「情報処理とは何であるか」 みたいな話を『Windowsが使える時代に古臭い』と真面目に聞かない学生は、ぜひともこのプロジェクトに参加してみて欲しいところ。

「速度8ノット、敵追跡中」:分散コンピューティングで解読されたEnigmaの暗号 http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000050156,20097348,00.htm

エニグマ(Enigma)とはドイツの大戦中の暗号生成器。 タイプライターをちょっと改造したような構造で、打った電文が別のアルファベット列に置き換わる。

ちなみに私は、エニグマとはアメリカのSIGGRAPH2003(サンディエゴ)で作品発表したときに「コンピューター博物館」で出会っていたりする。

まあその解読をいまさら、力ずくで、分散コンピューティングを用いてやろうというのだから、ほんと、ご苦労様だ。 こういう組み合わせを生成する繰り返し作業はたしかにコンピュータ向けなんだけど、結局のところ解読した暗号を「解読できた!」と判読するのは人間の手作業なんだろうな。

それにしても、暗号化フレーム自体の長さが可変な暗号化ではなくて、エニグマみたいな1対1の暗号文字でもそんなに解読が難しいもんなんだろうか?与えている条件が少なすぎるんじゃなかろうか?

まあ力技については、ぜひとも「ユーザーをいつまでたったも卒業しない情報処理系の落第直前学生」などに補習として取り組ませてみたいところだけれど。

解読しているうちに(どうせドイツ語だろうし)、偶然、すごい面白い単語の列とかになっちゃったりして。楽しそう(戦争じゃないし)。

なお、世の中には聡明なひともいて、このエニグマをJavaでエミュレータつくって解説している人がいます。 http://www.infonet.co.jp/ueyama/ip/history/enigma.html

いまの暗号化通信も50年ぐらいすれば解読される日も来るんだろうなあ。 まあそれ以上に無駄な通信が増えてるから、いちいち解読してくれる人は少ないだろうけど。

あでも、DVDのDeCSSとか、衛星放送のスクランブルはずしたりする人もいるから50年もかからないかもね。