ReVolutionの投稿サイトはその後、激しい(嬉しい?)アップロード攻撃を大量にいただき、またダウンしました。
メモリと帯域は十分に足りているのに、ソフトウェアRAIDディスクの処理速度が根を上げるという珍しい事態になり復旧にかなり時間がかかってしまったため、協議して締め切りを月曜昼まで延長しました。
まあそんなところで自分の仕事もままならないまま週末を迎えてしまったのですが、 来週、JAIST宮田研からついに!日本人留学生2名やってきます。
短い期間ですが、少しでも快適な留学生活を送れるよう、いろいろ準備しているところです。
まあLeo君にはSIGGRAPHロサンゼルスで財布なくしたときには大変お世話になったしねえ…。 あとRichard君は研究でもお世話になってるし、いままさにReVolutionの投稿と戦ってるところですし。
そんな一連の流れで、「モンパルナス攻略」ページなどを作ってみました。 http://akihiko.shirai.as/modules/bwiki/index.php?France%2FMontparnasse
「モンパルナス攻略!!」…といっても墓地を攻略するわけじゃないです。
CDG空港から、バスを使ってモンパルナス駅に行ってTGVに乗るまでのマニュアルです。
もうこれ以上ないぐらい丁寧に書いたので、これで迷ったら私の解説能力に迷いを持つことにします。
それはそうと、モンパルナス駅の上、「おもしろいもの」を見つけたのであわせて紹介しておきたいと思います。
以下の情報はフランスに遊びに来たときにでも役立ててください。
【モンパルナス駅を攻略】
シャルルドゴール空港(CDG,Roissy)から、パリの西の玄関Montparnasse駅にバスで向かうための情報をまとめてみました。
ちなみにモンパルナス駅周辺には他にも、モンパルナスタワーや安ホテル、日本料理店など見所がいくつかあります。
現状のこのドキュメントは「CDG2からバスに乗ってモンパルナスで乗り換え、TGVに乗ってLavalに行くための道案内」でしかありません。
【CDG2からエアフラバスに乗ってモンパルナスに向かう】
CDG2のA~FはAirFranceのバスが直接来ている。片道12Euro、往復18Euroで、朝7時から運行。CDG←→Montparnasseの便は30分毎。所要時間は道路状況にもよるのだが、ストなどない場合はきっちり1時間かかるとみてよい。
時間がないときには電車RERのBラインで行こう(ドンフェルロシュローで地下鉄に乗り換え、8Euroほどだったはず)。
バス乗り場は空港内のアイコンで比較的わかりやすい。 今回はJAL/AFの出迎えで行ったので、CDG2Fのバス乗り場近辺を紹介。
↑「シャルルドゴール将軍」の特設コーナー。
「Vente de tickets」つまりチケット売り場。モンパルナス以外にもオルリー行きなども売っているので注意。この右手裏側に待合室がある。暖房が効いているので冬場は助かる。暖気が逃げないよう、自動ドアは押しボタンで開けるので注意。
ここにおいてあるカタログは日本語もちゃんと書いてあるし、荷物の上げ下ろし担当のお兄さんたちはカタコトの英語は通じます。
【バスにて】
このバスはパリ北西にあるCDGから高速道路を通って、パリ内に入る。けっこう観光ポイントを通過していく。オステロリッツ駅、リヨン駅を経由する。土曜日なら巨大な蚤の市も見えるし、セーヌ河に沿って走ることもある。一瞬だがエッフェル塔も見える。ただし、市内に入ると交差点で右回りにぐるぐる回るので慣れないと酔うかも。
モンパルナス墓地が見えてきたら数分で到着。
なお、逆のMontparnasse→CDGの便は、降りた同じ場所の並びのバス停から、00分と30分に出発する。CDG空港のようなチケット販売所はないので、車内ではカードは使えず、現金かフランスの小切手でしか買えない。つまりお往復するのがわかっているなら往復券の購入をお勧めする。安いし。なお、2回券ではなく「Aller-Retour」なので、「片側2回」といった使い方は出来ない。
バスの運転手はもちろん英語ができる。人にもよるがかなり上手。ただしどこのターミナルに着くか聞かれるが、「ABCDEF」が「アヴェセデウエフ」なので注意。
【モンパルナス駅前】
地図で言うとこの中央の赤い◎のあたりにバスが到着します。
地図には現在地として「vous êtes ici」(=You are here)と書いてあるので、これぐらいのフランス語は覚えておいて損はないでしょう。
なお真上の塔がモンパルナスタワー、左手の公園のようなものが駅です。
上の地図の近くの交差点から見たところ。右手にモンパルナスタワー左手に駅の正面入口方面。冬なので、もっと向こうに、屋外スケート場も写ってます。
なお、この交差点をモンパルナスタワー側にわたりきったところに大き目のスーパーがあります。値段も激しく高いというわけではない…が店員はパリ風味。やたらとアジア系(日本人?)の客が目立つ(=Lavalにアジア人がいないだけかも)。
スーパーの右手の並びに50mほどいくとギャラリー(=デパート)があり、PCショップやATMもあります。
【待合室に向かおう】
これが、モンパルナス駅の外観です。 ここにSNCFによる駅の解説ページがありました。
http://www.voyages-sncf.com/guide/gare_en_mouvement/paris_montparnasse.htm サイトの情報は完全にフランス語ですが、びびらないでくださいね。ちなみにここ実際のモンパルナスは最近になって、英語対応が進んでいるように感じます。
