午前の試験監督をYazidに託して(といっても、彼一人で見なければならなかったので相当大変だったと思われる)、獣医(medecin veterinaire, veto)に行って午後の16時に予約を取ってくる。獣医はいつみてもいい人で、私のことも覚えていたのだが、フランス語が喋れるとわかると、さらにいい人に。こっちも、日本の獣医よりもさらにいい人に見えてくる。 帰ると、予想通り部屋がすごいことになっていた。 激しく拭き掃除、もう、それこそ小学校の大掃除でつかうようなあの電動回転ブラシがほしくなるぐらい広範囲に洗浄する。 サラのおしりも軽く洗ってあげた。 気がついたのだが、部屋に粗相をしてしまうのは、悪気も他意もあるわけではなく、単にブツが液体状なので「がまんがきかない」のだろう(人間だって同じだ)。試しに、ベランダの戸を開けておくと、自分で歩いて行って外でする。 ちなみに下痢をしていること、絶食していることを除くと非常に元気。 調べた感じでは、体重も軽くなってないし、元気であることから、大腸性の下痢とおもわれる。 2時間ほどで大量の洗い物をして、天気が良くなったのを見計らって、サラを研究室に連れて行く。 14時から午後の試験が始まるので急ぎなのだが、サラは元気なのでこういうときに限って道草をしたがる。 研究室では私のデスクにつないで、多分役に立たないと思うが、新聞紙を大量に敷いておく。…で、気になりながらも、とりあえず教室へ。 15:30にYazidに答案用紙の回収を任せてデスクに戻る。…が戸を開けたと単に「例の香りが…」新聞紙は役に立ってなかった。 出来るだけ人目を忍んで始末をする。 さて、獣医にいざ行かん！と連れてみるが、今度はサラが「動きたくありません、ご主人様!!」と強情。しかたないのでマイエンヌ河のほとりのプロムナードまで、抱っこで移動。水曜日だということもあり、子連れの母娘などに指差しで笑顔をもらう。複雑な心境でウィンクしておく。 プロムナードでもサラは巨大なレトリバーなどに喧嘩を売っている。 なんでこんなに弱虫なのに他の犬にだけは強気なんだろう。 獣医の待合室でも他の子犬に喧嘩を売っている。 ちなみに普段は全く吼えないが、犬相手には容赦なく吼える。 獣医ではおとなしくしている。注射も眉ひとつ動かさずに射される。 やはり読みどおり、大腸性の下痢らしい。 洗ったことや食事は原因のひとつであるが、ストレスで他に何か心当たりはないかと聞かれる。 『そう、お気に入りの毛布が変わったとか…』 「ないですね…家族がいないということが大きいとは思います」 ああでも、土曜日から変わったことといえば、うるさいハードディスクが動いているってことかな、あれは人間でもうるさいしな。早速使うのやめよう。 そして、もらった診断書は以下の通り。 Gastro Entrerite -Ne pas donner a manger pendant 2 jours (= diete) -Juste donner de l’eau de cuisson du riz -LOPERAL (a partir de Jeudi matin) 1 comprime matin et soir 3jours -KAOPECTATE 2 seringues Matin et Soir - 5 jours (= 10ml Matin et Soir) (日本語訳) 胃腸炎 -2日間食べ物を与えないこと(ダイエット) -水で炊いた米だけを与えること -LOPERAL(木曜の朝から開始) 1錠剤を朝夕、3日間 -KAOPECTATE 注射器で2回、朝夕、2日間 (10ml) ちなみに手書きのこの手の書類はとっても読みづらい。 さらに効能も聞いておいたが、胃痙攣(spasme)を抑える薬と抗炎症剤(anti-enflamme)らしい。 獣医に行ってからというもの、当のサラはフランス語の説明を理解したのか、「ご主人様、お食事はまだでしょうか!?」とせびらないし、おとなしく寝ていてくれている。 ただし薬は飲みたがらないので、「食われるんじゃないか」というぐらいまで口に指を入れ、牙を支えながら注射器とかを入れて飲ませている…。 便は若干固形化してきたので、よくはなっていると思う。 明日は朝からLaval Virtualの準備で、朝から会場の多目的ホール(salle polyvalent)に行かねばならんので、どうしたものかな、天気がよければ良いんだが、今日は朝晴れて、昼だけ雨が降って、また晴れたからな…。 写真は腹をすかせているサラ。 ちょっと痩せてはきたが、とても元気だ。