「2007年問題」ってやってこなかったのね。 http://headlines.yahoo.co.jp/column/bp/detail/20070502-00000000-nkbp-bus_all.html 矢野眞和先生の言ってることは、まあ賛成できる。 でも「大学にいくこと」がゴールじゃないからねえ。 「高校卒業→就職→お金ためて大学進学」とか、 「大学卒業→就職→お金ためて大学院進学」とか でもいいじゃないか。 金額はともかく、国や社会が「学ぼうとする人」を支える仕組みを作るべきだと思う。 たとえば国が私学助成みたいに、大学に補助金出しても意味がないかもしれない。 フランスの大学はほとんどが国立だし学費は数千ユーロ以下。私立だってぜんぜん高くない。 子供が希望しようがしまいが、勉強に素質があれば大学にいける。 本人のモチベーションとか、何学部を選ぶかとか、将来どんな仕事に就くかとか、全然関係ない。 でも結局は「魅力のある大学作り」のほうがぜんぜん重要だと思う。 (1)魅力のある大学がある (2)復学、もしくは貯金してでも行きたい学生がいる (3)国がその学生に支援金を出す それでいいじゃないか。 そのための試験でもなんでもやったらいいわけで。 銀行の教育ローンも大学進学希望者向けにいろいろ商品を開発したほうがいいと思う。 場合によっては本人が担保人になったっていいはずだし、社会人の復学などにも使いやすいローン商品などもどんどん作るべき。 現状は育英会とか一部の私設奨学金に頼るしかない。 入学金だけで30万円強、年間120万円強の金額。 普通に聞き分けのいい高校生だったらドン引きですよ。 入学金だけで新品のパソコンが5台は買えてしまいますから。 そこへきて、大学はいってみたら、教科書もノートPCも別売で、さらに教員とか職員とかもなんだかよくわからん人とか結構いて、クラブ活動とかもかなり制約もあって、市中のコンビニよりも不便な売店とかに囲まれてるわけで。 選んでわざわざそんな不便で高価なところに行って、 何が学べるのか? 自分のOSにどんなアプリをインストールできるのか? どんな刺激的な仲間に囲まれて勉強できるのか? っつう訴求力のある大学がほしいねえ。 大学のキャパシティはともかく、数はもう少し減ったほうがいいと思う。 インターカレッジとかグループ経営とか合併とかをガンガンすすめて、地方大学や海外大学との連携をつよめて、土地や現存のリソースに縛られない魅力を出していかないと、「大学で学ぶこと」のリスクばかり大きくなってしまう。 あとは在職社会人が会社の信頼を受けつつ学べる大学・研究室の促進だね。 大学にしても企業にしても仕事にしても、結局は「人」なので、優秀な人、学ぶ意欲がある人、ポテンシャルがある人、をどんどんリスクなく伸ばしていける仕組みを作れればいいんだけどなあ…。 きっと日本の大学に入っちゃうと、既得権と利害関係と管理体制と世間体、それから「大学」とか「教授」とかいったいろんな固いものの頂点みたいな教授会と理事会、それから大学職員の思惑のおかげで、気がつけばいい経営企画も骨抜きになっちゃうんだろうな。 そうこうしているうちに、ワンマン株式会社大学のほうが小回りきく分、魅力を打ち出していって、気がつけば、私立大学と株式会社大学と国立大学の差って、あまりなくなっちゃったりするんだろうな…。 どこかに「面白い大学」の立ち上げプロジェクトでもないかな。