インタラクティブ東京の同意書作ったり,IVRCのアルバムやら同窓会サイトの写真とかを扱っているので,最近気になっていたのですが,複雑多岐にわたるGoogleのプライバシーポリシー,特に写真や顔画像認識に対する著作権や個人情報(=個人特定技術)に対する考え方に役立つ資料をまとめてみました.

ちなみに,調べていて気がついたのですが,Googleは2010年10月3日より「Googleダッシュボード」をつかった新しいプライバシーポリシーに移行するようです.

Picasa名前タグの著作権や公開管理なども困っていたのですが,これで少しはユーザ側に明示的な選択権が与えられたようです.

★以下のドキュメントは2010年9月7日に作成したものです.Googleは随時この問題に取り組んでいく,ということですので最新の規約については最新のドキュメントを追ってください.

さて,まず原則として, — ■Picasa 法的通知:ユーザーの知的所有権 http://picasa.google.com/intl/ja/legal_notices.html Google は、テキスト、データ、情報、画像、写真、音楽、音、動画、その他の素材を含め、ユーザーが Picasaアカウントでアップロード、転送、または保存したコンテンツに対する所有権を主張しません。本サービスでユーザーに提供する目的以外に、ユーザーのコンテンツを使用することはありません。 — …とうたっているのですが,実際には「ユーザ」と「使用」については,個々のドキュメントで異なります. 基本的には各サービスや規約類個々に表記されている定義を丁寧に読まなければなりません. —- ■GooglePicasaのウェブアルバム利用規約 http://picasa.google.com/intl/ja/web/tos.html ・Googleの権利(抜粋) ユーザーは、他の Google ユーザーを含む第三者が Picasa ウェブ アルバムまたは Google のサービスを介して表示されるコンテンツに対する権利、権利証書および利権を持つ可能性があること、またこれらのコンテンツが適用可能な知的財産権とその他の法律、および著作権の管理法を含むがこれに限定されない条約で保護されている場合があることを認識し、同意するものとします。これらの法のすべての条件に準拠することに同意するものとします ・ユーザーの権利(全文) Google は、ユーザーが Picasa ウェブアルバム上でまたは同サービスを介して送信、掲載、または表示したコンテンツの所有権または管理する権利を主張するものではありません。ユーザーまたは第三者のライセンサーは、必要に応じて、ユーザーがPicasa ウェブ アルバム上またはサービスを介して送信、投稿、または表示するコンテンツに対するすべての特許、商標、および著作権を有し、必要に応じてこれらの権利を保護する責任を持ちます。Picasaウェブ アルバム上でコンテンツを送信、投稿、または表示することにより、ユーザーは、Picasa ウェブ アルバムで Picasa ウェブアルバムおよびその他の Google サービスから提供される RSS またはその他のコンテンツフィードを含む当該コンテンツを複製、改作、配信および出版する全世界的、非独占的、著作権使用料無料のライセンスを Googleに付与することになります。また、**一般ユーザーが利用可能なコンテンツを送信、投稿、表示することにより、ユーザーは、Googleのサービスを表示、配布、および宣伝する目的のためだけに、当該コンテンツを複製、改作、配信および出版する全世界的、非独占的、著作権使用料無料のライセンスをGoogle に付与することになります。**当該コンテンツが Picasa ウェブ アルバムから削除されるとGoogleは商取引上合理的な期間内に、ライセンス付きの使用を終了します。Googleはコンテンツの受け入れ、投稿、表示、または送信を単独の裁量において拒否する権利を有します。、 ★最後の句読点のミスも原文ママ,太字はこちらで付けました. —- さて「ユーザーの権利」として,「Picasa ウェブ アルバムおよびその他の Google サービスから提供される RSS またはその他のコンテンツフィードを含む当該コンテンツを複製、改作、配信および出版する全世界的、非独占的、著作権使用料無料のライセンスを Google に付与」

つまり,ユーザはPicasaにアップロードされた写真については権利放棄をしているということになります.正確には放棄ではなくて使用料無料のライセンスですが,複製・改作・配信・出版など二次著作権も認めていることに注意. この規約に「名前タグ」個別の機能についての言及はありませんが,この顔画像認識による学習結果と個人情報(例:どこ大学どこ研究室の誰とか)がひも付けされやすい環境で公開するのはその性能が高いだけに注意が必要です.

(参考)わかりやすい「名前タグ」の機能とパワー http://e0166.blog89.fc2.com/blog-entry-775.html 最後に,本日時点でのPicasaのプライバシーポリシーです. — http://picasa.google.co.jp/privacy.html ・ユーザの選択(抜粋) 名前タグ機能を選択すると、写真内の情報を解析して類似した顔がグループ化され、名前タグの候補が表示されます。この機能はいつでも終了させることができます。この機能を終了させると、すべての名前タグが削除されます。 ・名前タグの削除や機能の終了は、ただちにアカウントの表示に反映されます。削除した写真や関連データ、アカウントのコピーは、アクティブなサーバーから削除されるまで最長 60 日かかることがあります。また、Google のバックアップ システムに残ることがあります。 — 削除に最長60日かかります,これは検索ロボットのキャッシュと同じように,気をつけたほうがいいですね.契約破棄するには画像を削除することですが,その瞬間にはキャッシュは消されないということです.

ちなみにこのようにGoogleのプライバシーポリシーは各サービスによって複雑になってしまっており,2010年10月3日から改訂されるそうです. http://www.google.co.jp/privacy.html これによるとプライバシー問題の選択は今後「Googleダッシュボード」によって管理されるようです. こちらを見ると各位のアカウントで状態を確認できます https://www.google.com/dashboard/?hl=ja&pli=1 Picasaの名前タグについても管理されており,公開されている場合 こちらのようなリンクで表示できるようです(usernameにはあなたのPicasaアカウントを入れてください). http://picasaweb.google.com/lh/people?uname=(usrname )

長くなりましたが,以上,情報まで.</span></span>