mixiに「お父さんの子育て」というコミュがあって、他人の相談に乗っていたら、いろいろ思うことがあるのでたまにはまとめてみようと思います。

ちなみに今回は「1歳半の子供が寝ない」というご相談。

子供の持って生まれた性格にもよると思いますので、ころっと寝る、おとなしい子供と比べれば「うちの子変なんじゃないか」と思うこともあるかもしれませんが、少なくともうちの息子は「頑として寝ない子」ですね。昼寝もめったにしません。

そんなわけですのであまりえらそうなことは言えませんが、同じような悩みを持っているお父さん方も多いとは思うので、振り返って、何が良かったのか、悪かったのかをまとめてみようと思います…

・変な習慣をつけさせるのをやめる  1歳半って、妊婦時代から数えたって生まれてから1000日ぐらいしか生きてませんし、外界の体験もせいぜい500日ぐらい、記憶があるのって100日ぐらい(長期記憶は3歳前後から)なので、変な要求も10日もつづければ習慣化してしまいます。逆を言えば、変な習慣も3歳まえなら、日々の努力で解決できます。

・強い光  フランスでは子供にテレビやパソコン、ゲームなど「強い光」を寝る前に見せることを常識として禁じているようです。車も振動や風景が流れていくのが気持ち良いとかあると思いますが、ベビーシートに載せて対向車や街灯を見続けているのは、なんだか逆効果のような気もします(寝ながら荷台に乗ってみると良いです、大人なら酔います)。  鍵を取って欲しいという行動は、別に「車に乗りたい」と言っている訳ではないかも知れません、鍵が触りたい!とか、一緒に何かして欲しい、とか。

・テレビに子守をまかせきらない  よくこの手の話題に出る「シュタイナー教育」は、現代日本の子育て環境とは一致してない部分もあるので、一概に認められるものではないと思います。結局のところ、テレビに子守をさせるのは「目を離すと子供がどこかにいってしまう」という状態が「テレビに釘付けになっている」というだけのことで、これは別にテレビをつけなければ、他の遊びをするはずですし、親忙しい→テレビ見れるという変な習慣を自分から増強しているだけではないでしょうか。朝や夕方のNHK教育は、時間帯に分かれて、あえて親の忙しい時間にコアタイムを設けています。うまく番組を選んで「見放し」にならないよう、区切りよく終わらせてあげることが大事だと思います。ビデオやDVDなどの場合は無限再生にならないように注意するとか。 区切りも良いので、食事中は頑としてTVをOFFにする、というのはいい習慣だと思います。別にその時間にテレビをみなくったって情報は手に入るし(ビデオもあるし)、ただでさえ、食事で難しいときもあるので、TVのせいで食べ物に集中してない(食事中に写真を撮って見ると全員テレビを見ているのが判ります)というのは、食事を楽しむという人間として普通にできる行動がTV視聴のせいでできなくなっているという悲しい現状だと思いますし。 ちなみに食後のテレビも、実は親の皿洗いを背中で見ているだけでも良かったりするようにも思います。

・コミュニケーションのInとOutを考える  アメリカのメディア教育の研究では、1歳半からインタラクティビティをもつといわれています。つまり、テレビに関しては、自分の好きな番組のリモコンボタンを押せるようになるらしいです。テレビばかりを悪者にするわけにはいきません、たとえばゲームなども音とコントローラと映像に強い興味を示します。時々母親がネットゲームに以上にハマっている…という例を聞きますが、親でも抜けられないループを子供が目の前で見ているかと思うと、けっこうぞっとします。それはそれとして、仮にベビーシッターがいたとして、2時間保育をしてもらったとして、親が帰ってきて1時間だけ接して、それで1日過ぎていったら、10日後には、親よりベビーシッターのほうが親しい大人になってしまうかもしれません。実際にはそう簡単ではないですが、やはり一緒に遊んでくれる時間が長い人のほうが、言語理解やコミュニケーションの質は高いと思います。テレビの映像をボーっと見ている間にできなかった、コミュニケーションのOut、例えば自分から親に向かって話しかけるとか、やってほしいことを言うとか、そういった時間を大切にしてあげたほうがいいと思います。

・体を使って疲れさせる  ついつい親は手加減してしまうのですが、体を思いっきりつかって疲れて寝る、という行為は、明日の成長のためには重要だと思います。親は外で走り回ることばかり考えてしまいますが、そんなに外は安全ではありませんし、昔に比べて兄弟や近所の友達がたくさんいるわけではありません。母親は家事を中心にくたくたですから、ぜひとも父親ならではの部屋遊びプログラムを2・3覚えておくといいと思います。 また思いっきり泣くとか、大人にとっては面倒極まりないことも、子供にとってはいい運動になってることもあります。安全さえ確保できれば、安心毛布やぬいぐるみを抱かせて、部屋を暗くしてそっとしておく…というのもひとつの解だと思います(自分でひとりでいろいろ考えて、おとなしくなったりもします)。

・母親の理解を得る  1歳半って奥さん的には妊娠出産からストレスの頂点にいる可能性があります。(投稿にあったような奥さんとのやり取りを見て察するに)奥さん的にも毎日120%がんばっているので、現在の状況を見直したり「楽をしたい」とは考えられない状況なのでは?たとえば、結局寝かしつけるのに4時間かかるのであれば、二人がかりでやるよりも、お父さんが「一人で寝かしつけてみる」と言って、奥さんを散歩や娯楽、入浴に行かせて見るというのはどうでしょう?うちも嫁さんが頑として、子育てを譲らなかった時期があります。

 補足ですが、フランスでは子供は必ずひとり1体のDouDouと呼ばれる「安心ぬいぐるみ」を持っているようなのですが、うちの子は流れ上「安心毛布」になってしまいました。でもこれを抱きしめていれば、一人でも眠れるようです。

さらに補足ですが、ウチはDVDのマスタチェックで同じ映像を繰り返し100回ぐらいみたりします。1回65分ですけど。

 息子にはできるだけ突き合せないようにしているんですが、本人が望んで近づいてきたり、飽きたら去ったりするので、まあ直接直近の影響についてはなんともいえないかも。長期的に、これを親の作品を刷り込んだ「英才教育」と見るか、「悪影響」と見るかはほとんど他人視点かも知れない。