今年1年のCGショートムービーの頂点であるComputer Animation Festival(以下CAF)のなかでも、特に優れた作品を上映し皆で讃えるイベント「Electronic Theater(以下ET)」が7/31夜から上映開始しました。 おなじみの上演前の余興は、CG関係者であれば誰でも知ってるであろう「Cinematrix」によるインタラクティブシネマ。 コンテンツは ・観客全員で巨大なボールをリフティングする ・迷路(SIGGRAPH’98のバージョンの完全再現!)  http://www.siggraph.org/s98/media/animation.html  98の時点でも”old favorites”であったわけですが… ・PONG形式のもの ・「おえかき先生」形式のダイヤルグラフィックス やはり、単純ではあるのだけれど、みんなでギャーギャー騒いで遊ぶのは面白い、なんといっても観客間での一体感を演出できていると思う。 ちなみに技術的にはスクリーン側にカメラ2台。同じ位置にライトがあって、観客は赤と緑の反射板がついたパドルを裏表にして入力を行う。 初めて、全観客席個々のデータを表示しているのを見たのだけれど、ライトに近いスクリーン直下のあたりは正しく値が拾えてないように見えた(緑になったまま)。しかし客が満席に近くなれば、赤も表示ざれていたので特に問題ないのかも。リフレッシュレートは非常に高いです。 シアターのプロジェクタはソニーから提供された4Kプロジェクタ。 シアターの最後に驚きの実験映像が公開されました。 とりあえず、個々に印象に残った作品の紹介は後にして、ゲーム関係を紹介しておきます。 基本的にはリアルタイム映像の作品などはありませんでした。 PS3とXBox360のタイトルが出揃う来年あたりに期待でしょうか? 日本テイストを多く有した外国作品(もしくは在外邦人アーティスト)はいくつか見受けられたのですが、日本からのET入選は1作だけ。 「モンスターファーム5サーカスキャラバン」 オープニングムービー http://www.dml.co.jp/

ストリーミング版ですが、こちらで見れます。 http://www.tecmo.co.jp/product/mf5/movie.htm

…やっぱり4Kで見たほうが印象いい…。 Digital Media Lab.という映像製作会社によるオープニングムービーですが、単なるキャラものゲームのオープニング映像とは一線を画したクオリティでした。 特に気になったのは暖色系パステルの色づかい、使っている色数は少ないしコントラストも高くないのだけれど、好感が持てます。 それから音楽とレイアウト、背景、構成のテンポのよさが秀逸でした。 日本作品ではないのですが、ゲーム関連ではバンダイナムコゲームスがパブリッシャーで、米国のBlack Hole Entertainmentが製作している「Warhammer: Mark of Chaos」のオー プニング映像が印象ありました。 ゲームの情報 http://www.namco.com/games/warhammer/ http://www.4gamer.net/news.php?url=/news/history/2006.07/20060724143701detail.html 映像はDigic Picturesというハンガリー・ブダペストのサイエンスパークにあるスタジオが作っているようです。 銀のハンマーを持ったブルース・ウィリス似のスキンヘッドいぶし銀な隊長が、モンスター相手の戦争…繰り広げられる生々しい戦闘…というゲームのテーマを渋く表現した映像でした。フォグの使い方や、ピーカンでないグローバルイルミネーション、人物の怪我の具合、服飾デザイン、など、細かいところがよくできてます。 東欧テイスト、ということなんでしょうかねえ。今後も期待です。 あとはゲームがらみという意味では「King Kong」ですかねえ。 WetaDigitalの市街地映像、しかもちょっと昔の都会。 ほかにも船あり恐竜ありと、なんでもありの映像技術紹介。 個人的には映画のデータを使って作ったゲームのほうが面白かったですけど。 グリーンバックで演技するヒロイン…岩だと思っているその物体は実は恐竜。 ふりむくと恐竜と目が合って…とおもったら実はフレームインするのは監督! …というメイキングならではの面白さはありましたけど。 (多分続きます)