レポートがどうしても書けない病気の学生におくるメール

いろんな大学(いろんな国)のいろんな学生に講義や演習をしていますが、「どうしてもレポートが書けない」という学生さんにあたることは、受験難度には直接関係なく多くあります。

いわゆる「レポートが出せない病」です。

昔からそういう学生は存在したし、思い返せば私もそうだったのですが。

決して頭ごなしに怒鳴りつけてはいけないとおもいますし、理由も聞かずに「受け取らない!」という巌とした事務的な態度や、「こんな締め切りも守れないようではこの業界では生きていけないよ!」という態度も大事かとは思いますが、実はその学生も「なんだキミ、書ければ意外と面白いじゃないか。時間に間に合っていればもっと評価高いのに惜しいね!」と言われて図に乗れば、その学生の才能が目覚めるかもしれません。それが私です。

つまりこれは教育機会だとおもいます。パワーで斬首刑をお伝えするだけでは教育機会の損失です。

さて、先天的な障害を疑う前に、まずは「レポートが出せないのですが…」という学生さんに向けた私のお伝えしたいことを引用しておきます。

(これは2年生の必修の演習だったという想定です)

学生のメール「レポート遅れてすみません。もうちょっと待ってもらえませんか?」

レポートの提出が何らかの難がありできないのであれば、締め切りを過ぎる前に、まずは担当の先生に連絡や相談をするべきではないでしょうか。
何から手を付けたらよいのかわからない、何をクリアすればよいのか明確でない、難しい、といった課題であったとしても、連絡なしに遅れ提出をしたり、連絡なしに未提出となるのは、お互いにとって不利益ではありませんか?
仮に「気持ちが乗らない」だったとしても、時間の無駄をしてほしいわけではありません。「考え方をこう変えるといいよ!」という一言は、実は講義の中でも言っていたかもしれませんし、質問したり、研究室に聞きに行けばいいかもしれません。

「ちょっと待ってもらえませんか?」は聞きませんよ。

先生方も長年、学生を見ていますので、
「納得ができない」「うまく書けない」「バイトがあり時間が割けなかった」
「簡単だと思ったが実は難しかった」「なんだかよくわからないが書けない」
などありとあらゆる理由や難儀があることはわかっています。
延長するといっても、何時まで待てばよいのでしょうか?
それを今、君が云うことができるなら、もうとっくに終わっているのではないでしょうか?

この演習は「必修」です。
持って生まれた特殊な才能が必要というわけではなく、
手順通り話を聞いて手を動かせば、誰もが跳べるハードルを設定しています。
それが必修のユニット教育であり、下の学年から積み上げで、段々高くなっていき、いずれは卒業研究のような、何十ページ、何百ページといった著作になっていきます。

時間内に出せないということは、その方法が間違っていたか、その演習を邪魔する何かがあったということです。
ですから、まずは時間内に出せなかった理由を自分なりに分析してみてください。
難しいことを書く必要はありません。何がやれて、何ができないのか?
キミにとって何が難しいのかは先生は全く分からないのですから!
それを丁寧にメールなりレポートの表紙なり考察なりに加えるか。
いかなる方法でもいいから伝えてみてください。わかりやすく。
先生が受理して採点するかどうかはそれを読んで判断すると思います。

がんばってください。 白井暁彦

実際の作文はもうちょっと箇条書きだったり事務的だったりするのですが、一度の躓きをバネに伸びることができるのも若さなので、先生方も血圧上げずにがんばってください。

☆がんばる=基本的なことを丁寧にやること(白井の定義)