写真中央左の◎の通り「Rue de Commandant Mouchotte」にバスが付きます。赤い◎のあたりに、TGV待合室「Salle d’attente」に入るための通路があります。一瞬、搬入口のようなのでたじろぎますが、こちら側の通路は現在大規模な工事中なのでここしか紹介できる入り口はありません。
バスを降りた通りを背にして搬入口の右側に待合室があります。椅子も沢山ありますし、暖房もきいているし、電気やWifiアクセスもあります。トイレはチップ式の有料です。いちおうパリなので、セキュリティには気を使ったほうがいいでしょう(荷物から目を離さないように!)。ただ、ここで浮浪者などは見かけたことがないので、外の雑踏(例えば電光掲示板前)などよりはスリなどの危険性は少ないのかもしれません(保証なし)。
二人一組などになって、ここを拠点に荷物番、チケット購入、食料購入などするとよいでしょう。ここの売店にはけっこう美味しいものが揃っています。日本でも有名な「Paul」もありますが、「Phileas Café」のサンドイッチ等ほうが個人的には好み。時期にもよりますが、「vin chaud(ヴァンショ)」つまりホットワインなども売っています。待合室の外は本当に寒いので、旨いです。
【駅の上に公園が…「Jardin Atlantique」】
Mappy.com でGare Montparnasseを検索 すると、地図では電車の線路が見えるのに、衛星写真では公園しか見えません。
■地図モード
■衛星写真合成モード
何かの間違い?とちょっと疑問だったのですが、最近謎が解けました。
実は「駅の上」に「巨大な公園」があるのです。
「Jardin Atlantique」という公園で(Jardin=庭園、果樹園)、テニスコート、それから美術館、第二次世界大戦時の資料を集めた博物館「Leclerc記念館」まであります。
こんなに大きくすがすがしい公園なのに、真下にはTGVが並んで待っています。
それが証拠に、いたるところに、TGV層に繋がる大穴や通気口が。
近所のオフィスビルの輝きとか、窓から見える書類の山とかがなまめかしいです。でもちゃんと美しい鳥のさえずりとか聞こえたりする。
日本で言えば東京駅とか丸の内のような場所なので、こんな広い空間があったら、つい駅ビルとか建ててしまうだろうなあ、と思うとフランス人の美的感覚のすばらしさというか面白さに感銘を受けてしまう一角ではありますね。
【チケットを買う】
モンパルナスには英語対応のカウンターがあります。最近になって導入された黄色いタッチパネル式の端末も英語対応なのですが、IC式のCarte Bleu(銀行クレジットカード)が必要なので日本人旅行者はまず使えないと思ってよいです。ただ、次のTGVを探すぐらいの役には立つでしょう。
英語カウンターは下の地図にあるチケット売り場で、英国国旗が目印に貼ってある。ただし、各国の旅行者がここに並ぶので混んでいることがあります。余裕があるなら[[SNCFのウェブサイト>http://www.voyages-sncf.com/]]で事前にTGVと値段を調べておき、普通のカウンターに並ぶと良いでしょう。フランス語がある程度読めるなら、予約番号をとって受け取り&支払いだけ、ということもできるわけですが、特に割引になるわけでもないので、TGVの列車番号で十分でしょう。
なお、このエリアにはカウンターがたくさんあり、RER(パリ近郊)、TER(各駅停車)、その他の旅行などの販売ブース「guichet」が並んでいます。当日発売のチケットは、英語対応のブースの並びにあります。
SNCF職員は日本の国鉄職員に比べて非常に感じがいい人が多いです。パリでもその品質が下がったと感じることはあまりありません(地下鉄と比べると特に)。目的地さえ伝われば、チケット購入時に聞かれることは「1等2等?禁煙・喫煙?支払いは?」これだけなので、「2名、禁煙、クレジットカード」なら「デュぺルソン、ノンフュメ、カルトクレディ、シルヴプレ!」でよいでしょう。この際、指は「Vサイン」で。
★もっと丁寧に言いたいなら、「Je voudrai prendre ~」の構文を使えばよいのですが、この駅においてのみ言えることは、日本人なら、きっと英語で返されるってことです。フランス語で返されたら、少しは通じているってことですね。
【TGVと写真を撮る】
ちょうど待合室から出るとこんなかんじです。
銀色の無骨なデザインの世界最速TGVをこのように並べて見るのは壮観です。
3歳にして鉄道愛好者の息子のベストポイントはここですね。
【流れとまとめ:TGVに乗るまで】
簡単に流れを解説すると以下の通り。
(1)AFバスがついたら駅舎内部に向かう。 (2)Billetに行ってカードで次のLaval行きを買う。向かって一番左が英語可能。 (3)寒いので待合室で待つ (4)コンポスタージュ(黄色い改札機)でチケットに日付印を押す (5)Voieがプラットフォーム番号、Voitがvoitureつまり客車番号なので混乱注意。なお、 Viotは12~20ぐらいあるが実際には乗車口番号なので車両は20もない。 ★ちなみにVoitが20だと先頭車両なので、待合室から、軽く10分はかかる。車内の通路は狭いので、荷物つきでは移動できないと思ったほうがいい。 ★盗難注意!特に乗車後、ドアが開いているうちは荷物から目を離さないように。LeMansも同様。
さて、長くなってしまいましたが、フランスの地方都市への旅の入り口「モンパルナス駅」を楽しんでいただけたでしょうか?
パリには他にも「リヨン駅」「北駅」「東駅」「オステロリッツ駅」など、魅力的で美しい、個性を持った駅があります。
機会があればまた紹介したいと思います。
というわけで、ボン・ボヤージュ!!