新しいGoogle翻訳とスプレッドシートを使って国際会議への執筆をスマートにするついでに英作文力を高速に身につけるハック

CG,VR業界の研究者はこの時期、Laval VirtualやSIGGRAPHといった国際投稿のピークにあります。

白井研究室は規模の割には国際投稿が多いです。

blog.shirai.la/publications/

また数だけでなく内容も学部生でACMの学生研究コンテストで世界3位を受賞したりと、大学の入試難度の割には世界トップクラスの評価を受けることもあったりします(ちなみにACM SRCは書き物だけでなくファイナルはプレゼン審査込みです)。

本人の頑張りや先生の頑張り、研究の難度やインパクトはあるにせよ、一般的には日本語の論文を「ただ翻訳」したからといって別のアーティクルになったとみなすことはできません。しかし卒業論文や日本VR学会、インタラクションといった、日本語だったら構造的もクオリティ的にもしっかり書けるし、新規性もディスカッションもしっかりしている、さらにそのadvancementも加えられるような投稿もあるけれど、いざその学生に『英語投稿しようぜ!』と提案すると、もうその瞬間にグッチャグチャになる…といった経験はよくあります。

そもそも先生方も英語科学論文執筆のスキルや経験が十分にある方であれば指導もできるかとは思いますが、書き方のトレンドも分野によってはずいぶん違いますし、普段「日本語どっぷり業務」で押しつぶされている大学教員様が英語論文を査読等で読むのに精一杯なのに、ただ書くだけならともかく、「日本語の勢いを保ったまま翻訳する」というスキルを維持するのはなかなか難しいです。

そもそも日本語だって研究の先進性を求められるのに!英語まで書かねばならんのか!
これはハンデだ!俺は英語圏に生まれればよかった!うわーん!!
と嘆くのは簡単ですが、私はそうは思いません。
日本語に加えて英語もフランス語も、中国語も少しはわかりますが、英語単一文化圏に生まれていたら、それ以外の言語に目を向ける機会もなかったでしょうし、日本語が高度だからこそ、詩や短歌、冗談やマンガ・アニメやTwitterのような楽しいことも沢山あります。

また論文を書くことによって高度な日本語を身につける機会にもなります。いい勉強です。

さて、Google翻訳です。これは英語学習には不向きな面もあります。Google翻訳を英作文の一部にでも使おうものなら「どう見ても機械翻訳」という作文になり、あらゆる先生方から否定されたものです。しかし最近のアップデートにより「より自然な翻訳結果」が取得できるようになりました。

 

ではGoogle翻訳を科学論文の執筆に使えるか?というと、Noです。

少なくともそのままでは使える品質にはありません。理由はいくつかあります。

  • 「自然な翻訳」のために、多少の誤りは適当に正してくれる(誤りを発見できない)
  • 日本語と英語では論法が逆(日本語は大事なことを最後に書く)
  • 日本語は構造的に書こうとすると自然な日本語にならない
  • ときどき物凄い勘違いをする
  • 原文の日本語がそもそも曖昧。特に係り受けが本人に聞かないと不明だったりする。
  • 日本語と英語の多義性を考慮する必要がある(例:Play=遊び?試合?演奏?…)
  • ただしものすごく速い、しかも無料。

以下の解説は、上記のようなGoogle翻訳の特性を利用して、英語投稿のワークフローと新しい英作文力向上のための勉強法を提案しています。特に先生方と若い学生さんがWeb上で深夜日中を問わずコラボして執筆するような環境を想定しています。細部に関してはノウハウもあるので割愛しちゃいますが、最大に重要な関数はこれです。

=GOOGLETRANSLATE(B1,”ja”,”en”)

これをGoogleスプレッドシートに入れてみてください。賢い先生であればこれだけで十分と思います。

つまりこの関数を使うことで、Google翻訳のエンジンをGoogle Spreadsheetから使うことができます*

関数リファレンス

構文 GOOGLETRANSLATE(テキスト, [ソース言語, ターゲット言語])

使い方としてのポイントはこの先です。ワークフローにしてまとめます。

<準備>

  1. まず以下のヘッダを1行目に用意し「表示→固定→1行」、A1〜F1に以下。

    Question, Answer(人間による英作文), Google英語, 質問の自動翻訳, 人間による日本語, 人間による英作文の邦訳, MEMO

  2. オンライン投稿によくあるWebフォームの質問をスプレッドシートのA列に分解して貼り付ける
  3. D列[D2]にA列を日本語訳する式を設定 [=GOOGLETRANSLATE(A2,“en”,“ja”)]
  4. E列にD列の日本語質問に該当する「とりあえずの日本語」を書く。和文論文から貼り付ける。いま書けない場合は「条件付き書式」を設定して空白セルに色付けしておくと良い。
    ここでは例として「触覚フィードバックを用いたショートニング不使用クッキーによるハードクッキーのテクスチャー解析」という仮の和文論文からのコピペを貼り付けておきます。
    *あえて係り受けが不明瞭なタイトルです。
  5. C列[C2]にE列を英訳するセルを設定する[=GOOGLETRANSLATE(E2,”ja”,”en”)]
  6. さらにF列[F2]にB列を日本語訳するセルを設定する [=GOOGLETRANSLATE(B2,“en”,“ja”)]
  7. G列はメモ、必要に応じて文字数カウントとか実装するといいです。文字数カウントはLEN()で作れますが、ワードカウントしたい人はGASで作るといいかもです(shirayuca@qiitaによる実装例)。

スクリーンショットにするとこのようになります。

<使い方>

手順通りに作ってくれた人は、もう使えると思います、あえてテンプレとしてダウンロードさせないのは「自分で作った方が理解できるしカスタマイズもできる」からです。列が右に左にするのは「その方が対訳として見やすい」からです。以下手順になります。

  1. D列の自動翻訳の日本語質問を読みながら、E列にまず日本語を書いていきます。
  2. するとC列に勝手に英語が生成されます。
  3. B列に「C列の英語を見ながら人間の英作文」を書きます。少なくとも単語で困ることはなく、書き出しもスラスラ書けます。ただしC列の英語が一発でOKになることはまずないです、疑ってかかるか、楽をしたければE列の日本語を改善していきましょう。
  4. 英作文が正しいかどうか、F列を見ながらすすめます。E列とF列がほぼ同じ意味になればよいわけです。
  5. あれ?もう完成していますね!しかも1作文ごとに英作文力がアップしていくことを感じられます。

上記の例では「not use」というGoogle翻訳の提案を無視して「without」としています。そもそも日本語のタイトルが冗長であることに気が付いたりもします。主文が「触覚フィードバックを用いた」なのか「ショートニングを使わない」なのか、Googleさんにはわかりません。MEMO欄に「おい主著者、どっちが主文だかはっきりしろ!」と書いておくと良いでしょう。右クリックで「メモ」や「コメント」を使うと校閲しやすく、Web上で高速に共著作業が進んでいきます。

さて本文の執筆です

上記は国際投稿の際のEasyChairやSIGGRAPH SISにおけるWebフォームの例ですが、本文も同様です。白井研究室の場合、和文の場合はCloudLaTeX,、英語論文はShareLaTexを使用していますので、CloudLaTeXからの英語→日本語の変換工程で構造的に執筆された日本語を英語に翻訳していく過程が必要になりますから、上記のシートをコピーしてカスタマイズして、A列の質問を主著者や先生のストラテジに置き換えていけば良いのです。

Google翻訳の特性上、あまり長い作文をしようと思わない方がいいです。一方で、コンテキスト(前後関係)も重要ですので、だいたい目安としては一段落程度で区切ったり、代名詞Itなどを補完しながら中間的な(=Googleさんにわかりやすい)言語で書いてあげると良いと思います。その言語を日本語で行える、右クリックすればメモなども使える、という点が上記のワークフローの特徴です。必要であればどんどん行を増やしていくと良いです。

最後にB列をガシッとコピーして、Word等のトラディショナルな英語チェック環境やエキサイト翻訳のようなクラシックな翻訳エンジンに通してみることをお勧めします。図版を入れる作業なども必要ですからこのワークシートだけで全てを終わらせるわけにはいきませんが、この段階で人間の有料英語レビューに依頼できるレベルまでは達しているはずです。Todo管理なども含めると分業もしやすくずいぶんとストレスの少ない英語執筆が可能になると思います。

 

ブログに書いた方がいいだろうなというレベルはこの辺りまでですね!

白井研究室のノウハウとしては、上記の方法だけで論文を書いている訳ではありません。これに加えてGAS(Google Apps Script)なども組みあわせていったりもします。ビデオの字幕やYouTube字幕などもこれでずいぶん改善されます。そもそもワークフローにこだわるというよりは自力で、動的に、改善していくことが重要と思います。

なおGoogle翻訳はGoogle Cloud API経由でも使える訳ですが、課金やセットアップが必要な情報に比べてもずいぶんスマートなのでした。
unokun.hatenablog.jp/entry/2015/08/08/103841

白井としては、これでAndroidタブレットやスマホでも書ける!というのは大きいです(右腕が使えませんので、机で両腕を使って書ける時間が限られているのですイタタ…)。

フィードバックありましたら @o_ob までどうぞ!

*(追記:2017/2/17 22:00)

本稿のGoogle Spreadsheet関数で利用できるGoogle翻訳では、フレーズ間の翻訳確率を計算して翻訳先の言語の適切な語順に並べ替える、フレーズベース機械翻訳(PBMT)を採用しているようです。2016年11月にアップデートされたニューラルネットワークベースのGoogle Neural Machine Translation(GNMT)はPBMTよりも翻訳精度が上がる印象がありますが、本稿の関数にはまだ実装されていないようです。
ご参考:グーグルの翻訳AIが「独自の言語」を生み出したといえる根拠(2016.11.24)
wired.jp/2016/11/24/google-ai-language-create/

(例1)
原文:Percent of overcrowded households among bottom quintile of income distribution.

Spreadsheet関数版Google翻訳(エンジン不明):所得分配の底五分位間の過密世帯の割合。
Web版Google翻訳(GNMT日英)所得分配の下位5分の1の間で混雑した世帯の割合。

ちなみにWeb版のほうもクリックすると翻訳候補として「底五分位間の」が出てきますのでやはり「新しい」とはいえGNMTはまだSpreadsheetには使われてないと見てよいでしょう。いつ反映されるのでしょうかね!楽しみです。ただしある日突然変わるので注意が必要です。原文や作文はちゃんと保持してくださいね。

(例2)2017/2/18 23:00追記
原文: Talk of tech innovation is bullshit. Shut up and get the work done – says Linus Torvalds

GNMT日本語訳: 技術革新の話はうそつきです。シャットダウンして作業を完了させる – Linus Torvalds

GoogleTranslate関数: ハイテク技術革新の話はでたらめです。黙って仕事を成し遂げる – Linus Torvalds氏は述べています

この文であればGoogleTranslate関数の方が素直な訳でいいですね、GNMTによる日本語訳は英語に直すと「The story of technological innovation is a liar. Shut down and complete the work」、うそつきとシャットダウンが強く残ってしまっています。
なおこの一文は実際のニュースとしてはもっと恣意的な翻訳をされているのでまだマシなのかもしれませんが…。

しかしGoogle翻訳(GNMT)の翻訳結果がお上品になるのは良いことなんだろうか?「ブルシッt」が「うそつきです」になる事で人類のヘイトを抑えられるどころかより齟齬を産んでるんじゃねーの、って気持ちもある。
この辺り、もう現実はチェス囲碁将棋AIと翻訳に関してはSFに両足突っ込んでる感じがしますね。シンギュラリティです。

ところでSpreadsheetにはこれ以外にも面白い関数がいっぱいあります。

ImportFeed, ImportXML, IMAGE, それに最新の株価・為替が取得できるGoogleFinance関数も便利です。

Excelで苦手なヒストグラムも一発で出せますよ!

どんどん使ってみてくださいね。

 

Laval Virtual 2017 投稿者向け情報 / Perfect Submission Guide for #LavalVirtual 2017!

フランスLaval市で毎年3月末に開催されている欧州最大のVRイベント「Laval Virtual」。

第19回となる Laval Virtual 2017の投稿者向けコンプリートガイド!を作ってみました。ほとんどが1月中旬締切です。奮ってご参加下さい!

