TBステーション「オンラインゲーム」のお題で初めて、面白いテーマが出てきたように思う。

『リアルマネートレードを考える』

http://ameblo.jp/trackback-onlinegames/entry3-10002632222.html

そんなにTBエントリーがないので短時間でざっくり読めて、

真面目にオンラインゲーム楽しんでいる人の真面目な意見と現状を垣間見ることができてためになった感じ。

反対派はやはりゲームの世界を愛しているし、純粋にゲームを楽しんでいるんだと思う。

またオンラインゲームの楽しみ方としても、友人知人の関係を大事にしているので、不正やBOTなどの行為で、装備やお金を手に入れてしまう人とは「一線を設ける」という人の気持ちも理解できる。

BOTerがBOTerを狩れ、という意見はまさに市場原理の原理を見るようで面白い。

http://ameblo.jp/vaiya124/entry-10002664053.html

以前論文に「エンタテイメントシステムが成立しない条件」という話を書いたことがあるんだが、

それがまさに「生活と結びつくこと」なのである。

http://www.art-science.org/artsci/1102821649/index_html

この課題に「違法か合法か」とか「賛成か反対か」という議論は、実はあまり意味がないことだと思う。

パチンコを例に挙げれば、純粋にパチンコだけ楽しんでいれば「遊び」なんだが、「景品交換所」なんてものがあるから生活かかっちゃうひとがいる。

競馬は公営ギャンブルで、そこから公共事業にお金集めている「合法システム」である。このシステムにおいて、騎手やJRA関係者はシステムの一部であり、生活はかかっているが、遊んではいない。

オンラインゲームにおける運営会社なども全く同じ。チートやRMTができるシステムにするかどうか、RMTを明示的に禁止するかどうか、彼らにとっては悩ましい、それこそ遊びではない問題だけれども、広義のシステムである。

じゃあ景品交換所がなくなればそれでいいのか?

そしたらパチンコなんて遊ぶ人はいまの1割ぐらいになっちゃうんじゃないだろうか。

現金化できるから、パチンコをやるんだ、という人は多いだろう。

逆に「メダルゲームはむなしい」という人もしかりである(最近はメダルゲームコーナーでパチンコ・パチスロやってる人も多く見られるから、それも重症だとは思うけど)。

ちなみに、パチンコやオンラインゲームで税金をとれば、それでいいという話題ではない。

「遊び」を成立させるためには、生活と分離されていなければならない。

ここから先は論文化するには至らない推測であるが、この条件が一致していないプレイヤー同士は、同じゲームで「遊ぶ」ことはできないと思われる。

簡単な例を挙げれば、オンラインゲームではなく、麻雀であろう。

ルールや攻略法は全く同じであるが、金がかかるかどうか、という最大の前提において同意が得られていないプレイヤー同士で卓は囲めない。

また換金行為(賭け麻雀)に同意できていても、そのレートがプレイヤーによって違うというのでも成り立たない。

しかし注目すべき点は、これらのRMT行為とは全く関係なく「同じシステムでゲームは成立する」という点であろう。

この点に注目して、たとえば、MMORPG運営会社向けの提案であるが、実験として、こういう例が考えられる。

(1)新しいMMORPGを開発、β公開する

(2)本サービス開始前に「RMT許可サーバ」と「RMT非許可サーバ」を用意

(3)ご丁寧にRMT公式トレードセンターを運営会社が用意する

(4)RMT取り引き手数料を導入し、市場指数をリアルタイム更新する(株式市場会社と同じ)。

(5)RMT人材派遣会社を運営し、RMTerを登録させる

(6)RMT非許可サーバはコミュニティ系MMORPGとして無料の安息の場として栄える

(7)一部の優良RMTerはNEETにならずにプロテスターとして職を得る

本編のMMORPGは運営資金の多くをRMT取り引き手数料から得ることができるので、ユーザ数の激減というリスクのある本サービスを開始しなくても、継続的に運営開発を続けることができる。

またRMTer派遣会社は扱い方によってはライバル他社を潰すこともできるので、高付加価値企業になる。

まあこういう実験を通して、安心して楽しめるゲームと、賭場を分けられるというわけです。

実際にはこのシステムを成立させるための周辺アイディアがありますが、まあBlogで書くことではないと思いますので、興味がある人はお問い合わせくださいな。