今日はキッシュを焼く。 キッシュといえばキッシュロレーヌ(Quiche Lorraine)があまりにも有名であるが、今日のキッシュはキッシュの基本となる簡単キッシュ。

ロレーヌ地方のと何が違うのか、については考察編で。

ちなみにロレーヌといえばジャンヌダルク(Jeanne d’Arc)があまりにも有名。 場所としては中央フランス、本当にフランスの真ん中の真ん中で生まれたフランスの家庭料理であある。

【準備】  ・Pate Brisee(パート・ブリゼ)

  いわゆるタルト用の生地である。フランスのスーパーでは写真のように棒状で売っている。BriseeとFeuilleteeがありフュイレッテはパイやピザに向いている。ともに菓子用語。

  日本で作るときは薄力粉とバターでつくれるらしい、調べてみると強引な作り方ではあるが、タルト地を使わずタルト型に直接流し込んで焼くというものがあった。それでは玉子焼きみたいだが、カロリー的には低いかも。

 ・タマネギ 中3個  ・スモークベーコン 100g  ・たまご 3個  ・牛乳 180ml  ・生クリーム(15%) 大さじ3   例によって自家製プレーンヨーグルト等でもいいかも、スジャータの場合はもっと少なくていいかもしれない。タルト生地のバターの重さによる。  ・チーズ 100g 細切りエメンタール推奨   【調理】

 1.タマネギをみじん切りに   多少大きい薄切りがあってもいいと思います。

 2.フライパンで、油を引かずにベーコンとタマネギを炒める   ここでタマネギを使わずに、ベーコンのみを炒めて、あとで油を吸うのがロレーヌ式。  3.オーブンを予熱する170度(中火)で7-10分程度  4.卵を溶き、卵液に牛乳と生クリームを混ぜてよく混ぜる  5.炒めた具をタルト生地の上にのせ、チーズを敷き、その上に卵液を引く  6.オーブンに入れ、天火で15分ほど様子を見ながら焼く。

できあがり!

【食べ方・考察】

熱いうちがもちろん旨いが、ピザと違ってキッシュはさめてもいける。温めても旨い。1/4カットぐらいが1人前。フランス国内でも、これをレストランで頼むと、付け合せつきで10Euroぐらいする。ただし自分で作るとpateが1ユーロ強、ベーコンが200gで1ユーロ、生クリームが200mlぐらいで0.5ユーロ、細切りエメンタールが1kgで5ユーロ、といったところなので、10ユーロももらったら、1/4どころか3枚ぐらいは焼けてしまうほどコストパフォーマンスが良い家庭料理である。

今回の簡単キッシュは炒りタマネギが「食べたぜ!」感を強く出しているのだが、考察としては、いわゆるロレーヌ式のように、水分が出ないよう、丁寧にチーズを下に敷き、タマネギを入れないか、かなり細かくみじん切りにしたら、もうちょっと上品で繊細な味わいになるような感じがした。もちろんベーコンの油はキッチンペーパー等で吸ってしまうのも良いだろう。

パート・ブリゼの錬り方も含めた、そのあたりの本格的な解説はこのサイトにおまかせする。 http://www.geocities.jp/deutschebaeckerin/EUBackstube/QuicheLorraine.html

ところでキッシュはロレーヌばかりが有名だけど、キッシュはそのバリエーションが、土地土地によって非常に多い食べ物。例えば、シャンピニオン(マッシュルーム)やほうれん草、ポワロー(長ネギ)、ヤギのチーズを大量に使ったものなどもある。どれもかなり旨い。

要は卵と一緒にして美味しいものはなんでもいけるはずなので、ちょうど茶碗蒸しやダシ巻き卵と同じ要領で、和風メニューとしての可能性もあるはずである。

まあそんな布石も踏まえながら、今回は「簡単キッシュ」としておきます。