(2016/12/25追記)ReVolution投稿のためのガイドも作りました.
ReVolution Submission Guide bit.ly/ReVoG17

 

全発表者共通

Laval Virtual Awards 「アワード」2017年2月15日締切

「VR界のアカデミー賞」ともいうべき重要な賞。各パートナー企業から様々な分野に賞が出されます。派手な授賞式も必見です。

www.laval-virtual.org/en/prices-competitions/laval-virtual-awards/presentation.html

The Laval Virtual Awards are presented by an international jury of specialists as part of a competition with a unique scope in that field. They acknowledge the highly …

 

企業向け

Exhibitions 見本市 1月末までの登録受付

最小コマ構成は3540ユーロ、9平米~。昨年の主要な出展企業の面々はこちらにまとめておきました。

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/reserve-your-booth.html

The following items are included with each booth : Carpet; Booth structure and partitions; Spot lighting; 2kW power supply* 3 chairs and one table* One sign

AR/VR Contents

www.laval-virtual.org/en/vr-ar-contents-racine-en/area-separator-en/vr-ar-contents-en.html

予選によって選出された20のVR/ARプロジェクトのみが、Laval Virtualの中心で無償の展示スペースを入手することができます(イベントの登録費用390ユーロのみ負担)。 VR/ARコンテンツに専念する分野で、2016年には170の企業と15,500人の来場者を集めた国際的なイベントです。

AR/VR Contents昨年のビデオ

www.youtube.com/watch?v=uhqBC_zzOIw

Market Place

www.laval-virtual.org/en/vr-ar-contents-racine-en/marketplace-separator-en/mp-presentation-2.html

予選によって選出された20のプロダクションスタジオが、国際的投資家の聴衆(メディア、ベンチャーキャピタルファンドなど)にプロジェクトを紹介し、VRスペシャリストのパネルからフィードバックを得ることができます。プレゼンの後、分野ごとの投資家と専門家の接触を促進するためのミーティングが開催されます。2017/1/16締切。

投資フォーラム

「Images&Réseaux(network)」と「Laval Mayenne Technopole (LMT)」のサポートを受け、2017年のLaval Virtualは、Augmented and Virtual Reality専用の国際投資セッションを開催します。
スタートアップ企業は、2017年1月16日までに申請書を提出してください。選出された10社は、7分のピッチ(ライトニングトーク)で、ICTとデジタルメディアコンテンツの実績を持つ10-12名の高水準の国際株式投資家(ビジネスエンジェル、ファミリーオフィス、ベンチャーキャピタルファンド)を説得する機会があります。 このコンテストは、新技術部門のすべての企業およびVR技術のアプリケーションに向けです。産業、医学、トレーニング、マーケティング、ゲーム… すべての投稿は、国際的な業界専門家の審査委員会によって評価されます。
Call for applications. With the support of the French technology cluster, Images & Réseaux and Laval Mayenne Technopole, the 2017 edition of Laval Virtual is hosting …

 

Startup Contests

あなたは若くて革新的な会社、あるいはVR技術とアプリケーション分野でビジネスプロジェクトを持っていますか?
あなたはこの分野の専門家にコンタクトを得たいですか?
それならLaval Virtual Startup Areaにあなたの専門知識を紹介してください!
ラヴァルバーチャルでの無料のブース(100ユーロの価値)、より優れた視界、独占的なサービスから恩恵を受けることができ、Laval Virtual Awardsを受賞してベストスタートアップにチャレンジしましょう!
ブースには机と2つのハイチェアが設置されます。
*登録料390ユーロ:保険、セキュリティサービス、来場者と出展者へのあなたのビジネスのコミュニケーション(ウェブサイトや展示ガイド)を含む

学術系

VRIC (ACM Virtual Reality International Conference) 第19回VR国際会議 2017/1/6締切

www.laval-virtual.org/en/scientific-conferences/vric/vric-2017.html

長い歴史を持つ学術コンテストです。ACMのプロシーディングスに収録され、優秀論文はJVRCという国際ジャーナルに収録されます。
近年、単なる国際会議・口頭発表の場から、世界中のVR研究者の主要メンバーが集まり、講演だけでなく発表者が協働して未来観測ワークショップなどを行う趣向になっています。
YouTube Preview Image
VRIC基調講演の面々も決まりつつありますAlvaro Cassinelli, Mark Billinghurst, Masahiko Inami, John Peddie, Robert Stone…。東大アルヴァロ・カシネリ先生や稲見昌彦先生ですよ!

www.laval-virtual.org/en/scientific-conferences/vric/keynote-speakers-2017.html

Pr. Mark Billinghurst, University of South Australia. He earned a PhD in 2002 from the University of Washington and researches innovative computer interfaces that …

VRICパネルトークの暫定プログラムも出ています

www.laval-virtual.org/en/scientific-conferences/round-tables/programme-rt.html

コンテスト系

Virtual Fantasy – 学生コンテスト

学生コンテストには「DEMO」と「Limited Time」の2つの部門があります。
www.laval-virtual.org/en/prices-competitions/virtual-fantasy/presentation-vf-en.html
DEMO部門:テーマ自由のコンペです。学生や若手研究者が、研究室で開発したアプリケーションや、VR技術を使う可能性を展示します。優秀作品は日本のIVRCに招聘されます。
時間限定部門:30時間のハッカソン。チームはリアルタイム3Dアプリケーションを開発します。 毎年、Leap Motion、Tobii、HTC Viveなど技術スポンサーがVirtual / Augmented Realityデバイスを提供し、競技参加社者はその技術を使い、自分のコンセプトを発見し、想像することができます。あなたの技術的専門知識、コラボレーション能力、何かを越えることができる素晴らしい挑戦の場です!

ReVolution2017「TransHumanism++」  2017年1月6日締切

www.laval-virtual.org/en/prices-competitions/revolution/introduction-revolution.html

白井がチェアを勤めるReVolutionは、2006年から毎年開催されている、最も革新的なバーチャルリアリティプロジェクトのための国際公募展です。専門家と科学者の審査員によって選ばれた最高のプロジェクトは、Laval Virtual内で展示ブースを獲得します。 遊び心のあるものから科学的なものまで、採択プロジェクトは、将来の日常生活の一部になる可能性がある未来のバーチャルリアリティ技術の始まりを期待されます。
ReVolution2017のテーマは「TransHumanism++」。日本の超人スポーツ協会がプログラムパートナー、gumiさんとともに The VR Fund が協賛に参加しています。
Invited、Welcome、Weekendという3つの採択レベルがあり、Invitedになると飛行機代と宿代、懇親会プレミアムチケットなどが支出されます。
今年度はこれに加えて大型展示に耐えられるよう「TransHumanism++ Stadium」という採択部門を用意しております!

日本語の募集要項はこちら

年末エントリー締切です。他の学会等の重複投稿も認めます。投稿はEasyChairから。 j.mp/LVREVO17
(2016/12/25)
投稿ガイドを追加しました!ReVolution Submission Guide bit.ly/ReVoG17

以上です。奮ってご参加下さい!

Laval Virtual, exhibitors pickup from 2016 #LavalVirtual

 

Thanks for your interest to come Laval Virtual. I’ve tried to pickup nice exhibitors from Laval Virtual 2016 (last edition).

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors.html

in Laval” mark means, it locates in Laval city or near from Laval region area.

If you have any interest to come to Laval Virtual, please visit official site and some resources.

Non profit association / Institute 

CLARTE, non-profit VR support center, long time worked in Laval to motivate VR technologies. Mainly CAVE and CAD/CAM technology. 

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/13-clarte.html

Present at the professional days (22-24 march) Presentation. CLARTE is a research and a technological transfer center specialized in Virtual and Augmented Reality.

AM-ParisTech, my labo 😊 I guess some interesting colloaborations with local SMEs in Laval.

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/81-arts-et-metiers-paristech-laval.html

Present at the professional days (22-24 march) Presentation. The Arts et Metiers ParisTech team, located in the heart of the Virtual Reality hub of Laval …

Laval 3Di : Art school for realtime graphics (in Laval)

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/43-laval-3d-interactive-stand-b29.html

Presentation. Laval 3Di is the first partnership of its kind bringing together different academic programs specialized in the creation of interactive numeric medias.

ESIEA, engineering school in Laval

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/25-esiea.html

Horizon JAPAN, Japanese study club in ESIEA

Acutually, they love Japan, they speak Japanese very well and they study VR, probably some students seeks internship in Japan. They may organize a party in Laval Virtual.

www.youtube.com/watch?v=RghW5wdvXs0&t=23s

Merci Francois !

 

EDNA, Industrial art school, good sense for AR and new media (Nantes, not far from Laval)

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/32-l-ecole-de-design-nantes-atlantique.html

Present at the professional days (22-24 march) Presentation. Supported by the Chamber of Commerce and Industry of Nantes-Saint Nazaire, L’École de design Nantes …

 

Local developper

Enozone, the president had stuided in Japan (in Laval)

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/38-enozone.html

Present at the professional days (22-24 march) Presentation. Enozone is a company specialized in computer graphics and interactive 3D applications.
URANIOM, personarized avatar creation service (in Laval)

www.youtube.com/watch?v=1wN-DVbqYcI&t=134s

URANIOM demonstrates an interesting tool and service in Laval Virtual. You can create your high quality avatar for famous video game. Fallout4, FIFA, Skyrim,…

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/307-xxii-creative.html

Present at the professional days (22-24 march) Presentation. We are a digital studio in love with tech+art. Visual experience designers through gaming, motion design …

Global Player in VR, located in Laval / France

 

EON Reality, best global company of industrial VR. They have 22 entrepreneurship internship center in the world, Laval is most biggest one. in Laval

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/30-eon-reality.html

TEAM Alps (IVRC2016 invited), they are second educated students in EON Reality France. They have experienced in IVRC2016 Tokyo, they have a new project in Laval Virtual 2017.
 
Orange, telecome company like NTT

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/134-orange.html

Immersion, one of the big distributer of VR materials

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/21-immersion.html

Present at the professional days (22-24 march) Presentation. Immersion, creating 3D experiences since 1994. European expert and international major player in …

Techviz, industrial visualization (Nihon Binary is cooperated)

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/22-techviz.html

Present at the professional days (22-24 march) Presentation. TechViz is a software Editor and a global provider of a market-leading immersive 3D visualization technology.

ESI, virtual prototyping

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/18-esi-france.html

Present at the professional days (22-24 march) Presentation. ESI is a world-leading provider of Virtual Product Engineering software and services with a strong …

 

Key technologies

 

Lumiscaphe, realtime renderer (Japan division exisit)

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/20-lumiscaphe.html

Presentation. About Lumiscaphe. Founded in 2001, Lumiscaphe is a software publisher and systems integrator of innovative solutions in the field of the Digital Aspect …

Haption, haptic robot mede in Laval (Nihon Binary is cooperated)

www.laval-virtual.org/en/exhibitors/list-of-exhibitors/39-haption.html

Present at the professional days (22-24 march) Presentation. HAPTION designs, manufactures and sells hardware and software solutions based on force-feedback.
Here are good video and photo in past Laval Virtual. You can also see student volunteers and local visitors.

世界巡業中です / World Touring

2016年12月から2017年1月まで以下の講演で飛び回っております。

フランス語を話す研究者の日2016基調講演

日仏会館, 2016年12月2日

sites.google.com/site/sciencescopejfr2016en/program/invitedspeaker

Research and innovations of Virtual Reality for Entertainment systems between Japan and France

Abstract
This talk contributes to the shared value of researches and innovations of entertainment systems, which affects human amusement.
The speaker, Akihiko SHIRAI, Ph.D has over 20 years of experience in research and development of entertainment systems. He has experiences in researches and developments of photograph, photo engineering, game making, game design, entrepreneurship, factory manufacturing process, real-time graphics engineering, haptics application, television organization, virtual reality industry, event promotion, science communication in national museum, multiplex hidden imagery, manga for VR, and augmented reality for public. The talk also contains discussions about future values and his challenge in Hello Tomorrow, IVRC, ReVolution in Laval Virtual.

