見本・商品価値なし」と書いてあっても、普通郵便以外だと問い合わせられることが多いです。 (UPSやFedexの事務所から電話がかかってきます…郵便局からはきかれたことがない) 加えて返送時にも税金はかかりますよね?
補足訂正:
— ・自国の製品を送り戻した場合: VAT含めて無税が原則。日本は確実に無税。 ・他国製の製品を一度海外へ搬出し、自国へ持ち戻った場合: 搬出時に持ち出し証明を取得すればよい。
…だそうです。ご指摘感謝>gtk
(5)返送の出荷をいつやるか? 送るだけなら郵便局(LaPoste,国営)やUPS、クロノポスト(LaPosteの子会社)が便利です。 ただしUPSやクロノポストは日曜日に集荷をしません。 お金の問題が片付くなら後日研究室から発送にしてもいいんですけど、日本のEMSと同じでCN22,CN23に当たる書類を書いておいたほうがいいです。 http://www.ems-post.jp/ インボイスには『贈物及び商品見本(商品価値のないもの)の場合、支払条件」欄に「No Commercial Value」の記載』を忘れずに。 フランスの郵便局(LaPoste)では「PostExport」とか「Colissimo」というプリペイド箱つき国際郵便があります。EMSと同じ感覚ですが、2kg-7kgまで入れられる箱があり、値段も30Euro程度とお手軽ですし、窓口かポスト(箱は入りませんが…)に出すだけなのでお手軽です。双方、速達、保険込み、ColissimoはトラッキングNoもついてます。 http://www.coliposte.fr/ ということで上記5点、ということですね、輸送を推奨しない理由。 ちなみに欧州内ならそれほど苦労はないんですけどねえ…。