科学祭週間の締めくくり、「village de la science」直訳すれば「科学村」。 科学に関わる市民団体などが集まってデモをする。 今週火曜日にあった夜イベントは研究・教育関係者向けだったんだけど、今度は 子供たち、家族連れが主なお客。 心やさしい修士学生が手伝ってくれたので、今年は比較的楽だった。 新作用意しようと思ったけど、時間なかったので焼き直しだ、ってのもあるけど。 AceSpeeder2+WiiRemote、それからFaceinputバージョンの2つ。 あとは「JaWiiのバーチャルフェンシング」。 まあ、旧作です。すみません。 さらにいうと、今年は会場が、CMA(CMA Center Multi Activite)、意訳すると生 涯活動センター、ってところかな。図書館とか柔道場とか弓道場とかボクシング リングとかがある。さらに今日知ったのだが、水族館、昆虫、爬虫類なんかもい たらしい。 今日はさらに植物館になってる。…というか盆栽ですな。 苔特集とかもあって個人的には和む。 ・・・が、管理人のおじさん(いちおう植物関係のシェフらしい)が、外国人嫌 いらしく、なんだか冷たい。 デモを用意しているうちに、スタッフの子供と思しきガ…お子様が集まってくる。 いちおう、リハーサルもかねて実演してると 「音が大きい」とシェフ一蹴される。 あなたの子供じゃないんですか?ってとこなんだけど(違うらしい)。 午後から本番も始まって、気がついたのだが、とにかく客層が悪い。 ここCMAのある場所は、郊外で、移民とか低収入家族が多く住んでる団地がある。 自分らも低収入なので何度かこっちに越そうかと思ったこともあるんだけど、と にかく雰囲気が悪いエリアなので踏み切れなかった。 今日の客層は、そういう子供たち。 Laval Virtualに比べると、子供の目つきが怖い。ゲームばっかりやって、脳が 破壊されている感じ。 そもそも知らない大人になれなれしすぎる。大人の愛に飢えてるというか。 てっきり説明している学生の子供とか弟かと思っていたら、真っ赤な他人だっ た、というぐらい。 よく考えてみたら、あれぐらいの子供が、子供だけで町を歩いているなんて、こ の国では違法じゃないか。まあ自分もよく子供だけで子供センターとか行ってた けどな。 中国人、アフリカ人、アフリカ系混血、フランス人、といった感じの子供たち。 この中でもフランス人とアフリカ系混血の組み合わせが一番手に負えない。 「俺たち仲良し悪ガキ仲間!!」って感じの二人。 アフリカ系の子は人懐っこい。素直でもある。 そしてフランス人の子は悪賢い、何かあるといつもかの友達のせいにする。 二人集まれば最強、ってことだ。 マジになると、粛清したくなるが、まあいいや。 今日は科学祭なので、壊されない程度にひたすら観察することにする。 てゆーか、俺、お前らの親じゃないしな。 そこのプロジェクタ、PC、両方合わせて6000Euroだから。 壊したら請求書ね!本気だから!! …なんてトークで理解するほど賢い連中ではない。 ここの管理人が外人に冷たい理由がわかったよ。 今日は18時で終わりだったんだけど、17時45分にはシャットダウンを開始し、18 時には撤収した。 危ない機材は全部持って帰ってきたが…疲れた。 明日は朝から晩までか…。 プログラムの調整をしたかったけど、やめて寝よう。 そもそも連中に 「もっとかんたんじゃないとつまんないよ!!」 って言われたからなんだけど、きっと簡単にしたら 「こんなに簡単だとつまんないよ!!」 って言われるか ずっと張り付かれるか、のどっちかだ。 今だって、AceSpeeder2+WiiRemoteに長蛇の列ができているのに!! 今日あった、ちょっとよかったこと2点。 「JaWiiのバーチャルフェンシング」は、Alfred Jarryという劇作家がモデルに なっている。今年没後100年祭をLaval市が祝っているので、彼が得意としていた 古代のフェンシングを、プロのフェンシングプレイヤーに実演してもらい、それ をモーションキャプチャーでアーカイブし、WiiRemoteを使って楽しく学ぶこと ができる、という設計。今日は、そのプロのフェンシングプレイヤー、パースマ イル氏が会場に現れた!というかCMAにはフェンシング場もあるから当然といえ ば当然なんだけど。「貴方のキャラクター、ここでよく働いてます!」と伝えた ら、喜んでました。 あとは去年と同じくフランソワドベール県知事がお忍びで来場。まあ元科学庁長 官、現Cite des Sciences de Paris la Villette(パリにある科学館)の館長なの で当然といえば当然か。知事も兼任だけど…なんというか、私にとっては御茶ノ 水博士みたいなひと。もちろんマイエンヌ出身、研究畑出身だったはず。 少し立ち話をしたんだけど、SIGGRAPH Sandboxでの論文を興味深く読んでくれ た。「このプロシーディング、買えないの!?」だって。もちろんSIGGRAPHも知っ ているので、併催とはいえベストペーパーアワードに驚いていた。そしてフラン スを離れることを悲しんでくれた。キミの様な有名な研究者を向かい入れ、結果 を知ることができて幸せだと。フランスを離れてどこへ?会社?と聞かれたので、 「いえ、国のために働きます!」 といったら、そうか、といって笑顔と握手とウインクしてくれた。 日本でやったらどこの召集兵ですか、って感じのトークですけど。 まあその辺は相手が相手なので許してください。 なんといっても御茶ノ水博士なので。 個人メールアドレスもやりとり(知事の個人メールはYahoo.frだったりする)。 ラブレターでも書いておくか。 今日のトークでは、科学館つながりもある予感だし。 そういえば、今晩もムールつくった。 毎週土曜の夜にムールを食べたとしても、あと6回ぐらいだろうな…。 だんだん悲しくなってきた。 フランスもラグビーは負けたけど、サッカーは買ったし。 いい加減にして、寝よう。
フォトアルバム作ろうと思ったが、動画アップロードとコメントが予想以上にめんどくさかったので、動画でカンベン。明日もあるし。