 

 

MANPU2016基調講演

カンクン・メキシコ

December 4, 2016, Cancun Center, Cancun, Q.Roo, Mexico

MANPU2016:
The First International Workshop on
coMics ANalysis, Processing and Understanding
To be held in conjunction with the 23rd International Conference on Pattern Recognition (ICPR2016).

manpu2016.imlab.jp/

Invited Speech 10:10 – 11:00
Manga Generator, a future of interactive manga media

☆プロシーディングはオープンアクセスジャーナルにしましたので、そのうちACM Portalからアクセスできるはずです。

Akihiko SHIRAI, “Manga Generator, a future of interactive manga media : Invited Talk Paper”,
MANPU ’16 Proceedings of the 1st International Workshop on coMics ANalysis, Processing and Understanding, Article No. 13, 5 pages, 2016. [PDF] [SlideShare]

 

<以下、うらばなし>

ちなみに泊まっているホテルは横に「Coco Bongo」という有名なクラブがありますので、土曜の夜は大変騒がしかったです。

 

Program

Opening Ceremony
10:00 – 10:10
Invited Speech
10:10 – 11:00
Manga Generator, a future of interactive manga media
Akihiko Shirai (Kanagawa Institute of Technology, Japan)
Oral Session 1
11:00 – 12:00
Manga109 Dataset and Creation of Metadata
Azuma Fujimoto, Toru Ogawa, Kazuyoshi Yamamoto (The University of Tokyo, Japan), Yusuke Matsui (National Institute of Informatics, Japan), Toshihiko Yamasaki and Kiyoharu Aizawa (The University of Tokyo, Japan)
Detection of Comic Books Twin Pages with a Non-overlapping Stitching Method
Clément Guérin, Jean-Christophe Burie and Jean-Marc Ogier (University of La Rochelle, France)
Retrieval of Comic Book Images Using Context Relevance
Thanh Nam Le, Muhammad Muzzamil Luqman, Jean-Christophe Burie and Jean-Marc Ogier (University of La Rochelle, France)
Lunch Time
12:00 – 13:00
Oral Session 2
13:00 – 14:00
Pose Estimation of Anime/Manga Characters: A Case for Synthetic Data
Pramook Khungurn and Derek Chou (Cornell University, USA)
Comics image processing: learning to segment text
Nina Hirata, Igor Dos Santos Montagner and Roberto Hirata Jr (University of São Paulo, Brazil)
Comic visualization on smartphones based on eye tracking
Olivier Augereau, Mizuki Matsubara and Koichi Kise (Osaka Prefecture University, Japan)
Coffee Break
14:00 – 14:15
Poster Session
14:15 – 15:45
Designing A Question-Answering System for Comic Contents
Yukihiro Moriyama, Byeongseon Park, Shinnosuke Iwaoki and Mitsunori Matsushita (Kansai University, Japan)
Manga Content Analysis Using Physiological Signals
Charles Lima Sanches, Olivier Augereau and Koichi Kise (Osaka Prefecture University, Japan)
Emotional arousal estimation while reading comics based on physiological signal analysis
Mizuki Matsubara, Olivier Augereau, Charles Lima Sanches and Koichi Kise (Osaka Prefecture University, Japan)
Toward speech text recognition for comic books
Christophe Rigaud, Srikanta Pal, Jean-Christophe Burie and Jean-Marc Ogier (University of La Rochelle, France)
Estimation of Structure of Four-Scene Comics by Convolutional Neural Networks
Miki Ueno (Toyohashi University of Technology, Japan) , Naoki Mori (Osaka Prefecture University, Japan) , Toshinori Suenaga and Hitoshi Isahara (Toyohashi University of Technology, Japan)
A Sustainable Practice Method of Hand-drawing by Merging User’s Stroke and Model’s Stroke
Natsumi Kubota, Shinjiro Niino, Satoshi Nakamura and Masaaki Suzuki (Meiji University, Japan)
Coffee Break
15:45 – 16:15
Panel Discussion
16:15 – 17:30
Closing
17:30 – 17:40

 

ICAT-EGVE2016デモ発表(リトルロック・アーカンソー)

2016/12/7-9, Little Rock, Arkansas, U.S.A.

icat-egve-2016.org/

ICAT-EGVE 2016 / 第26回人工現実感とテレイグジスタンス国際会議
第21回バーチャル環境に関するユーログラフィックスシンポジウム

ICAT (International Conference on Artificial Reality and Telexistence)は最も歴史あるバーチャルリアリティとテレイグジスタンスの国際会議であり本年で26回目の開催です.本年もEGVE(Eurographics Symposium on Virtual Environments)との共催となり,初めて米国(アーカンソー州リトルロック)にて開催されます.会期は2016年12月7日から9日まで,論文の投稿締切は9月30日となっております.今回は General Chair の Carolina Cruz-Neira 教授のご尽力によりクリントン大統領記念図書館での開催という快挙となりました.

白井研究室からの発表はデモです(まだ公開されていませんので公開後に更新します)。

プログラム

icat-egve-2016.org/program-overview.html

Paper Sessions

Session 1: For Your Eyes Only I

Christian Scheel, Oliver Staadt, Tariqul Islam ABM
An efficient interpolation approach for low cost unrestrained gaze tracking in 3D space

Peter Passmore, Maxine Glancy, Adam Philpot, Amelia Roscoe, Andrew Wood, Bob Fields
Effects of viewing condition on user experience of panoramic video

Session 2: Use All Your Senses

Naoyuki Saka, Yasushi Ikei, Tomohiro Amemiya, Koichi Hirota, Michiteru Kitazaki
Passive arm swing motion for virtual walking sensation

Shogo Yamashita, Xinlei Zhang, Takashi Miyaki, Jun Rekimoto
AquaCAVE: An Underwater Immersive Projection System for Enhancing the Swimming Experience

Session 3: Going Wide: Degrees matter

Steve Cutchin, Yuan Li
View Dependent Tone Mapping of HDR Panoramas for Head Mounted Displays

Mehdi Moniri Mohammad, Andreas Luxenburger, Winfried Schuffert, Daniel Sonntag
Real-Time 3D Peripheral View Analysis

Ismo Rakkolainen, Matthew Turk, Tobias Hoellerer
A Superwide-FOV Optical Design for Head-Mounted Displays

Session 4: For Your Eyes Only II

Ja Eun Yu, Gerard Kim
Blurry (Sticky) Finger: Proprioceptive Pointing and Selection of Distant Objects for Optical See-through based Augmented Reality

Yuki Yano, Jason Orlosky, Kiyoshi Kiyokawa, Haruo Takemura
Dynamic View Expansion for Improving Visual Search in Video See-through AR

Session 5: When Virtual Is Not Enough

Hiroto Tsuruzoe, Satoru Odera, Hiroshi Shigeno, Ken-ichi Okada
MR Work Supporting System Using Pepper’s Ghost

Tomohiro Mashita, Alexander Plopski, Akira Kudo, Tobias Hoellerer, Kiyoshi Kiyokawa, Haruo Takemura
Simulation based Camera Localization under a Variable Lighting Environment

Steve Cutchin, Iker Vazquez
Synchronized Scene Views in Mixed Virtual Reality for Guided Viewing

Guillaume Claude, Valerie Gouranton, Benoit Caillaud, Bernard Gibaud, Pierre Jannin, Bruno Arnaldi
Derivation of scenarios for collaborative virtual environments for training to surgical procedures from real case observation

Session 6: Being There

Samratul Fuady, Shoichi Hasegawa
Natural Interaction in Asymmetric Teleconference using Stuffed-toy Avatar Robot

John O’Hare, CA Bendall Robert, John Rae, Graham Thomas, Bruce Weir, David Roberts
Is this seat taken? Behavioural analysis of the Telethrone: a novel situated tele-presence display

Sungchul Jung, E. Hughes Charles
The Effects of Indirect Real Body Cues of Irrelevant Parts on Virtual Body Ownership and Presence

Kangsoo Kim, Gerd Bruder, Divine Maloney, Greg Welch
The Influence of Real Human Personality on Social Presence with a Virtual Human in Augmented Reality

Panel

 

白井研究室からの発表

“Simultaneous Socio-Spatial Shared Signage”
Shirai, Akihiko; Yamaguchi, Yuta; Hsieh, Rex; Suzuki, Hisataka
diglib.eg.org/handle/10.2312/egve20161456

Shirai, Akihiko, Yamaguchi, Yuta; Hsieh, Rex; Suzuki, Hisataka, “Simultaneous Socio-Spatial Shared Signage”,ICAT-EGVE2016 – Posters and Demos ,The Eurographics Association, p.25-26, 2016. [Web]

IWAIT2017口頭発表+基調講演(ペナン・マレーシア)

口頭発表

Fujisawa Yoshiki, Hisataka Suzuki, Rex Hsieh and Akihiko Shirai, “Web-based multiplex image synthesis for digital signage”, IWAIT2017, 2 pages. 2017. [SlideShare] [Demo]

SPECIAL KEYNOTE ON AR/VR

Research of VR Entertainment Systems, Its History, Interests, and Future  

 Date/Time:      10th JANUARY 2017 (9:45 am – 10:30 am)

Venue:             Grand Ballroom, Equatorial Penang

Akihiko Shirai, PhD in Engineering

Department of Information Media, Kanagawa Institute of Technology (KAIT), Japan

Chair of Laval Virtual ReVolution (2006~)

Executive Committee of International collegiate Virtual Reality Contest (2002~)

ACM SIGGRAPH ASIA 2015 Youth Program Liaison

 

Abstract

Recently virtual reality has become the hot topic in the tech and game industry, however, the question still remains how can we define the “Entertainment VR” ?

The speaker has interest in how human interacts with games, virtual reality, and science of play which can be seem from his past researches, development pieces, experience design in international opportunities, and his vision for the future of this domain.

Everyday we are constantly exposed to many forms of digital media entertainment products like smart phone and/or mobile games. Latest computer games may grab player’s interests, however its hard to link theoretical research with development cases. Speaker has interested in entertainment virtual reality, interactive systems, games (classic also), computer graphics, computer vision, intelligent systems, science communication, networking, education for a long time, and he has various professional creation experiences as video game engineer, haptic contents designer, virtual TV studio, theme park attractions in Laval, science communicator and exhibition concept designer in national science museum, Miraikan. His production and research methods for “Virtual Reality Entertainment systems” will be revealed in this presentation.

His extended experiences in organizing Laval Virtual ReVolution and IVRC, International collegiate Virtual Reality Contest, will be valuable in demonstrating how we can collaborate and formulate plans to encourage student innovation in project based learning which includes public field testing with social understanding.

Glimpses of the future of virtual reality domain will be disclosed in this presentation whose functionality extends beyond human amusement but to well being and existence between human and technology.

 

Biography

AKIHIKO SHIRAI, Ph.D in Engineering,  has obtained a bachelor of Photo Engineering and master of Image Processing from Tokyo Institute of Polytechnics. Afterwards he worked for Canon and Criterion as a game development consultant to distribute RenderWare, a multi-platform graphics middleware for the game industry until 2001. He went back to academia to study intelligent systems and obtained a Ph.D. in the Tokyo Institute of Technology in Japan in 2004 with research concerning the “Tangible Playroom”, an entertainment system for young children using haptics, a floor screen and a physics engine. He was a R&D researcher at NHK-ES in Japan, focusing on the next generation’s TV production environment before moving to ENSAM Presence & Innovation Laboratory in France from 2004 to 2007 for R&D of a Virtual Reality theme park project.

He worked for National Museum of Emerging Science and Innovation (Miraikan), Tokyo Japan, as a science communicator and exhibition planner from 2008 to 2010.

Starting from 2010, he works in the Information Media Department at Kanagawa Institute of Technology (KAIT) as an associate professor.

 

 

Academic publications: blog.shirai.la/publications/

Authored books: “The future of Game design – Science in Entertainment Systems” (2013), “WiiRemote Programming” (2009)

Awards:

Hello Tomorrow Global Summit Top 500 startups “Multiplex World Augmentation Display”

Laval Virtual Award 2015 “ExPixel FPGA”

ACM Student Research Competition, Bronze Award,” ExPixel: PixelShader for multiplex-image hiding in consumer 3D flat panels” (supervised)

ACM SIGGRAPH ASIA 2012 Emerging Technologies Prize, “2x3D: Real-Time Shader for Simultaneous 2D/3D Hybrid Theater”

Websites: www.shirai.la blog.shirai.la Twitter@o_ob

 

Call for project from Student Competition in Laval Virtual 2017!

