さっき、ファイル転送うんぬんで磯野君と通信終わって、 ふぁあ~と一休みしにベランダに出たら…。

2件となりのムッシュ(おじいさん)が庭で倒れてた。

立派な農園的庭園をお持ちで普段から農作業に余念がないので、最初は穴に手でも突っ込んでいるのかと思ったんだけど、動かない。

深呼吸して、「ムッシュ~!?サバ?」 と聞いてみると …ほがほが、と何か言っている。手も動いてる。

よかった脳溢血とかじゃなさそうだ。

さらにその家のテラスからもうひとりおじいさんが現れる。 老人同士で暮らしてるんだろうか…他の家族は出てこない。 どきどきしながらバルコンから見守る私ら(ウチは5階)。 助けに来た老人、倒れてる老人を起こそうとするが、くじける。

どうやら重過ぎるのか、おじいさんすぎるのか。

意を決して「じぇいでとわっ!(I help you)」と大きな声で叫んで、2件先まで走る。 通じたのか、ドアを開けて待っててくれた。

倒れたムッシュは齢70ってところ。

「だいじょぶ、だいじょぶ、泥が付いて汚れるから触らなくていい」

とかもごもご言ってたが鼻の頭から血が出てたし、腕だけで半倒れの姿勢を保ってるのも大変そうなので、起こして部屋に運ぶことにした。

確かにもう一人のムッシュも同じぐらいの年齢。これでは引き起こすのは無理だ。 昔取った杵柄というか、救急救命法の体さばきの基本ぐらいは役に立った。

ところでムッシュ、ちょっとお酒の臭いが。

この暑さで酔っ払って、庭のサラダに水やってたらクラッときて倒れた…ってところだろうな。抱きかかえたら心臓がバクバク言ってる。

始終「だいじょぶだ・汚れるから」と繰り返していたが、 ゆっくりゆっくり歩いていたら、そのうち他の若い家族とこの人の奥さんと思われるマダムが現れた。

もう安心だ。

「いい庭ですね」と照れ隠しに言ってみたら、 ブドウを自慢してくれた。

言葉が不自由でも、ヒト助けはできるんだなあと 夕食前のちょっとした気分のいい出来事でした。

さて、今日はこれから花火大会だ!