いちおう夏休みなので子供観察…というか全力で向き合う日々。 Blogかけなくてすみません。
冬に秋葉原で買って以来、なかなか手が出せないでいた2足歩行ロボットのキット「Weird-7」を息子(3歳半)と一緒に組み立ててみることにした。というより、研究室の掃除ついでに家に持って帰ってきたら、パッケージを見て「いっしょにつくろう!」とせがまれたので。
先日「ゲームと子供」を書いたばかりなので、多少比較できる点があるかと思ったんだけど。 実際には「子供とロボット」について発見すること多し。
ちなみに「Weird-7」のHPはこちら [http://wonderkit.kyohritsu.com/roid/index.html](http://wonderkit.kyohritsu.com/roid/index.html) 原作者の寺崎和久(かずひ)さんのサイト [http://kaduhi.com/weird-7/](http://kaduhi.com/weird-7/) ROBO-ONE関係のライターさん三月兎さんのレポート [http://wonderkit.kyohritsu.com/roid/user/usa-repo1/report1.html](http://wonderkit.kyohritsu.com/roid/user/usa-repo1/report1.html)
前提条件ですけど、うちの子はまだ3歳なので特別な教育はしていません。電車は好きですが、最近やっとプラレールで遊べるようになったところです。ドライバなどの工具は普段は触らせたりしません。学校では工作や組み立て系の遊びは得意のようですが。
組立工程の詳細は三月兎さんのレポートが詳しいので詳細は省きますが、やはりこのWeird-7の最大の特徴は「価格が3万円以下の木材をベースにしたDIYな2足歩行ロボット」という点ではないでしょうか。発売から2年近く経っているわけですが、他のPCから制御できるタイプのホビー2足歩行ロボットは10万円という価格層が相場になっているようで、いつまで経っても3万円以下の市場というのは開拓されていません。確かに「KHR-2HV」などはしっかり作られていてサーボも強力、ジャイロも使えて…といたせりつくせりですが、子供の玩具に10万円を出すのであれば、ほかにやることがあるような気がします。この種のロボットに対して『明確なアプリケーション』があるわけではありませんし(NTT DoCoMoの["U-Tsu-Shi-O-Mi"](http://www.siggraph.org/s2006/main.php?f=conference&p=etech&s=utsu) 庄司さんの言を引用)。
しかし組み立て全般を通して感じたことは、原作者の寺崎さんのものづくりのイデ、というか精神のようなものですね。精度と耐久性を考えれば金属パーツで作るべきなのですが、サーボとネジ以外の部品はすべて木材でできています。木材そのものの材質が検討されていないのは残念ですが、軽さの上でも修理や改造のしやすさの上でも、子供相手の「触りやすさ」という点でも木材で構造を作るというのは悪くないアイディアだと思います。
しかし、設計上の不満もあります。組み立て途中に樹脂製のサーボホーンの1つを止めるネジ頭があっけなく折れてしまい、完全な状態で完成させることはできませんでした。折れた状態のまま続けても1日目の段階では何とかなりましたが、歩かせるのは無理。別の部位と交換したり瞬間接着剤の力を借りて、いろいろ試していましたが、腰(首?)の負荷が大きすぎて、今度は別のサーボがホーンごと折れて使い物にならなくなってしまいました。そんなわけで、現在は完全なBipedとして稼動しています。モーションプログラムもバランシングもしなおしなので、ほとんどゼロからモーションを開発しなければなりません。付属のソフトはスクリプトベースで利用できるので良くできてはいますが、通信プログラムのソースやプロトコルが公開されていないのもつらいところです(折を見て作者に連絡してみるかもしれません)。
さて「子供とロボット」に話を戻しますが、もともとROBO-ONE用「格闘ロボット」として開発されたWeird-7がどこまで子供に受け入れられるかというのは興味がありました。そもそも「Weird」というだけあって奇妙な見た目をしていますし。パッケージデザインと大きな目玉のおかげで子供のファーストインパクトはいいようですが…。 結果から言うと、283点という部品点数、組み立て肯定だけで約3時間強、という結構な作業でしたが、子供は非常に興味を持って、楽しく共同作業することができました。ただのバラバラの部品の山が、だんだんと構造物になっていくのが面白いようです。 特に電源の入っていないサーボの音と適度な堅さは面白いようです。足ができた時点で、何度も構造と動きを変えて楽しんでいました。 そういう意味ではSIGGRAPH E-Tech2006の"Tangibles at Play"で発表されていた運動記憶サーボ玩具はかなりよくできた製品になるのではないかな、と改めて感じました。 [http://www.siggraph.org/s2006/main.php?f=conference&p=etech&s=tangibles](http://www.siggraph.org/s2006/main.php?f=conference&p=etech&s=tangibles)
さて、1日目、3時間を越えてほぼ全体が完成する頃には本人はクタクタになっていました。でも頭がついて、首が振れるようになると、もう完全にとりこです。眠り際には『(自分のものとして)しまってくれ~!』と大好きなプラレール以上の存在になっていました。
■映像編はこちら [http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=17962](http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=17962) ![script_ameba_vision_movie,http://visionmovie.ameba.jp/mcj.php?id=VSs52pA7/x:bZhgVX:hd:FfY3pxlIAc60YAfcYT4mIIWG:RNgbbi:y.:c/u4YIfPaff/CimSbki](http://visionmovie.ameba.jp/jpg/200608/18/87b68034_4.jpg) 息子の映像は基本的にあまり公開しない方針なので、近いうちに消すかもしれません。
[…つづきます…](http://ameblo.jp/akihiko/entry-10015957691.html)