ヨーロッパ最大のVRイベントLaval Virtual 2017実行委員会広報の Arthur Alliot さんからご案内いただきました。

Laval側の学生コンテスト”Virtual Fantasy”にご参加興味がある学生団体/研究室がいればどうぞご質問ください。
Category “Demo”が、IVRCと互換がある部門で、IVRC2016から作品を改善して挑戦するか、フランスステージからIVRC2017に参加するかはお任せします。
“Time limited”部門は時間限定の制作コンテストで Gamejam的な部門です。

Hi everybody

The Laval virtual team ( www.laval-virtual.org/en/ ) would be pleased to welcome you or your students in their student competitions during the next edition of Laval Virtual!
You can apply or get more information by visiting the page goo.gl/fc6k1Y or by contacting them at ggorisse@laval-virtual.org
Subscribe and follow them:
www.facebook.com/lavalvirtual/
twitter.com/lavalvirtual/
www.youtube.com/channel/UCfphV8PEJwsF0KG997HokRA/

See you soon! 😀

Call for Demo ReVolution 2017 TransHumanism++ (ver.3) #LavalVirtual

フランス最大のVRにおける国際イベント第19回「Laval Virtual」および、
公募デモ部門「ReVolution 2017」のご投稿のお誘いです。本年は [TransHumanism++] というテーマで募集しております。
従来からの協力であるIVRCに加え、超人スポーツ協会、
株式会社gumiがパートナー企業に参加し、
国際色豊かで豪華なプログラム委員会で、皆様の投稿をお待ちしております。
また併催の国際会議 ACM VRIC とは分離したトラックで募集し、別途オープンアクセスのオンラインジャーナルを発行する予定です。

投稿はEasyChairにてオープン中で、必要アイテムは
・ビデオ(最大5分)
・概要(2〜10ページ)
・設営プラン
・代表画像
となっております。
締め切りは、投稿ID生成期限が2016年12月31日、投稿締め切りが2017年1月6日、採択結果のアナウンスを1月23日に予定しております。

Laval Virtual ReVolutionの特徴である、往復の旅費等が支給される「招聘(Invites)」採択枠に併設して、今年度は大型展示に耐えられるよう「TransHumanism++ Stadium」という採択部門を用意しております。

特にVR学会会員や超人スポーツ協会、芸術科学会、VRスタートアップの皆様におかれましては、日頃の研究成果の欧州での発信にぜひご活用ください。

日本語での情報はこちらで共有しております。
j.mp/LAVALJP

ご質問等もお寄せください。
皆様の応募をお待ちしております。  白井暁彦
<以下、拡散よろしくお願いいたします!>

—- please distribute to your channel —-

LAVAL VIRTUAL REVOLUTION 2017
CALL FOR DEMOS (ver.3)

Presentations of the world’s most innovative achievements in the field of virtual reality, augmented reality and their future applications, Laval Virtual ReVolution is an annual honor of the world’s finest VR projects by Laval Virtual. It is a hall of fame that decides the best Virtual Reality demonstration and/or application from all over the world. Virtual Reality is not only a technology but also a never ending story about the history between computers and humans. We cannot know the ending of this story yet, as we still need to find and walk one of the many possible paths that will lead us to a future navigated by brilliant stars.

Future voyagers will continue to stare at those stars along their way. While the Virtual Reality culture can also be built by academic papers or commercial products independently, we would like to suggest a new relation between developmental projects and the general public at on-site demonstrations. If a project has impact, technology and persuasiveness, it might move the general public and change our common sense. So, this means a revolution in the history of Virtual Reality.

Please try to join today’s stardom with your exciting projects and share in the activity from all over the world! We hope to accept your brilliant projects which can help to foster the current conceptions of Virtual Reality and make changes to the current human-computer interfaces and Virtual Reality history.

[TransHumanism++]

Laval Virtual ReVolution 2017 calls for innovative virtual reality demo projects that fall under the theme, “TransHumanism++”.

Transhumanism (abbreviated as H+) is an international intellectual movement which aims at transforming the human society by developing widely available sophisticated technologies that will greatly enhance human intelligence, physical condition, and psychological capacities. en.wikipedia.org/wiki/Transhumanism

Transhumanists support the emergence and convergence of technologies including nanotechnology, biotechnology, information technology, and cognitive science. They also welcome hypothetical future technologies such as simulated reality, artificial intelligence, superintelligence, 3D bioprinting, mind uploading, chemical brain preservation and cryonics. They believe that humans can and should use these technologies to surpass the limitations of humankind.

Laval Virtual ReVolution 2017 seeks to act as a milestone for the realization of “Transhumanism + future of {Virtual Reality + Arts + Culture}”. We welcome the submission of scientific experiences and academic demos that showcase a brighter future for humankind with the aid of Transhumanism projects. Some examples of Transhumanism projects include super human sports which can be enjoyed in everywhere by anyone at every time with augmented human technologies. Demonstrations will be judged based on for their durability, innovation, and value of entertainment or human-being.

 

Technology Demonstration

  • New device and integrations
  • Super Human Sports
  • Handicap and universal design experience
  • Scientific Demonstration
  • Large space demonstration
  • Haptic interface
  • Display technologies
  • Interactive Arts
  • Entertainment VR
  • New Media Designs
  • New Game Systems
  • New Human Interfaces and Displays

… And new use, public testing, Proof of Concept (PoC)  of VR are encouraged. The accepted abstract will be published by online proceedings.

 

Current Virtual Reality technology includes computer generated graphics, display technologies, haptics, force feedback and interface design in the context of implementing new experiences that encourage users to use a virtual system to enhance their real, mundane lives. It may be called as entertainment system in current virtual reality. However its function may be linked to humanism which bring us into the next generation of human being. Share your experience, and proof it in the professional and public during Laval Virtual 2017. ReVolution is best opportunity to demonstrate your projects to professional and for the grand public.

 

Submission via EasyChair

REGISTRATION  ShortenURL: j.mp/LVREVO17

 

[Mandatory Items]

  • Video: not longer than 5 min
  • Abstract: Recommend to use ACM Proceedings format. The paper must be in PDF format, page should be 2 to 10 pages. File extension must be PDF.
  • Install plan: logistic, floor plan and experience scenario for professional and public day
  • Representative picture: a photo which can explain entire experience for the public

 

[Scoring Criteria]

All submissions  will be reviewed by the jury committee, which consists of academic and industrial professionals of engineering and art, according to the following criteria:
Originality : Novelty in technical and artistic sense
Creativity : Bringing about interest and excitement
Feasibility : Rate of implementability to realize your concept
Safety and logistics for abroad : The project must be suitable for oversea exhibition
Attractivity : Presence and Impact for the visitor of Laval Virtual

 

[Submission Deadline and Result announcement]

  Submission ID creation deadline: 31/DEC/2016 (End of 2016 in GMT)

  Submission update close: 6/JAN/2017

  Result: 23/JAN/2017

 

[Acceptance classes]

Invites : Flight tickets (3 person maximum), accommodation (3 person maximum), LV Party tickets + Lunch + Dinner + Stand for all days

  4 projects from partner events and open competition.

Welcome: 3m x 3m Stand ( Wednesday to Sunday )

  Top projects from the open submission

Weekend: Stand ( Saturday to Sunday, only for the grand public days  )

  Jury recommend project from the open submission

 

[new!] “TransHumanism++ Stadium”

  Large space (around 5m x 10m), scheduled demo, 2 hours per session (10-12h, 13-15h, 16-18h)

 

[Winners 2017]

Invited project from ACM SIGGRAPH

LightAir: a Novel System for Tangible Communication With Quadcopters Using Foot Gestures and Projected Images,  Skolkovo Institute of Science and Technology
twitter.com/o_ob/status/758679223745732608‬

Perceptually Based Foveated Virtual Reality, NVIDIA Corporation
www.youtube.com/watch?v=L_I5Dxdbjqg

 

[Program Committee] TBD

Akihiko SHIRAI, Session Chair, Kanagawa Institute of Technology

Alexandre Bouchet, CLARTE

Abdelmajid Kadri, Arts et Métiers ParisTech
Carolina Cruz-Neira, University of Arkansas
Jean-Marc Seigneur, University of Geneva
Juan De Joya, Pixar Animation Studios
Philippe David, SNCF
Thierry Frey, ACM SIGGRAPH
Machiko Kusahara, Waseda University
Masahiko Inami, Univ. of Tokyo
Marco Sacco, EuroVR
Yoichi Ochiai, Univ. of Tsukuba

 

[Official Sponsor] Gumi Inc. www.gu3.co.jp/en

[Program Partner]

Super Human Sports Society superhuman-sports.org/

International collegiate Virtual Reality Contest (IVRC) ivrc.net/2016/en

ACM SIGGRAPH www.siggraph.org/

 

[Website] www.laval-virtual.org/

[Contact] revolution a laval-virtual.org

 

IVRC2016、最終審査にむけて、エールを送る

国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト「IVRC2016」ファイナルステージがいよいよ次の週末、日本科学未来館で開催されます。

ivrc.net/2016/

動画に字幕もつけさせていただきました。
明日からフランス人チームやLaval Virtualからゼネラルディレクターもやってきます。

来週の今頃には、総合優勝が決定しているはずです。

 

以下、審査員というよりはいち実行委員でもなく、VRエンタテイメントシステムを研究開発教育しているの先生のつぶやきと思ってください。

具体的な個々の作品へコメントは一切出てきませんが、下の方に大学3年生を使った体験前印象調査の結果は公表しております。

IVRCは誰が優勝するのか

IVRCの作品選考基準は「新技体」。新規性・技術・体験、です。

さらに優勝作品は「SIGGRAPHに持っていけるか?」という視点でも選ばれます。つまり、新技体、

  • 技術的にどんな新しさがあるか?
  • 体験として何が新しいか?

に加えて

  • それが英語で説明できるか?

という点が重要になります。

ストーリーは重要ではない?

作り手はストーリーを詰め込みたくなるかもしれませんが「国際的に伝わるかどうか?」の方が重要です。つまりストーリーは主眼に置かれません。言い換えれば、体験、ナラティブとしてはわかりやすく、ストーリーとしては先入観なく多文化で受け入れられるものである必要があります。余計なストーリーを追加することで、体験内容の評価が下がることはあっても、上がることはない、ということ。

まあこれは人によって意見は分かれるのかもしれませんので信じる必要はありませんが、「サマーレッスン」はそういう意味では良い資料で、ただ見ているだけだけど「とても近い!」というグラフィックスの力が光ります。中で起きるイベントは基本的には部屋を中心に起きることで、体験者は移動しません。全て同じループに戻ってきます。

一方ではサマーレッスンは海外では勘違いされまくっていて、発売すらできません。もちろんフランスでも無理だと思います。

しかし、発売前の体験者に向けて、明確に示されたストーリーは、ほとんどないのですよね。プロットや設計はあるのですけど。でも体験前の人はこれだけ勘違いをしてしまうのです。動画を見た人も。

VRってこわいですね。

 

VR作品が持つコンセプトと体験の乖離

「作品が持つコンセプト」と「実際の体験の乖離」には気を使ってください。
体験者から「これは〇〇なのだよね?」という感想を貰う前に、体験のベースになるような「シッカリとした感想」を抱けるように工夫した方が良いです。

ストーリーについて。もちろんSIGGRAPHでも「VR StoryLab」というセクションが生まれたりしているので、ストーリーを作りたい、そういう欲求があるのはわかります。でもその場でもRez Infiniteは評価高く、攻殻機動隊はあまりお客さんが付いていませんでした。前者は「思い描いた世界」を予想以上に体験できていましたが、後者は予想を上回る体験があったかというと「観て終わった感じ」があります。もちろんインタラクティビティが違いすぎますが、知名度の問題ではなく、アトラクティビティと提供している体験の乖離の問題ではないでしょうか。

作り切れ!話はそれからだ

いろんなメディアでものづくりしてきた側の視点ですが「作り切る!」という行為は大変骨が折れる作業です。一方で「作りきれなくてダメになった作品」は山ほど見てきました。

そういった意味では、初志貫徹して最初に自分で書いた企画書などのコンセプトを読み直してみたほうが良い作品になると思います。

情報デザインは引き算です。時には削ぎ落とす事も大事です。

体験したい審査員には「中身見せるモード」などで体験できるようにとっておけば良いのです。

ストーリーの作り込みをするよりもやるべきことはないか?

作品の外側も、よく見ましょう。中身の作り込みは、本当に作品がよいならテレビ番組やイベントなどに引っ張りだこになり、決勝後で嫌という程やる時間はあると思います。むしろ作品を良く引き立てるための外装や、中身部分の設計にの整理が必要な段階では。状態遷移図や絵コンテなどの設計図を残して、興味ありそうな審査員、プラチナスポンサー各位にクリアファイル等で見せると良いと思います。

フランス人審査員にも説明できますか?

研ぎましょう。

日本語しか通じない相手しか相手にしていないのでは海は超えていけません。
オペレーターの説明なく、一連の体験だけでコンセプト伝わるかどうか。
これが一番大事です。

大学3年生にアンケートしてみた

情報メディア学科3年生の講義「メディアアート」の課題をかねて、事前調査を行ってみました(毎年やっています)。

「体験してみたいかどうか?」というattractivityにおいて、上記のようなデータがでました。このデータをどう見るか?は各位にお任せします。中の人としては混雑予測にも使えますが、少なくとも決勝において「体験に並びたくない」という作品はないことは大事。

ついでに、1階のInnovative Technologies展示についても調査しました。

IVRCファイナルステージは天覧試合です。残っているだけで十分素晴らしい。
次の年にDCEXPOでぶっちぎり人気になるまで、「作り切り」ましょう!

白井もLaval Virtualブースで新作展示です。

DCEXPO2016にて新作展示発表(10/27-30)

Good luck!!

