さっきDoS攻撃の話を書いたばかりだけど、 「Winnyで情報流出」が最近の日本のニュースの流行みたいなんですが、なんで「『仁義なきキンタマ』で情報流出」って書かないんだろうね。
ウィルスの名前ってのは作者がヒントになりそうな名前をウィルスに書いていたり、その振る舞いが名前になったりいろいろだけど、基本はアンチウィルスとかセキュリティ関係の団体が命名することが多いみたい。
なので今回の情報流出をやってしまっているウィルス(ワーム)は「Antinny」と名づけられているのだけど、本当は「**仁義なきキンタマ**」で検索したほうが有効な情報は沢山出てくる。
でもこれは「キンタマ」というワードが恥ずかしすぎて、マスコミを使って伝播しづらいことを社会的に利用した命名なんだとおもう。
実際、これに感染すると、デスクトップをスクリーンショットにとって、ユーザ名やら組織名やらをファイル名にして、大事そうなファイルをZIPに圧縮して、ご丁寧に「キンタマ」という接頭詞までつけて、WinnyのP2Pネットワークに流してくれるらしい。
というわけで「仁義なきキンタマ」。 http://kintama.client.jp/
例えばNHKのニュースとかで朝のさわやかな時間帯に「Winnyで情報流出」というタイトルの話題で「仁義なきキンタマが…」なんて流れたら、日本中のおとうさんは**味噌汁を噴出**してしまうと思う。
同じような傾向はネットニュースメディアでもある。
■今さら聞くのは恥ずかしいけれど、「Winnyで情報流出」って、どういうこと?(日経BP) http://arena.nikkeibp.co.jp/news/20060302/115655/
いや…恥ずかしいのはP2Pの仕組みを知らんでWinnyを使ってるとか、そういうことだけじゃなくて、ウィルスそのものの名称でしょうが。 てゆか、この記事読んでもなんだか判らんって。 「自分は関係ない」と思う人多数出没気味の論調。
そのへん、ITメディアとかは潔い。 ■「仁義なきキンタマ」が原発情報流出 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0506/23/news084.html
「キンタマにごめんなさい」する背広の戦士たち。 にしても「キンタマが原発情報流出」…。
まるで**股間にガイガーカウンターをあてたくなるタイトル**。 男らしい。それでいて赤面もの。
「お父さんねえ、仁義なきキンタマのおかげで会社クビになっちゃったよ」 …とか聞きたくない。
まあWinnyなんぞ使わないに越したことないし、会社のコンピュータリソースとかネットワークで、趣味のダウンロードしたり、会社のノートPCを持って帰ったりしている時点でどうかと思うんだが、オジサマたちには多いんだよな、こういう人種。特に大企業の管理職。
百歩譲って仁義ないあたりはよいとしても、もうちょっと品のある名前にして欲しいよな。 放送禁止用語とか、マジ勘弁。