フランスのマンガ事情については既に何度かBlogに書いてきたのだが、今回はカルフールとならぶ大手スーパー「E.Lecrerc」の書店コーナーを取材した?ときの写真を紹介します。 日本と書店コーナーで大きく異なるのは、やはりPC本の位置でしょうか。日本だといまPC関連書籍はとんでもなく広く、平積みですが、比較的奥まったところにまとまってます。 この黄色い表紙はアメリカの書店で見かける「サルでも判る」シリーズのようですね。WindowsXPからありあらゆるソフトなどの「LES NULS」(ゼロからの…とか訳せるかな)があります。
ソフトだけでなく「OS」とか「PC」とかかなり抽象的なものまであるのが印象的。でもあまり売れてないように思います。 続いて、マンガコーナーの横の児童書(絵本コーナーは巨大なのでまた別)コーナーに行って見ました。このコーナーは、日本で言えばキャラものが中心。当然、戦隊モノ、ウルトラマンなどは置いてませんが「チキンリトル」の絵本がもう出てました(ちなみにユーロディズニーでもすでにチキンリトル関係のアトラクションがある様子)。 そしてなんと!隣にはあさりよしとおの「マンガサイエンス」が!! これはたしか「5年の科学」で連載されていた、感動のサイエンスマンガです。 日本の単行本の構成とほぼ同じで翻訳されているようで(日本語版は7集まで出ている)、日本語で読んでいたら当たり前だった「ロケット」の話題がかなり刺激的な日本の絵として目に入ってきます。ちなみに私は「環境」のシリーズがお勧め。 はっきり言って良書です。あさり氏はいまスランプ中で活動長期停止中のようですが、フランスの小学生の書棚に、この本が並ぶことはかなりの興奮を覚えます。 続いての写真は「STARWARS」マンガ版。 これはエピソード1ですが、麻宮騎亜が描いてます。私自身、この漫画家にはあまり思いいれはありませんが、ちょっと読んでみたところ、原作を無視しっぷりは他の麻宮作品の無視しっぷりに共通するものがあります。他のシリーズもおのおの違う作家で、みな日本の有名漫画家であることが面白かったです。誰がプロデュースしたのやら?日本で売ってるのかしら?? wikipediaで氏のディスコグラフィを調べてみましたがありませんでした。 もしかしてものすごい拾い物? この下には「やまだないと」のコーデュロイがありました。 やまだないとは日本では知ってる人は少ないと思いますが、パリものを幾つか書いています。フランス語でフランス的退廃を描いていることもあり、そこそこ有名のようです。 後で調べたことですが、この「CORDUROY」仏語版はベルギーの出版社が制作したもののようです。
サイズを見ると判りますが、B.D.(フランスの漫画フォーマット)です。 ちなみに私は、賛否の分かれるところですね。画風は嫌いではないんですが「モテ男」の話は読んでて面白くないので。 http://www.nuit.jp/ 「shonen」コーナー、すなわち少年漫画コーナーは立ち読みが多すぎて写真をとることが出来ませんでした(他のコーナーには立ち読みなんて習慣すらない)。 様子を見ていると、いまは「ナルト」と「ブリーチ」が大フィーバーですね。 アニメは地上波放送されていないので、子供たちはナルトに飢えています。ウチの学生はPAL仕様のPS2を改造して、ナルティメットバトルを遊んでいます(よい子は真似しちゃいけません)。なお「だってばよ!」は難しいようですが、ナルトが魚の練り物であることは知っているようです。 気になったのはあたちみつるの「ラフ」が日本語の装丁そのままだったこと。背表紙にカタカナです。おもいっきり。何か意図があってやってることでしょうか。
この棚には「どうやってマンガを描くか」とか「魅力的なキャラクターデザイン」、「日本のマンガの読み方」といった本が並んでいました。「なぜ日本のマンガの股間にはモザイクが入っているか」とかが書き下ろしで解説されていました。
面白いので、またこの手のレポートは続けたいと思います。