Nintendo Switch (ニンテンドースイッチ) にはスイッチどころか電極がない上に家庭用VRへの可能性を感じる

DCEXPOやIVRC決勝に向けて、ものすごい忙しいです。科研費申請とかもあるし。

そんな中、任天堂が電撃発表してくれました。

【初公開映像】Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)
【Nintendo Switchホームページ】
www.nintendo.co.jp/switch/

動画に含まれる情報は公開日時点のものです。

 

これをみた直後の感想。

どうしてそんなどうでもいいところに目を向けるの?

nintendoswitch
と思うけど、これはヒューマンインタフェースやデバイス屋なら当たり前だと思う。

MSRAの福本先生なんて、かつてKinectのティザー動画が公開された時に「あんなふうに高速にギア変えても認識なんてできんぞ!」とおっしゃっていた。

ゲームの歴史の中で、発売前のゲーム機のティザー、コンセプト動画でいちばん秀逸なのはこれだと思う。

ゲーム画面なんて一切なしでいいのだよ、ゲームをプレイするペルソナを描き、過去の名作のSEだけでいい。プラットフォームは「人々がどうプレイするか?」を設計として描ければいい、もちろん来年の3月に発売するゲーム機なのでコンセプトどころか「どんなゲームが出るか?」を出さねばならない時期なので、NXが発表されるタイミングにはちょっと色々疑問がある。岩田社長の急逝やポケモンGOの存在なども関係あるだろうか。

そもそも任天堂の据え置きハードは、Wii「WiiFit」以来、自社タイトルだけでプラットフォームを引っ張っていこうとする傾向がある。ファミ通のランキングを毎週見ているとサードパーティがなかなかWiiFitに勝てない状況が長く続き、WiiUではそれが「スプラトゥーン」だった。スプラトゥーンが出る前はもっと大変だったということなのだけど。

最近はWiiU版「マインクラフト」がちょっと頑張っている。そもそもマイクロソフトって任天堂のライセンシーだったのか、ちょっとびっくりだぜ。

 

話をNXに戻すと、自分のTLでは「VRの話は一切なかったな」とかも見かけますが、いやいやどうでしょう。
こんなおもしろいアイディアも飛んできています。

夢は膨らみますよね。ほんと。

自分が動画後半のスプラトゥーン的なe-Sports大会的なパートを見ながら思ったことは。
「たくさんSWITCHをくっつけて、DSどころか255台連結できます!」ってオチかと思った…のですが、とりあえずそういう映像はなかったです。

でも、実際のところ、WiiリモコンのI2Cコネクタですら、サードパーティは作りきれなかったわけで。デバイス屋としての視線で見ると、現状のゲーム開発者マーケットの中で、樹脂成形を起こせるペリフェラルやさんと、大きめのタイトルを作れるソフトウェア開発者の融合は全然起きない感じがします。

それはCEDECで毎年のように展示している本当に感じる、コンシューマゲーム開発者はハードに弱い。そもそも想像力や開発力、サプライチェーンがない。言い換えれば「コンシューマゲーム開発者はハード(外装〜プラットフォーム)に弱いからコンシューマやっている」とも言えるのではないだろうか(自社でハード作るバンダイとかセガとかは除く)。

それにLogitechからスマホを挟んで使う形のゲームコントローラ「G550」のような製品だって出ていますよね。

LOGICOOL パワーシェル コントローラ + バッテリー G550

スマホでできることを、いまさら任天堂がやる意味ってなんだよ!ってことです。

だからと言ってこういうペリフェラルを他者がおいそれと開発できないことを天下の任天堂ハード開発者が考えないわけがない。これは課題中の課題なのだと見た。

 

冒頭の「両手外しは無理だろ!」と突っ込んだ私ですが

 

要は、サードパーティが「釣りコントローラー」のような製品をポンポン出せることが大事ですよね。

VR、正確にはHMDとかも流行りですけど、NXのコンセプトならヘルメットにガチャっと画面部分を突っ込めば、今の市場に溢れている中華HMDぐらいは作れますよね。

そもそもこれからの家庭用VRは「子供向けHMD」を開発せねばならないので、3DSで長年の知見と苦情をため込んだ任天堂としては、あえてS3DなHMDを発売して轍を踏むのではなく、2Dスコープな(ステレオ3Dではない)HMDにするという判断もあり得ると思います。またステレオ視における眼間距離の問題だけではなく、頭の大きさが違う子供達なども解決する必要があります。

でも、電気的な信号のやりとりとか同期とかAPIとかの設計が難しいし、電源供給とかも考えると品質保証を誰がどこまでやるのとか考える必要がある。そもそもWiFi, Bluetooth, IoTやスマホネイティヴの時代に、中央集権的なゲームコンソール作ってどうするの?という考え方もある。

そこまで考えたところで、調査をしていたらIGNによるこんな特許の発見がありました。

jp.ign.com/nintendo-switch/5472/news/nx

USPatent20160231773はゲーム機本体とボタン部分の通信に光を使うという特許。たしかにBluetoothのような不安定で保証がなく過密環境に弱い無線通信方式に比べれば、ラスト1cm以下の通信方式として、任天堂の赤外線通信は30年以上の歴史を持つ安定した技術。しかも「本体重いのでは?」という私の冗談も、コントローラ部分がただの樹脂なら納得もいく。どうやって給電しているのかは気になるけど。

さらにUSPatent20169364755という新しいセンサーバーに関する特許も発見。センサーバーは過去のWiiにおける「ただの赤外線LED」ではなく、奥行きカメラになるのだろうか?もしかするとスタートラッカーのような方式で画面がついたゲーム機側からTV側に置かれたセンサーバーを見るような形になるのかもしれない。

家庭用VRにおける先陣は任天堂がバーチャルボーイで派手にぶちかまして、その後SONYがグラストロンでたくさん知見を積んで、PSVRで切り拓いたのだけど、今後もその「よき戦い」はどんどん続いて欲しい。具体的には「家庭内VRで十分な平行移動を!」と考えると、ケーブルは全面的に亡くなった方がいいし、トラッキング精度はもっと上がった方がいい。

そんなわけで、Nintendo Switchにはスイッチどころか電極がない上に家庭用VRへの可能性を感じるのです。
「スイッチ」という名前は、まさに
『ゲーム機の電源を入れてもらうために』あるのかなと思います。
www.1101.com/nintendo/wiiu_talk/2012-12-24.html

夢は膨らみますよね。

↑くつわさん、素敵なドット絵ありがとうございます。

『Pokémon GO』に学ぶ商標問題と、VRを面白くするために「もっと大事なこと」。

★文中、ポケモンGO、PokemonGoなど表記が揺らいでいまが、日本語表記については微妙な状況にあるようですので、本稿ではNiantic公式に従い可能なかぎり『Pokémon GO』と表記します。

ことの発端はこれ。本稿公開時で3,000RT(個人RTレコード更新)。

★ちなみに、最終的な拒絶査定でもないですし、商標ゴロに訴えられているわけでもないですし、今後日本で発売できないわけでもないですよ。RTする前に、このエントリーを中盤まで読んでくださいね。

手っ取り早く、くだんの発言の知財処理上の詳細を理解したい人はこちらの方のエントリーを読んでいただくのが良いと思います。

 

世間は Pokémon GO で大騒ぎです

 

この原稿はとあるWebメディアに向けて執筆していた原稿の成れの果てなのですが、技術だけでなく、社会的インパクトが大きすぎる上に、書いているそばから新しい話が出てきてしまい、もう個人Blogぐらいか書きようがない話になってしまいました。

まず『Pokémon GO』は大ヒットした位置情報ゲーム『Ingress』を作った Googleから独立したAlphabetグループ企業 Niantic Labs社 が開発した最新の位置情報ゲームです。

 

<動画:Ingress – It’s time to Move. (2012/11/15)>

 

IngressがSF風の雰囲気で演出されているのに対し、『Pokémon GO』はポケモンの世界感を大事に、その育ったポケモン世代にアピールしています。

<動画:UK: Pokémon GO – Get Up and Go!>

 

★ゲームの中身についての解説は、まだ日本でリリースしていませんのでまたの機会にいたします!

近日中に日本でもプレイできるようになるそうですので、ゲームのリリースについての情報はこまめにNiantic公式Blogと、公式Twitter、ストアを確認することをお勧めします(Android, iPhone)。

 

なお、本稿では分かりやすさのために、前作である『Ingress』の用語に訳せるところは可能な限りIngress用語で解説しています。Pokémon GO のゲームの詳細について予習したい人は公式のこちらの情報用語集を読むと良いと思います。

株価への影響

▼任天堂株が1年4カ月ぶりの日中上昇率、ポケモンが米首位(Bloomberg・2016年7月8日)

www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-07-08/O9Z08F6KLVS201

この記事の時点で「前日比11%高の1万6560円まで買われた」、とありますが、この記事の執筆時点(7/16)の10日間でも、オーストラリアやUKはじめとするヨーロッパの各国でリリース直後から話題となり連騰し、初週7月15日の終値で 2万7780円まで上がっています。長く低迷していた頃に任天堂株を最低購入価格である150万円で買った人は、 Pokémon GO リリース後に倍近い額になっている計算です。なお、任天堂は Niantic Labs社に3000万ドル(当時 約36億円)の出資をしていますが。直接の開発元であるNiantic Labs社や株式会社ポケモンは上場公開しておらず直接投資できない点と、ゲームと連携して遊ぶIoTデバイス「Pokémon GO PLUS」を近日中に発売する予定の任天堂株が買われているという情報です。

経済インパクト大、そして社会問題にも…

さて問題は株価だけではありません。その異常なまでのプレイヤーの熱狂ぶりが報道されています。

運転中の Pokémon GO 禁止、警察署やミュージアムでの Pokémon GO での進入禁止などはニュースが多すぎて把握できませんが、特徴的なニュースを引用しておきます。

 

▼アメリカ人、ついにメートル法を学習 「ポケモンGO」のキロメートル表記が分からず検索急上昇BIGLOBEニュース・2016/7/12)
www.excite.co.jp/News/it_g/20160712/Biglobe_7672285195.html

▼「ポケモンGO」公開4日で売上14億円突破、米調査会社データ(フォーブス・2016/07/12)
forbesjapan.com/articles/detail/12822

株価上昇だけでなく売り上げも大変な規模です。「公開4日で14億円」がどれぐらいすごいかというと、Niantic社の前作 Ingressでは「立ち上げから現在までの総売上が110万ドル(約1億1300万円)」(同記事, SuperData社の元記事)ですので、そのインパクトの大きさが売り上げ規模から想像できます。

一方で、同じSuperDataの調査によると、2016年にVR業界全体での売上は29億ドル(約3190億円)という予測。2020年には10倍以上の403億ドルに伸びるとして予測していますので、単純な掛け算・割り算では最初のインパクトが続くなら、VR業界全体の年間売り上げの1/3程度の規模となります。

経済だけではなく社会問題にもなりつつあります。

▼Teen playing new Pokémon game on phone discovers body in Wind River
(19歳が新しい携帯ポケモンゲームをプレイ中に水死体を発見, county10, 2016/7/8)
county10.com/201021174044426240

朝早起きしてポケモン探していたら、白骨死体とかじゃなくてけっこうナマ温かい死体を発見してしまったようです。ただ、このようなプレイヤーが増えることで犯罪抑止力の目にはなるかと思います。

▼Pokemon GO が、米国の夕方の公園の風景を一変させていた(Yahooニュース・松村太郎・2016/7/14)
bylines.news.yahoo.co.jp/taromatsumura/20160714-00059978/

犯罪が多く、お世辞にも治安が良いとは言えない日没のアメリカの公園の景色が、Pokémon GO用語の「トレーナー/Trainers」、Ingressスラングでいう所の「不審者」がたくさんいて、大人も子供も皆何かに夢中になっているような写真が撮影されています。それを裏付けるかのようにこんなニュースも。

▼「ポケモンGO」に便乗? ヒラリー陣営、ストップで集会(日本経済新聞・2016/7/15)
www.nikkei.com/article/DGXLASGN15H1I_V10C16A7000000/

日本では選挙権が18歳まで引き下げられましたが、アメリカではそれを笑うかのように Pokémon GO を選挙運動に取り入れているようです。日経新聞で「ストップ」と言えば株価の「ストップ高」なのかと思いきや「ポケストップ」、Ingressにおける「ポータル」、つまりゲーム上の「いかねばならない重要地点」で集会を開いているそうです。日経新聞の記事をそのまま引用しますが、

“ヒラリー陣営は集会にあわせ、ポケストップにモンスターを一定時間おびき寄せられるアイテムを使用する計画だ。陣営のサイトでは「無料でポケモンを捕まえ、戦わせよう。選挙人登録を行い、ヒラリー・クリントンについてもっとよく知ろう。子どもたち歓迎」として、家族連れの参加を呼びかけている”

候補陣営→エサ撒く→ポケモンやってくる→Pokémon GO ユーザ寄ってくる→話聞いてくれるかも?……それってつまり「ポケモンの力を借りて選挙に勝つ」という新モデルで、もはや「選挙にポケモンを召喚しているような状態」ではないでしょうか。日本の公職選挙法もこれぐらい斬新な方法を想定して整備してほしいものですね。

 

そして悲しい事件も起きています。

 

▼「ポケモンGO」に夢中の少女、車に跳ねられる(BIGLOBEニュース・2016/7/15)

www.excite.co.jp/News/it_g/20160715/Biglobe_3370741731.html

命に別状はなかったのですが、「ラッシュアワーで混雑している交通量の多い4車線の道路を横断」して事故に遭っています。事故後はアプリをアンインストールし他のプレイヤーに対して、「周りをよく見て気を付けて」と語っているそうですが、そのメッセージはアプリ起動時にも表示されています。

特にジム戦が白熱して盛り上がっているようで、動画を探すとポケモンを追いかけて人々が衝突しているような危なげな動画もあります。

以上のようなニュースは憶測やデマのような未確認情報まで含めるとたくさんあり、まさにとんでもない熱狂ぶりです。
Ingress or Pokemon GO

日本ではいつリリースされるのか?

