昨日のフランスはゼネストだった。 労働党や学生など100-300万人が参加したと報告されている。 …と文字で書くとあっさりしているが、実際には各大都市では数十万人級のデモがあり、Lavalほどの中規模都市でもmanifestがあった。 そしてTVの映像は、放水車。 最初は火炎放射器か?と思った、高出力のハロゲンランプと放水車。 安保闘争時代に日本の公安が開発した「殺さない鎮圧兵器」。 催涙ガスと違って金もかからない。

衝撃だったのは、隣のRennesでギャラリーラファイエットを襲撃したというニュース。たしかに移民も学生も多い街なのだが、デパート襲って雇用の安定化が図られるとも思えないが。

日本ではPSEのデモ、英国では年金法、そして米国では反戦かとおもえば移民法のデモ、ロサンゼルスで50万人。アメリカは自由の国、そして移民を受け入れる国ではなかったのか?ヒスパニックがいなくなったら、ブッシュ式には綺麗にすっきりした国になるのかもしれないが、代わりに彼が街のゴミを拾って集めるとも思えないし。

こうしてみると、先進国のデモというのは、どこかトチ狂った法律に対する反対、というのが主な要因のようだ。

しかし、今日、ニュースを見ていたら、新たな展開が。 旧・フランス領のギニアでもアンチCPEのデモが起きているというのだ。

そこでやっと、平和ボケの戦後日本に生まれ育って、多少学生運動などの経験もあるが、全く本質的なことは理解していなかったことに気がつく。

豊かな国でデモが起きるということは、 さらに貧しい国ではもっと苦しい、ということだ。 特に旧植民地や社会・教育システムを踏襲している国々では影響は全く無いとはいえない、せっかく高い教育を積み重ね、海を渡ってフランスで働き始めた息子が、理由無しに解雇されることがどんなに大きなダメージか。

雇用されるまでの実力が無いから解雇、それはしかたがないこと。 …というのは私の持論なのだだけれど、元から保護されている訳ではない人々まで火がつくという状況は、今後、この動きが多くの地域に拡大して句予感がある。

一方では中国では比較的自由な報道を売りにしているメディアが不当に弾圧されたというニュースもある。

人々が精神的、経済的奴隷の立場から脱出するためには、努力しなければならない、デモにせよ、そうでないにせよ。