今回はフランスのクレープを紹介。 クレープ(crepe)というと原宿とかで売ってるアレを思い浮かべるわけだが、あれははっきり言って原宿オリジナル。まあパリでも似たようなものを売っているが…。 crepeはもちろんフランスでも食べられているが、むしろホットケーキに近い。なお英語のhotcakeは実はbattercake、drop scone、griddlecake、tire patchなどといろんな呼び名がある。 フランスのcrepeは薄焼きで、卵と小麦粉がベースになっている。 ちなみにフランス語でケーキはガトー(gateau)。ガトーショコラといえば聞こえはいいが、チョコレートケーキのことだ。 さて!西フランス在住者としてはクレープはクレープでもガレット(galette)を紹介しなければならない。これはなんと、そば粉(英buckwheat、仏sarrasin)を使った皮を使う。西フランス、特にブルターニュ特産品。 crepeがおやつっぽい具に向いているのに対し、galetteは香りも高く、食べたあとの重量感も見た目以上にしっかりしている。 なお家庭ではcrepeもgaletteも家でタネから作る。ちょうどお好み焼き感覚に似ている。なおノルマンディとブルターニュでは焼き方や道具も違う。円柱形のテーブル的な加熱台、プロペラのようなタネを伸ばす道具と、木のヘラをつかうのがブルターニュ風。ただの柄のついた平たい鉄板とジャック型をした鉄板で手首を使って焼くのがノルマンディ風。 日本では神楽坂と表参道で食べれるらしい。 「カフェ・クレープリー ル・ブルターニュ」 http://www.le-bretagne.com/j/galette.html クレープリーとはクレープ屋、クレープ職人のこと。日本で初らしい。 なおこの店ではカンペール焼きやシードルも味わえるらしい。 しかし!今回は普段使いのスーパーで売っているガレットを使うことにする。だいたい2Euroも出せば6-10枚入りが買える。常温で保存されているものもあるし、冷蔵でパッケージがしっかりしたものもあるが、いずれにせよ「マルちゃん焼きそば3パック」ぐらい気軽に買える。 そのうち皮も自分で作ってみようと思うが、今回はとりあえず焼く部分のレシピだけ紹介。 —- 【目標】「galette complet」 completとは「完璧」という意味。 普通ガレットの具にはハム(jambon)、チーズ(fromage)、卵(oeuf)となる。 マルシェの屋台に出ていたガレット屋のお姉さんに「ジャンボン・フロマージュ・ウフでお願い!」といったら「それはcompletって言うのよ」と教えられた。
【調理】5分 1.大き目のフライパンを温める バターなどは引かなくてよい 2.ガレットを置く 3.ハムを置く 今回は生でも食べれるハムを使用。塩が効いていたほうがうまいかも。 4.細切りエメンタールを撒く これは思ったより少ないほうが作りやすいし、美味しいかも。 5.卵を中央に落とす 6.折りたたんで出来上がり 織り方はいくつかあって、クレプリーで出すときはル・ブルターニュのサイトにあるような卵を中央にしたプレゼンテーションをする。 お持ちかえりの場合は、写真のように筒状に折る。個人的にはこっちのほうが旨いと思う。
【考察】 はっきりいって5分かからない。ハンバーガーよりも簡単なクイック昼ごはんとしてよく作っている。 クレプリーでは1-2枚のガレットを素焼きの壷とボウルに入れたシードルを頂く。そのあと白いcrepeを「塩バターキャラメル」で頼むのが通。 クレープの皮は卵と薄力粉で作れるのではないかと思う。そば粉は日本でも入手できるので、今度機会があったらゼロからやってみようっと。