日本ではいつ、Pokemon Go がプレイできるようになるのでしょうか?

待ちきれない人々からは「某巨大企業提携説」、「流行に弱い日本人の気質」、「サーバーの増強」など様々な憶測が飛んできます。

前作 Ingress を長くプレイするエージェント(Ingress用語;プレイヤーのこと)は、より多くの視点と経験を持っています。

まず、Pokémon GO が日本市場投入される時期として、最も早いタイミングとして見られていたのが、2016/7/16以降です。前作 Ingress が、世界中のプレイヤーを巻き込んだ大会を実施しており、その“最終決戦”Aegis Novaの最終ステージが、東京で7月16日に開催される予定でした(公式イベントHP)。Ingressの世界の上でも Aegis Novaで一旦のストーリー展開上の終結を見る、という設計でした。

▼Pokémon GO、Ingressのナイアンティック川島氏に聞く 1万5000人規模のAEGIS-NOVA TOKYO開催直前、Pokémon GOの日本での提供は(ImpressケータイWatch・2016/7/13)

k-tai.watch.impress.co.jp/docs/interview/1010228.html

“川島氏:それらの国の優先順位が高かったというわけではありません。法律的な問題や安全性への配慮、時間が必要なものなどいろいろな要素が影響しており、慎重に選んだものです。重要性で決めたわけではありません。日本でのローンチが遅れているのは、サーバー自体が予想を上回るアクセスで、きちんとしないといけないというところです。発表だけして遊べないと言うのでは困ります。エンジニアは寝る間を惜しんで増強に努めています。近いうちに、日本でも提供いたします”

筆者も実際に取材を兼ねて参加してきましたが、CEOジョン・ハンケによるスピーチではやはり Pokémon GO のリリースに関する新情報はなく、そのタイトル名もあえて伏せてスピーチが行われるほどでした。

<動画:Aegis Nova Tokyo終了後のCEOジョン・ハンケによるスピーチ>

筆者の憶測の範疇を出ませんが、川島氏さんの「法律的な問題」、John Hanke氏の「名前を言えない」という点から日本は商標登録に問題があるのかもしれません。調査してみると「ポケモンゴー」と呼べる商標は任天堂から「商願2015-086693」として出願されており、任天堂株式会社、株式会社クリーチャーズ、株式会社ゲームフリークが権利者として明記されていますが、現状は「存続-出願-審査中」になっています。「Pokémon GO PLUS」(商願2015-087286)も「存続-出願-審査中」ですが、同時期に提出された文字だけの「Pokemon GO PLUS」は2016年5月27日に登録となっています(登録5852656)。どうやら類似商標などを懸念して審査官から拒絶のお知らせが出ているようで、補正手続きも出されていますが、7/16時点で最終的な判断まではたどり着いていないようです。

これはそもそも任天堂の商標出願ですし、一方で商標登録までたどり着いていなくてもサービス開始しているポケモン関連アプリもありますので、なかなか難しい問題ですが、これが日本でリリースできない理由のひとつになっているのかもしれませんね。インタビュー記事やイベントでの発言にも納得がいきますし、実際の係争が起きているわけでないようですが、商標関連は片っ端から出願してくる会社もありますので騒いでもいいことはありません。あくまで公式には「サーバーの増強」として、憶測は憶測として応援しながら見守るしかありませんね。

Q6-PokemonIP<原稿執筆時点での「ポケモン」関連商標検索結果(一部)、(日付左)が出願日(日付右)が登録日>

 

“ポケモン”は商標問題のポケットモンスター

結構身近なところでこんな話も聞こえてきますが、

▼クライアントや上司に「ポケモンGOみたいなゲーム作って」って言われた時に投げつけるまとめtogetter.com/li/999088

そもそも「ポケモン」や「ポケットモンスター」の商標って複雑なんですよね。

ポケモンだから複雑だというか、長年売れたタイトル、かつ自社発ではないIP(知的財産権)だとなおさらです。

▼ポケモンを例に出して世界一簡単に商標登録とは何かを説明するぞぉ(2016-04-18)

Pokémon GOはARではない…?

一方で、海の向こうのポケモントレーナーから「ARゲームじゃない、IPの力で成功した位置情報ゲームだ」なんて意見も出てきます。

冒頭に引用した米調査会社SuperData社も「Pokémon GO ARではない」と明言しているのも興味深いです。

我々はIP取得を忘れていないか?

たしかにIngressや Pokémon GO を支えるテクノロジーとして重要な技術は、「スマホでのAR」というよりも「大規模・多人数・同時の位置情報ゲーム」という点です。しかし「ポケモン」という長年任天堂他が培ってきたIPも上記の通り「なんとか守ってきたIP」という説明の方が正しいと思います。

任天堂のポケモン関連の商標をみると、本当にギリギリまでがんばって、登録の見通しが立った瞬間に出願をしていることが感じられます。日本の特許や商標は公開制ですので、新しい出願があったときには皆さんに異議申し立てができるように公告されます。興味がある人は特許庁の検索(無料)やTwitterの商標速報bot(@trademark_bot)などを追いかけてみると良いでしょう。

でも、任天堂がギリギリまで商標出願しない理由のひとつは、他でもないゲームファンの人々が商標出願情報から新ポケモン名を書き立てたり、商標ゴロに連想できるような類似特許を取られないため、でもありますよね。

みなさん新しいVR作品を取得する時に、IP取得していますか?

IPといってもよくいうキャラクターのことではありません、もちろんインターネットプロトコルのアドレスでもありません。Intellectual property、具体的には特許出願と商標出願をしていますか?

私は企業との共同研究や商業案件の場合は必ず特許か商標を出願しています。

単独個人のお金で出願することもありますし、共同研究先と共同出願することもあります。大学から業務特許で出願して大学の保有になっているものも多いです。

出願したものが全て権利化されるわけではありませんし、むしろ特許の場合は物言いがついて頭を悩まされることの方が多いです。

しかし他者に真似された時も悔しいですし、訴えられるのも困ります。

でも、最も辛いのは「将来自分が特許や商標を出願した時に、自分の作品のおかげでIPが成立しない」という時ではないでしょうか(まあ味わってみないとわからないでしょうけどね…)。

この先、VRやARで一山当てよう、とおもっているあなた。

作り手なら、まずはIPについて学びましょう。Pokemon GOの問題は、学ぶよい機会ではないでしょうか。

 

IngressとPokemon GOの本質を見抜け

ところで、現在のゲーム業界はインベーダーのコピー基盤の販売で拡大したという歴史を覚えている人はおりますでしょうか?

PlayStationのDUALSHOCK2に実装されていたバイブレーターの制御技術が、PlayStation2を一時発売停止に追い込み、特許問題になったことを覚えていますか?
(なお、この技術は白井の修士時代の研究に大変関係があるものです…)

今、IngressとPokemon Goの人気の本質にあるものはなんでしょうか?

ポケモン人気?位置情報ゲーム?それらの本質を見抜いておかなければ(一時は劣化コピーで儲かる瞬間もありますが)、ものづくりの原動力が見抜けていないということです。継続的にはその後の訴訟やサポートで大変な痛い目を喰らうかもしれません。

私はこう考えます。

多くの社会的影響も含めて、設計上、強く人々を惹きつけているのはGPSを用いたスマートフォンゲームであること、特にその中でも「マルチプレイヤーARであること」が最も重要ではないでしょうか。

Google MapsやGoogleが支えるサーバー技術は確かに強大なのですが、AWSやPhoton、そしてGoogleのサーバーサービスなど、本質的にはお金を出せば買えるものなのです。そもそもNiantic Labs自体、(2014年のGDCにて)Ingress APIをUnityプラットフォームに提供する準備がされており、Pokemon GO自体もこの環境において開発されているようです。

スマホARは今後、Pokemon GOを軸に大きく転換期を迎えるものと感じています。

VRエンタテイメントでは今後、実体体験型VRとマルチプレイヤー型のモバイルARにすみわけが進んでいくのではないでしょうか、その中で、既存IPとの連携、VRにおけるStory(ナラティブ)など考えることは多いのですが、それもやはり、人々が飽きればそれで終わってしまう可能性がある演出要素でしかないのではないでしょうか。驚異的な存在であることは間違いないです。

VR/ARエンタテイメントでみんなが忘れていること

このように強大な存在ではあるのですが、実は、Nianticの人々はPokemon GOを作ったのは、他でもない、Ingressのエージェントたちだ、と明言しています。これはリップサービスでしょうか?たしかにお世辞なのかもしれませんが、この22歳の青年のスピーチを聞いて何を感じますか?

Pokemon Goが出たとしても、インストールしたとしても、Ingressが生んだものは強大です。

技術やIPは大事なのですが、コミュニティを醸成していく技術は超大事です。

そして、私は「Nianticの杜撰さ」は褒められることではないけれど、その先進性と「未完成さ」は評価できると思います。

日本でのリリースはいつになるかはわかりませんが、世界各国で Pokemon GO が始まってから起きたことは、Ingressと人々を研究する側としては「想定されていること」でした。

 

相模Ingress部で学んだこと

ちょっとした余談になってしまいますが、筆者は相模原市立博物館と協働で、位置情報ゲームをつかった相模原市全体のフィールドミュージアム化についての共同研究を行っており、2013年からARやGISを使ったゲームによる人々の理解や行動がどのように変化するかについて調査しています。

その中でも、ゲームをゲームの中だけで終わらせるのではなく、積極的に経済活動につなげたり、プレイヤーへの啓蒙活動や、文化・知的探求活動につなげていくための手法や知見、データをまとめています。

▼相模Ingress部

ingress.sagamiharacitymuseum.jp

▼フィールドミュージアム構築における代替現実ゲーム「Ingress」の活用 (SliderShare)

▼代替現実ゲーム「Ingress」で魅力的なまちづくり ―プレーヤーも、観光客も、地域住民も喜ぶためには(観光政策フォーラム・2015/4/1)

・Part1 ゲームが観光客を連れてくる!?
  www.kankou-seisaku.jp/ksk/jsp/kankous/st?n=87&d=1

・Part2 ゲームを使ってフィールドミュージアムをつくる―市立博物館との市民協働プロジェクト―
 www.kankou-seisaku.jp/ksk/jsp/kankous/cr?n=87&d=19

・Part3 Ingressで見える、魅力的なまちとは
 www.kankou-seisaku.jp/ksk/jsp/kankous/cr?n=87&d=20

Fuchinobe2 FuchinobeFuchinobe3

<筆者主催のイベントでの相模原市渕野辺駅前の商店街の様子・Ingressエージェントと地元商店街の融合が見える>

 

今となっては、この規模のIngressイベントは珍しくなくなってしまいましたが、Ingress公式のXF(cross faction, 両陣営合同)イベントが発表される前から、JAXAや はやぶさ 、博物館と絡ませた初詣やら、豆まきやらを企画し、Ingressをハックして楽しんでいたのです。

クラシックなITやサービスの考え方では「ペルソナ」つまりユーザはたいてい一人として設計されています。しかしミュージアムやMMMMORPGのプレイヤーはひとりではないのです。

 

<上記SlideShareから:ミュージアム来館者は単体ではないため、複合ペルソナを考える必要がある>

Ingressガチ勢問題

一方、位置情報ゲームをあまりプレイしない人々からは、特に「Ingressは”ガチ勢”が多い」と言われ敬遠されます。

確かに、装備や行動、発言やリーダーシップにおいては「普通じゃないな」とか「XMでアタマやられているな」(訳注:XM=エキゾチックマター, Ingress世界でそこらじゅうに拡散している謎のエネルギー)という人もたくさんいらっしゃいます。

しかし、Ingressのプレイヤー全てがガチ勢というわけではなく、ゆるふわ勢も、コスプレしながら楽しむ人も、妊婦さんもいます。

Ingressというゲームの設計や戦略上、そのような行動を取る人、またうつ病や肥満、運動不足の解消を目的としてゲームを開始した人も多く、ちょっと変わった人も多いです。

