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城址といっても日本の城址のように、ただなんとなく芝生が植わっているような城址を想像してはいけない。 鉱石を削りだして作った丘の上にある城。 昔からここの一族はフランスになびかず、 最終的にはフランス王に攻城されてしまう。 そのときの様子などが「実寸大の資料」とともに展示されている。
たとえば振り子式投石器。
さらに城門を破るための「防盾つき丸太」などもある。
『メゾン!メゾン!』といって遊び始める息子。
いやそれはちがうぞ、家を壊すための兵器だ。 他にも砦やら墓やら宗教用の場所やらがいくつか残っている。 …が基本的には「地獄の様相」にかなり近い。 「地獄の門」のロダンもここでインスピレーションを得たという。 たしかにそこらじゅうに苦悩にあえぐ人の姿のような石が存在する。 日本で言えば大涌谷とかが近いのかもしれない。 しかし、怨恨のようなものは感じない、むしろ神聖な自然の成す業に圧倒される。 正確には、自然が成した台地であり、 そこに人が成した建造物であり、 さらに人が行った破壊であり、 自然が膨大な時間をかけて溶かし、砕いているその過程である。 ボーキサイトは酸化アルミニウムである。 若干黄みを帯びた白銀の岩山。 ついに天守閣(le donjon)付近までたどりついた。