ねこをたたせる

PAV(Parc Adventure Virtuelle) 関係の企画準備で「猫を立たせる」必要が出てきたので1時間ほどでやってみる.

気がついたことメモ.

・いくら立っているとはいえ,猫は猫背にしないと猫に見えない ・胸筋のバランスのとりかたが難しい  猫背なうえに極端な”なで肩”なので,人間の骨格・筋肉とは大きく違う ・尻尾でバランスをとるのが正しい猫の立たせ方だが,それをやると表情の表現が乏しくなる. ・同様に,アニメーションつけようとすると,普通の猫の姿勢から,立ち姿勢へのインタポレーションが非常に不自然…というか見慣れてない…. ・人間系キャラクタの自然な姿勢は「仁王立ち」なのだが,そこまで姿勢がよくない.特に左右をシンメトリにするといかにも不自然.猫らしいやわらかさが出ない. ・顔を少し大きめにしないと,キャラクタとしてのなじみが悪い.まあガーフィールドほどではないけれど. ・「なめ猫」の詰襟は上記のような不自然さを隠す上では自然なコスチューム ・ライティングは気をつけないと,般若顔が作りやすい. ・ポケモン「ニャース」のようなキャラクタデザインはひとつの解だけど,3D化はそうとうきつかったと思われ.

立たせるまではいいんだけどアニメーションが,これはこれは難しい…. 「猫が歩きながら話す」のを見慣れてないからなんだけど.

こればっかりやってるわけにも行かないのでそろそろ終わろう.

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ゲームの新技術

次のBlogエントリーでもちょっとふれますが,ゲームに使える新技術をいろいろと調べていたりします.

で,話題になっているものがあるのでちょっと解説.

■ソニーがER流体で新しいコントローラのための特許を取得

ソニーの特許取得ではEngadgetでも扱われていました http://japanese.engadget.com/2006/06/08/sony-electrorheological-fluid-patent/

チューブ型にして形成するのが賢いですね。 消費電力が少ないというのも大事です。

ER流体自体はそれほど新しいものではないです。 たとえば、モーションセンサーに使われているジャイロ(方位磁針)にもER流体薄膜が使われているものがあります。

他の新素材に比べて製造コストが安い 電気的な制御がしやすい といった利点があります。

インタフェースへの応用では、学会「インタラクション2004」だったかで マウスへのフォースフィードバックとしてデモをしているものを見たことがあります。

この論文は2001年の慶応によるものですが、私が見たものはマウスホイールだったかも。 http://www.i-system.sd.keio.ac.jp/2001/students/master-autumn/2001-01-02.pdf

まあ3-5年ぐらいの技術でしょうか。 現状、この手の萌芽的研究は、思いついて、他の研究者がいろいろ開発し始めたらすぐに特許をとっておかないと、Immersionに取得されてしまいますので、ソニーの特許取得自体は大騒ぎするほどのことではありませんね。 (基本的にソニーは特許取得をしない会社でしたが、最近ではそうも言ってられないようです)

ER流体に関する米国特許はここで見れます。 http://patft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO2&Sect2=HITOFF&u=%2Fnetahtml%2FPTO%2Fsearch-adv.htm&r=0&f=S&l=50&d=PTXT&RS=electrorheological&Refine=Refine+Search&Refine=Refine+Search&Query=electrorheological

恐ろしいことに、上記のようなマウスホイールへの利用は既に2000年にImmersion社に取得されていたりします。 しかもあくまで「for remote control devices」であり、「Nintendo, Sega, or Sony」と名指しで「利用可能」と指摘してたりもします。 http://patft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO2&Sect2=HITOFF&p=1&u=%2Fnetahtml%2FPTO%2Fsearch-bool.html&r=1&f=G&l=50&co1=AND&d=PTXT&s1=sony&s2=electrorheological&OS=sony+AND+electrorheological&RS=sony+AND+electrorheological

まあ特許は特許なので、取得されようが、ちゃんとライセンス料なりを支払えば問題ないでしょう。 普通は、ひとつの製品を作るために、数多くの関連特許が必要になりますから、クロスライセンスなりをして、お互いの優先権を相殺していくことになります。

また、基本特許はともかくとして、どうやってゲーム機に実装するかも重要な技術です。

■新しい視線入力UI

同じEngadgetからの引用ですが、ふつうモニタ側にカメラを置いてしまう視線入力をモニタ側ではなく頭部側につけているところが賢いですね。電極装着がネックになるEOGにも、こういった実装の仕方もあるわけです。

http://japanese.engadget.com/2006/06/12/eog-gaze-detector/

ちなみに福本氏はIVRCの審査員としてお世話になっております

■光トポグラフィのエンタテイメント応用 「脳トレ」で一躍有名になった光トポグラフィですが http://www.hitachi-medical.co.jp/info/opt/index.html

今日のニュースでバンダイナムコHDが日立と共同でエンタテイメント応用をするそうです. http://www.nikkeibp.co.jp/news/flash/506273.html

そういえば,前回のファミ通の特集のときにナムコの福祉事業部の方と近い話をしたのを覚えています…録音の聞きなおしでもしてみるかな.

それはそうと,ナムコの輝かしい一作?としては「マインドシーカー」がありますね!エスパー清田監修の超能力育成ゲーム.

さて複線はこの辺にしておきます.


20年後のエンタテイメント技術

今年はいろんなものが10周年.20周年といったアニバーサリーをやっていますが,そういや1986年ってつくば万博の翌年,結構エキサイティングな年だったと思いますよ.

で,週刊ファミ通も今年で20周年ということです. おもえば「べーしっ君」の表紙で始まりネッキー君で20年やってきたわけですから,継続は力ですね. ファミ通的な言語はもはやゲーム紹介には必須の口調になってしまいましたし,あまり脚光は当てられませんが,日本のゲーム産業における,プラットフォーム,制作,と同等に扱える「基幹ビジネス」と言っても過言ではないように思います.

そんなわけで,私の担当編集氏から相談を受けたのですが,5号連続特集で,ゲームの20年を振り返ったり,この先の20年を予測したりしているそうです.

6/30発売の号では「未来のゲーム技術」ということでトリを飾る企画をすすめているところです.

…で,皆さんにお願いなのですが, 「これは!」というびっくり技術のインタビューに応じてくれる研究者の皆さんを募集します.今すぐ連絡ください.

5年10年ではなく,20年ですから,かなり激しいもの募集です. またインタビューは6月16日(金)~6月21日(水)の期間になります. —-

セクレトボタン

巷で話題のPrayStation3ですが(笑)

dandelion君の日記より http://ameblo.jp/dandelion/entry-10013675869.html

どうやら「SELECT」ボタンのつづりを間違えたようです。 http://japanese.engadget.com/2006/06/14/ps3-spelling-mistake/

フランス語でなんか意味あるかなと思って調べてみましたが、Se Rectでラテン語読みすると「逸脱した・まっすぐ」という意味になりそうです(自信なし)。

なんだかPS3らしいといえば、らしい。

ところでEnGadgetにはどうしようもなく突っ込みたいネタが大量に転がっているのですが、有名Blogサイトに遅れて突っ込みを入れるのがちょっと気恥ずかすい。

さて、山のような執筆と猫のアニメーション(実は伸びてドアを開ける姿勢まではやってみた)にも疲れたし、そろそろ帰ろう。。。