ネットではガチ勢の人たちばかりが目立ちますし、ハングアウト(訳注:Google Hangouts、Ingressのエージェントが情報交流に使っていることが多い)ではものすごく高圧的な人物が、会ってみると以外と温和な人だったりして、なかなか見極めるのは難しいのですけれども。

一方で、ガチ勢の中でもこのゲームを愛する人々、ボランティア精神がある人はただゲームをプレイするのではありません。運営と連携し、陣営や自分が所有するポータルや実績を一旦忘れ、寄り添ってコミュニティ醸成活動に参加します。そうしないと、位置情報ゲームは固着しはじめると「これは俺の所有物」と考える人も多くなり、それによる力の誇示や争いが生まれ、初心者が入りづらくなり、活動範囲も狭くなり、カルト・セクト化してしまいます。これはイングレスのようなMMMMO(Map-based Mobile MMORPG,マップベースモバイ大規模多人数オンラインゲーム)だけではなく、一般のMMOでも同じ傾向があります。

クリエイティビティを発揮できるゲーム

一般のMMOと同じ要素がある一方で、Ingressの「遊び」のもう一つの重要な要素、それは「自由」です。

カイヨワをベースにした[遊びの成立]の現代語訳。遊びは「遊ぶために遊ぶ自己目的性の行為」であり、「隔離された活動」,「非生産的活動」,「虚構の活動」, 「規則のある活動」,「未確定の活動」そして最も重要なのは「自由な活動」 であること。 自由はいつでもやめられること。日常と非連続、現実世界に富を生まない、現実とは区別がつく (写実でもよい) 、遊びの世界を支配するルールがある、先が読めない、選択の自由がある、「遊び」の成立。これら全ての特徴がそろっているときに純粋な「遊び」が成立し、「遊戯状態」にあると定義できる。

上図はカイヨワをベースにした[遊びの成立]の現代語訳。遊びは「遊ぶために遊ぶ自己目的性の行為」であり、「隔離された活動」,「非生産的活動」,「虚構の活動」, 「規則のある活動」,「未確定の活動」そして最も重要なのは「自由な活動」 であること。

自由はいつでもやめられること。日常と非連続、現実世界に富を生まない、現実とは区別がつく (写実でもよい) 、遊びの世界を支配するルールがある、先が読めない、選択の自由がある、「遊び」の成立。これら全ての特徴がそろっているときに純粋な「遊び」が成立し、「遊戯状態」にあると定義できる。

「行動の自由」や「やめる自由」もさることながら、現代ではプレイスタイルや表現、つまりファッション性や同人制作など「個々のユーザのクリエイティビティを発揮できる自由」も重要な要素です。

<写真上:様々なファッションで参加する>

<写真下:同人制作の数々>

動的ペルソナ:「白井博士の未来のゲームデザイン」より
動的ペルソナ:「白井博士の未来のゲームデザイン」より

これは「白井博士の未来のゲームデザイン」において予言していた「動的ペルソナ」が確実に進んでいるということで、Pokemon GO登場以降、2016年以降はこの図の動的ペルソナに「Pokemon GOをプレイする女子」を想定してエンタテイメントシステムを設計していかねばならないということです。

 

みんな新しい体験が欲しい

どうしてあたらしいゲームを始めるのか

筆者の調査によると、日本人が初めてゲームを開始する年齢が「4歳」で、その理由は「プレイしたいゲームがあったから」ではなく「友人や周囲の話題についていきたい」というモチベーションが切っ掛けになっています(幼稚園におけるヒアリング、大学生に対するアンケート中心の調査による。本当は大規模調査したいので誰か一緒にやりましょう)。つまり「ゲームを開始する理由はそもそもソーシャル」ということです。

また新しいゲームを開始する時、特にプレイしたことがない「新しいジャンルのゲームを開始すること」は人々によって難しく、ちょっとした挑戦になります。自分の意思ではダウンロードしないアプリをダウンロードする時は、仲の良い、信頼できる他人から誘われる時が最も有効に働きます。新しいSNSツールなどがまさにその典型で、自分が信頼しているリアル友達に誘われない限り、もしくは強い強制力がある、センスいい、出し抜かれたくない、話題についていく必要がある、といった理由がない限りは新しい価値観のゲームをプレイしたりアプリをインストールする事は、なかなか期待できないのではないでしょうか。

Pokemon GOを始める理由

その中で、Pokemon GO が持つ魅力、「Pokemon GOを開始する理由」だけでも列挙してみるとこれだけの要素があります。

・ポケモン世代

・既存スマホゲームに飽きた

・Ingressエージェント

・運動不足解消したい

・なんだか米国で話題なので

・(非ポケモン世代)子供がインストールしろというので

・(非ゲームプレイヤー)株価への影響がすごいので知っておきたい

多くのPokemon GOプレイヤーや、未リリースの日本市場が気づいていない点も指摘しておきます。

ほとんどのスマホユーザーが「友達が欲しい」と思ってゲームをダウンロードしたりはしません。

しかし Ingressは大会に出ると、ほぼ高確率で新しい友達が増えます。

 

Ingressは愛されているのです。
(時には愛憎余ってたいへんなことになりますが)

そんなこともあって、Niantic LabsはIngressエージェントを中心に、Pokemon GO の日本でのベータテストを事前に行っています。体験したIngressガチ勢は「Pokemon GO は Pokemon GO、IngressはIngressで面白い」と言っています。やっぱりIngressは愛されているのです。一目惚れがそのまま続いている感じです。

専用ハードウェアこそが頑張る場所

上記の通り、”ガチ勢”は簡単に乗り換えをするのではなく、今後、IngressとPokemon GOなどそれぞれの位置情報ゲームにあわせてスマホ2台持ちといった方法に流れていくのではないかと予測します。その中で、Pokemon GO プレイヤー専用のIoTガジェットである『Pokemon GO Plus』や任天堂が売り出すかもしれない関連商品や専用ハードウェアのような展開は、さらに新しい文化や商機を生み出すと見ています。

日本製品が世界で成功するなんて話は、本当に最近聞かなくなってきているなか、
任天堂は頑張って商品展開を進めてほしい!と思います。

 

もちろんNiantic Labsも動いています。他社の参入チャンスも大いにあると思います。

▼ポケモンGO、ARデバイスへの対応等、今後の新機能に期待(MoguraVR・2016/7/14)

www.moguravr.com/pokemon-go-ar-vr/

ポケモンGOを近々リリースされる可能がある新型Google Glassや、Microsoft HoloLensなどのウェアラブルARデバイスで体験可能にすることも検討中だとハンケ氏は語っています。

(関連記事)ポケモンGOがVRに対応の可能性 ライセンスが示唆か

みなさん知らない人も多いので、Niantic Labs社のCEOである、John HankeがGoogle Mapsを作るさらにはるか前に、何を作っていたか、紹介しておきます。

Windows95の時代にMMORPGを作っていた人物が「自分の子供を外に連れ出すゲーム」を作ったのがIngressです。時代を先取りしすぎです、しかも「Meridian 59」は、権利問題を解決して、いまでもプレイ可能な状態でネットに存在しています。

John Hankeの挑戦はまだまだ続くのではないでしょうか。

そして、この先進性を一緒に楽しんで、未来に進めていかければなりません。

 

IngressやPokemon GOはコンテンツなのか?

筆者が今回、Aegis Nova Tokyoで見たかったのは、Ingressの人気や人々の行動・理解がどのように変化していくのか?といった点です。課金アイテムの売れ行きとかアフターパーティーの人の集まり方とか。そもそもIngressは終了するのか、Pokemon GOは始まるのか。

そういった「IngressやPokemon GOはコンテンツなのか?」といった疑問に、Aegis Nova Tokyo終了後の私は明確にNo、だと言えます。

Ingressは世界システムです。エンタテイメントシステムです。
Pokemon GOも次なる可能性やポテンシャルを秘めています。

それは一過性の人気ではなく、人類の歴史に大きな第一歩を与えるアクションであると感じます。

 

どう控えめに見積もっても、
長年続いたJRの「ポケモンスタンプラリー」は来年夏には終了していると思います。残念ですが。

夢の世界がどこにあるのか?

ARで想像を補うのか、VRに自分を浸すのか。

ARは宇宙のリアリティです。VRは地球のリアリティです。

どっちがいいか?そんな宗教戦争は無意味だと思います。

 

夢の世界を地上に持ってくる技術は、たくさんあっていいとおもいます。

Pokémon Go の日本リリース、いろんな問題が片付かなくて、いつまでたってもラウンチしないけど、おかげで新しいARゲームやビジネスのアイディアはどんどん出てきます。

GoogleGlass今売れよ!的な。 

ちなみに、現在公開されている Pokemon GO はトレイラーで描いていた機能のほんの一部でしかない、今後もどんどん機能追加されていくはずです。負けていられません!!

 

まとめ

まったくどうにも信じられないぐらい長いエントリーになってしまいましたが、最後まで読んでくれてありがとうございました。

『Pokémon GO』に学ぶ商標問題と、VRを面白くするために「もっと大事なこと」。

・”ポケモン”は商標問題のポケットモンスター。

・VRコンテンツ作ってる人は、特許でも商標でもいい、IPとっとけ、いますぐとっとけ。

・プレイヤーも作り手であることは楽しい

・プレイヤーは複合ペルソナ、ひとりじゃつまらない。

・プレイヤーは動的ペルソナ、Pokemon GO以降を設計せねば。

・ライブ感、みんな集まるMMMOを維持する技術

・みんなに愛される必要性

・ハードウェアこそがんばれ

 

以上、テクノロジーの話ではない話ばかりで、何も前に進んだ感じがしない話になってしまいましたが、なんでこんな長い話を書いたのか、というと、私も「ひとりじゃつまらない!」のです。

ARやVRのエンタテイメントシステムのその未来を、これからもバシバシ解説していきたいと思います。

世界のエージェントやトレーナーたちと一緒に、今日も、歩きます!

 

 

 

追記

おとなり韓国も…

そういや日本のGoogle Mapsの地図著作権もいろいろ問題あるわけですが、これは Ingress で解決済み。
こうやってNianticがいろいろ風穴あけてくれているという理解もできる。

“世界から見た日本のVR”/日本VR学会 学会誌20周年 特集「世界のVR」寄稿より

1996年設立、会員数1000人を超える学術系NPO法人日本バーチャルリアリティ学会の会員向けに発行されている日本VR学会学会誌・20周年特集号「特集:世界のVR」において、「世界から見た日本のVR/日本VRの歴史・未来と世界の動向」という原稿の執筆を依頼されました。

一生懸命書いたのと、次の10年後(2026年!!?)に確認したい内容なので、個人Blog版として再掲許可(本誌の発行は2016/6/30)をいただきました。ご許諾いただいた矢野先生、清川先生、VR学会事務局さま、ありがとうございます!

さて、VR学会の会員だけが読める学会誌。学会誌だけでなく論文誌も価値があります。是非皆さんも、VR学会の会員になって下さいね(入会案内)!

年に一度、毎年9月開催の第21回大会(20周年記念大会)も期待です。今年は筑波大学での開催です。ちなみに白井は設立総会から参加していますが、筑波大学ってことは、例の巨大ロボットも見れるって事ですよね、これは泊まってでも行くべきでしょう。

さて、以下、「世界から見た日本のVR」Blog版本文です。

1.はじめに

このたび,日本VR学会20周年記念の特集において「世界から見た日本のVR」について執筆依頼をいただき,大変な光栄と認識しております.研究者が研究活動の一環として,世界の関連研究についての動向を調査したり,検証したりといった自己の研究の立ち位置を明確にする作業としての調査はよく行っていると思います.また学会誌やニュースレターでは,国際会議報告など「外から中へ」の情報も多くありますが,「海外の人々が日本のVRをどう見ているか?」といった調査はなかなか行われていないのが現状ではないでしょうか.これはもちろん日本に限らず,他国においても同様で,本特集のような機会がなければ,世界の中でどのような研究分野や研究者の特性を持っているか?どのような研究文化があるか?といった俯瞰視点でまとめる機会は多くありません.また多くの場合,執筆する研究者の主観から,いくつかの代表的な研究を紹介し,それを表現するという手法をとらざるを得ません.言い換えれば「代表的な研究とは何か」を抽出する時点で,ステレオタイプのようなフィルタや,強い研究グループの存在を無視して描写することは難しく,例えば各国における研究教育支援などの国家戦略や資金環境も大きく影響するでしょう.一方で,国際的な共同研究プロジェクトがあったとして,それをベースに個々の研究者グループのロールがすなわちその国の代表であると考えるのも難しいと思います.研究には多様性があり,多様性は研究の本質でもあります.日本のVRやその研究者が,どのように理解され,どのようなプレイヤーとしてのロールが期待されているのか?またそれを演じていくべきなのかどうか?を明らかにして整理することは,まさにVRにおける自己のリアリティの認識と実質の差異を調べ,モデル化し,レンダリングしていくような行為に似ていますが,一方では主観で評価していくしかない部分もあることをお許しください.

