読書感想文は自分で書くものです。 これは草稿で、実際に本人が書いたもののベースになったもので、考えをまとめて文字数を数えるのに使ったものです。 夏休みの終盤で差し迫った方が参考にしても良いかもしれませんが、原著作者はNaruです。 課題図書「カモのきょうだいクリとゴマ」 なかがわちひろ著 アリス館発行 — “野鳥にとって必要な台風” by Naruhiko この本「カモのきょうだいクリとゴマ」は、ゲンとふみが親鳥が居ないカルガモの卵を、成鳥になるまで育てて自然に帰すまでのひと夏のお話です。 ぼくはこの本を五回以上読みました。その中でも心に残ったシーンは、次の三つです。 まず一番印象的だったのは、写真です。この本にさし絵として入れられている絵や写真はすべて作者のなかがわちひろさんとその家族によるもので、とてもかわいらしく、また、二度と撮れないような写真が多く、生き生きとした感じがして、この後どうなるのかな?と思い、一気に読んでしまう力がありました。 次に第六章の始めの四行目のゲンの「足のうらにマジックで番号を書いちゃおうか」という発言に対して、ふみの「だめだよ。ちゃんと名前をつけよう。いちいち足のうらをひっくりかえしてみるわけにはいかないもん」というやりとり、家族は八つの卵から、拾い上げた六つの卵のうち、くさってダメになった二つ、さらにヒナになったけれどもすぐに死んでしまった二羽、だけど生き残った二話にクリとゴマという名前をつけました。二羽は同じ兄弟だけれども、もようも違いますが性格も全く違います。 三番目に印象に残っているのは、同じ第六章・三十五ページのあたりです。ヒナたちがお腹がすいたようなのだけれども、どうやって食べ物を教えてあげられるのか、というところです。ジャムのびんのふたに田んぼの水と小さな水草や藻、それに魚のエサの赤虫を、ちょっとずつ入れてクリとゴマの前に置いているのだけれども、これが食べ物だとはわかってもらえないようです。そこで、ためしに指先で、びんのふたの中の水をぴちゃぴちゃとつついてみたら、すぐにまねをしてつつき、食べ始めたとありました。ぼくは、これはもしかしたら親の真似をする習性が、生まれつきあるのでうまくいったのかもしれないなと思いました。 ぼくの家にも今年はツバメの巣がありました。今年は一羽だけすだちが遅れていましたが、親鳥がせっせとエサを運び、どんどん大きくなっていきました。そして、小さな巣から大きな子ツバメのおしりが出ていて、今にも巣ごと落っこちそうでした。子ツバメの兄弟たちは先に巣立って自由に空を飛び、家の前の電線に止まっています。家族みんなで心配していましたが、ある日、台風が来た日の朝、巣は壊れて落ちましたが子ツバメは無事に巣立ったようです。台風のおかげで!この本の最後でも台風のおかげで、クリは野生の仲間たちに助けられ、野生に帰ることができました。こういうこともあるんだね、と雑誌や図鑑とは違う、自然から学ぶ体験を思い出しました。 —- ただの感想文ではなく、自分の経験との関係を出していくあたりはよく書けていると思います。