実は大家との食事は明日で終わりらしい。 というか、あさっての朝からパリの息子の所に行くらしい。 つまり明日でおさらば。 なんだか勝手なんだかよくわからん。 もしかして私の急遽キャンセルに傷ついて傷心旅行かしら? 「夕食、作っておいとくから」 といわれましたが、水曜日に作ったものを土曜日まで食べるというのは結構勇気いるぞ。 さて今夜はこの前(木曜日)にもいっしょに夕食をした 大家の若い友人サマンサが来ていた。 何なんだろう血縁者でもないみたいだし、 友人というかボランティアつながりなんだろうか。 すげー性格のよくて頭よさそうな娘。 で、漫画好き。 詳細な趣味についてはここで書くのはやめておくが、結構アレだ。 (というかフランス語に訳されてる漫画自体が日本の母集団と違うので) この前も「もののけ姫」の日本語版と海外版のラストシーンで大きな違いがあるということで盛り上がった。 あんまり有名な話ではないと思うんですが、日本語版の「もののけ姫」でアシタカはサンに愛を語りません。 「生きろ。」というわけです、サン、君は生きろ、と。 ところが英語版はじめ海外版では 「I love you,」と言っています。絵が真顔なので告白アテレコOKというわけです。 フランス語でも同様にアムールを語っているようです。 今度自分の目で確認してみようと思います。 まあディズニー配給ですから度派手なキスシーンとかは無いにせよ、これぐらいの脚色はありなのかとは思いますが 各国の愛の表現っていろいろだと思います。 「古風な日本」を描いたもののけ姫では、やはりあそこで告白はないと思いますし、 フランス語だとどうなんだろうな、もっと初期段階でそれらしいことを言うとか、 「Sun, tu dois vivre…!」(サン、君は生きるべきだ) とか言うとかっこいいのかも知れん。 話し切り替わりますが、 まあ今日はそういう盛り上がりも無く、加えて大家の第一の息子が途中から加わりました。 あ、でも途中でどういうわけか「美しいを日本語を書いてくれ」というので、 戻ってきた愛用の万年筆で自分の名前を書いたらやたらと喜ばれたので、 調子に乗ってフランス語で漢字の意味まで教えてみたら、めちゃ受けてしまった。 大家に「私のも書いとくれ」と頼まれたので、 ここは積年の?恨みを晴らすべく変な漢字を当てはめてやろうかと かなり壮大な計画が瞬時に持ち上がったのだが、 後で何に使われるか判ったものではないので ここは調子に乗らずカタカナで書く。 「汁」 とか掛け軸にされても困るしな。 (マダムの名前はジルという) カタカナもそこそこ受ける。 もういちど縦書きでひらがなで書いてみると、かなりうける。 えらいぞ日本語。えらいぞ平仮名・女文字。 そして万年筆は気合入れて書くとかなり美しく書けるので良い。 マンガ好きのサマンサには東方の象形文字はかなり印象的だったらしく、 かなりいい紙を持ってきて「名前を書いてくれ」といわれる。 大サービスでcarte visitee(名刺)風に書いてみた。カタカナで。 というわけで特に個性も特技も無くフランスで女の子にもてたいなら まずは日本語だけは美しく書けるようになっておくことをお勧めする。 さてそうこうするうちに、 例の生ニンニクたっぷり生野菜スープがセロリ・パセリ特盛りで出てきました。 (今思ったんですが”青汁”とか好んで飲むかもしれないですね、この大家) 同席の2人の様子をじーっとみてたんですが、 サマンサは即「Non」といいつつも、100ccほど無理やり注がれ、 息子(50代?)は「いらん!」と激しく断ってました。 …で、結局私のコップに倍は注がれ…。 親しい間柄でも 「丁寧に断る」というよりは「激しく拒否」という感じ。 『これさえなければいいんだが』 という感じなのでしょうか、息子であっても。 ちなみにちょっと擁護してみますが、 一緒に出てきた「brique」というライスペーパーのようなもので包んだアジア飯?はまあ食べれました。 中身は香草と大量の塩とharicot vert(インゲン豆)、2日前に食べたやつと同じロットに見えましたが。 (時間がたったインゲン豆って黄色くなりますよね) いずれにせよ明日の一夜で終わりです、終わらせます。 何が出てくるんでしょうねえ。ああ楽しみ。