さて筆者個人の経験と主観では,この20年余,英国のゲームエンジン開発企業,日本の国立大学での博士復学,フランスでのVRエンタテイメントシステムの研究者,日本科学未来館での科学コミュニケーター,教育者,学生コンテスト実行委員会(国際化担当), フランスLaval Virtual [1]での公募デモ部門ReVolutionチェアといった様々な地域,様々な世界,様々な学生や企業,展示を通した人々の出会いなどを含めたVRに関わってきた仕事柄,本稿では研究分野だけに限らず,教育機関,ベンチャービジネス,ゲーム開発者,アーティスト,自動車等の産業,販売会社や製作会社,ジャーナリストや投資家,経営者,一般の方々など様々な人々に問いかけ続けてきた「世界から見た日本のVR」についてまとめてみました.

2.「VRの輪廻」と轍(わだち)の違い

From 3D to VR and further to Telexistence
図1:舘による「3DとVRの進化 (From 3D to VR and further to Telexistence)」予測年表

日本VR学会初代会長・舘先生によるICAT2013における予測[2]では,「3DとVRの進化」(Evolution of 3D and VR)として図1のような年表が世界のVR研究者にむけて発表されています(日本語での発表は2012年のVR学会の特別講演).年表から読み取れるように3DとVRは20〜30年のサイクルで輪廻しているようです.もちろん世界中のVRに長く関わる研究者開発者の多くはこのような歴史的な繰り返しに気付いているようです,日進月歩,秒進分歩でYouTubeやニュースサイト等で紹介される「新しいVR」に研究者は「車輪の再発明だ」,「こんなVRは20年前にやり尽くしている」と苦言を呈したくなる気持ちもわからないではありません.しかもその車輪のスピードはどんどん速くなっているようにも感じられます.これらの声は世界中のVR研究者・開発者から聞こえてきます.驚いたことに,そのような専門家だけでなく,一般の人からも聞こえてきます.興味深いのは,その車輪が作った轍(わだち)の捉え方が人々の専門性や立ち位置,地域によって異なる点です.また,どうやらこの車輪は一輪車では無さそうです.本稿ではその車輪と轍について4つの要素で整理して掘り下げてみます.

3.コンテンツの車輪

最初の車輪の名前は「コンテンツ」です.「エンタテイメントVRの車輪」と言い換えてもよいかもしれません.近年,携帯電話技術の転用を背景とするトラッキング統合型HMDの低価格化に加え,UnityをはじめとするゲームエンジンのVR利用の一般化が進むことで,VRそのものへの注目が集まっています.例えば日本科学未来館企画展においては「GameOn~ゲームってなんでおもしろい?」[3] が開催されて人気を博しています(図2).往年のゲーム機器の歴史と科学的視点が体験可能な状態で展開されていますが,そのポスターにおけるビジュアルと,最終ゾーンにおいて,PlayStation VR(以下PSVR)が体験可能な状態で展示され,幅広い人々に感動や気づきを与えています.この光景は,エンタテイメントVRと科学館,アカデミックと産業におけるVRの両側を行き来しつつ,何とか研究を継続してきた筆者としては「20年余にしてやっと歴史がつながった」,「世間がついてきたか」という気持ちになります.Game Onを訪問するとわかりますが,そもそもビデオゲーム黎明期におけるゲームシステムにおいて,ハードウェアとコンテンツは不可分で,それらが一体となって「新しい体験」を提供していました.家庭用コンシューマゲーム機,いわゆるテレビゲームがゲームをソフトコンテンツ化に成功したという歴史が明確にあります.そしていま,ゲームのさらなる体験,リアリティ,没入感への需要がゲーム市場をVRにつなげていると表現してもよいでしょう.

図2:日本科学未来館「Game On」(HPより)

「VRはエンタテイメントのためだけにあるのではありません!」とエンタテイメントVRを専門にしてきた筆者が主張するのもおかしな話ですが,この「VRの第2波」はエンタテイメントVRが起爆剤になっています.このような歴史的環境下で,数多くの老舗ゲームスタジオや,ソニーや任天堂といったゲームプラットフォーム2強を擁する日本のVRへの期待は大きく存在します.

お台場ダイバーシティ東京に2016年4月15日よりオープンしたバンダイナムコエンターテインメント社 によるVRエンターテインメント研究施設(という名の体験遊戯施設)「VR ZONE Project i Can」はその代表とも言ってよい存在で,5種類のHMD使用エンタテイメントVRコンテンツと1種類のHMD不使用ドライブシミュレータが体験できます.

図3:「アーガイルシフト」体験前の様子
図3:「アーガイルシフト」体験前の様子

期間限定・予約限定という”大変控えめなビジネスモデル”ではありますが,日本のVRコンテンツに対するステレオタイプを受け止めるには相応しい実験を数多く行っており,本当の意味での「研究施設」かもしれません.ロボットシューティング「アーガイルシフト」(図3)はVRシネマチックアトラクションと銘打っており,シューティングゲームとしてのフォトリアリスティック表現,自らが弾丸となる視点など,既存のガンダム等のコンテンツで培った経験に縛られることなく,新しくクオリティの高い表現を探求する一方,既存IPを生かすべく,キャラクターをアニメ調3Dセルシェーダーで表現するなど実験的な取り組みを行っています.

図4:「スキーロデオ」の筐体は過去作「アルペンレーサー」とエアベンチの融合で構成されている
図4:「スキーロデオ」の筐体は過去作「アルペンレーサー」とエアベンチの融合で構成されている

またお金をかけた機器だけでなく,スキー体験システム「スキーロデオ」(図4)は過去のアーケード用ゲーム「アルペンレーサー」のリノベーションで構成されています.高所恐怖SHOW」は高所恐怖症VRや実物体接触におけるリアリティをつかった実験で,クレッセント社が開発し,過去のIVR展でベース開発を行っていた製品デモの見事な産業応用事例です.ホラー作品「脱出病棟Ω」は小スペース複数名同時体験VRコンテンツで,懐中電灯というリアルタイムグラフィックスならではの技術を使いこなしているだけでなく,アーケード用通信対戦ゲームテクニックが応用されており,周囲の悲鳴や体験の順番に非常に細かい配慮が設計されています.また施設全体を通して使用できるHMD皮脂汚れ防止マスクや,混線しやすいHTC Viveライトボックスの配置など,アミューズメント施設ならではのノウハウが蓄積されており,世界的にも注目すべき施設といえます.

4.産学連携の車輪

コンテンツの車輪に続く2つ目の大きな車輪として「産学連携の車輪」が挙げられます.既に示した通り,VRの体験は単一のハードウェアによって語られるべきではなく,また究極のコンテンツが存在するわけでもありません.もし仮に「VRコンテンツ」が,固定のエンタテイメントVRプラットフォームにおける「ソフトコンテンツ」を意味するのであれば,そのプラットフォームの可能性と価格帯が確定した時点で,研究開発要素は限定的になってしまうかもしれません.

一方で「日本のVR」には,実際には数多くのVR研究室出身のエンタテイメント業界才能を世に送り出しているのをご存知でしょうか.先述のVRZONEしかり,PSVRしかり,VRコンテンツしかりで,長年ゲーム業界に関わるクリエイターこそが,実はVR研究室卒という背景も「日本のVR」の地盤と呼んでもよいのかもしれません.このような視点では「セガラリー」や「スペースチャンネル5」,「Rez」を生み出した水口哲也氏は,近年PSVR向けに「Rez Infinite」を開発しており,慶應KMDとの共同研究で共感覚スーツ「Synesthesia Suit」を発表しています.水口氏は過去にマイクロソフトKinectを使った新作「Child of eden」を世界に向けて発信しておりますが,大学の研究室と共同で,触覚を積極的に使った「HMDのその先」をうまく提示した「日本のVR」の好例ではないでしょうか.

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このような産業用VRエンタテイメントにおける産学連携は大変難しい要素があります.実はPSVRの開発の母体は日本にあるわけではなく,また,プロプライエタリな開発のパートナーとして,日本の大学が必ずしも向いているわけではありません.

しかし日本のVRもアカデミックにおいては世界の引けを取りません.1990年代後半には国家プロジェクトである重点領域研究(現在の文部科学省科研費「新学術研究領域」に相当する科学研究費補助金による大型研究プロジェクト)「人工現実感」が,日本VR学会の立ち上げにつながり,多くの才能が学術VR界で花開きました.特に大画面,没入,遠隔,触覚,インタラクション技術分野において,世界最大のCG・インタラクティブ技術の国際会議ACM SIGGRAPH の技術デモ部門において「日本のお家芸」と寡占状態になった時期もあり,現在もその勢力は衰えていません.過去に日本のVR研究者が受けてきた研究投資や知見,国際的な展示開発を通して育った学生たちという背景を考えると,日本のVRにおける産学連携はもっと行われてもよいはずで,それはもしかすると,20年という歳月を超えて,いま収穫期を迎えているのかもしれません.今後より多くの成果が世界に向けて発信されることを期待します.

5.人材育成の車輪

3つ目の車輪として,産学連携とは別に「人材育成の車輪」を海外からの視点で振り返ってみます.まず反省点として,「日本の就職環境とそれを支えるインターンシップ環境の少なさ」を挙げておきます.日本の新卒採用市場や慣習は,複雑多様でリスク管理可能な技術者を必要とするVRやベンチャーには向いていないのではないでしょうか? また海外からの人材についても同様で「経験者で日本語が話せる」ならともかく,「専門性を深めたい,チャレンジ精神がある若者」を試用する慣習や社会システムはほとんど整備されていません.

対する例として,私が長年関わってきたフランス中西部ロワール地方のLaval市は,中世の雰囲気漂う静かな地方都市で,日本人家族は自分を除いて全く存在しない知名度ですが,Laval
VirtualというVRをテーマにしたフェスティバルを毎年,20年以上にわたり開催しており,VRの世界では最も有名な都市になりつつあります.国際会議ACM VRIC,見本市,表彰式,学生コンテスト,公募展などが含まれるこのイベントは,最先端のVRに慣れ親しんだ市民には社会周知が行き届き(会場に来る地元の子供たちは物心ついた時からVRを知っている),特に国際デモ公募展ReVolutionは異文化である「日本のVR」の研究者にとっても非常に良いテストの場となっています.またフェスティバル以外にもLavalにはVRを中心とした都市計画があり,10年間で1000人規模の雇用を創出しています. VRに関わる産業や才能がParisだけでなく,ヨーロッパ中,世界中から集まってきています.

Laval市は,「VRの黒歴史」[6,7]でも大きく紹介された,日本の岐阜県における第三セクターによるVR研究開発をモデルとして失敗含めてよく学んでおり,中小企業のイノベーションによる活性化を中心に実績を積み,航空宇宙軍事を含む多くの産業分野においても成果を上げています.もちろん冬の時代もありましたが,エンタテイメントだけでなく,公共事業としてモンサンミッシェルをはじめとする世界遺産や古城修復や観光資源化,都市設計にVRプロジェクトによる可視化や体験化が雇用を支え,成果を上げています.

この環境において,産学連携と学生のインターンシップは大変重要な可能性を持ちます.フランスの学位制度はヨーロッパの国際基準になっていますが,職業系修士の大学院生は全員,国内外を問わず,関連企業もしくは大学研究室での長期インターンシップを卒業要件とされています.ここで学生たちは,企業での個々の案件における問題発見・問題解決を通して,研究者である先生方の機材や最先端の科学的アプローチ,方法論を産業の現場に組み込んでいきます.(そもそも「職業系修士」と「研究系修士」が分かれており,双方に互換性がないという点で学生の自覚が異なりますが)「失敗を恐れず小さなところからでもやってみよう」という教育的視点はVR産業の地盤沈下防止策として大変重要です.

企業から見ると,過去のVR機器への投資は一過性のものになりがちで,成果を上げるのは難しかったのですが,インターンシップを活用することで,正規雇用の職員がメンターとしてサポートし,期間限定の人件費のみで,外部に発表可能な成果が上がる,しかも育てた学生はほぼ確実に自分の企業に円満就職するキャリアパスを提供できるという利点があります.日本のお試し感覚のインターンシップとも違いますし,ハッカソンのような「やってみた(だけ)」の技術屋集めとも違います.やはり「高等教育でVRを学ぶ」となると,プロジェクトマネジメントや実際に存在するユーザー(このユーザーは単体に限らない)へのデプロイ,ユーザや関わる人々のハピネスに繋がるような設計や問題発見と解決手法,評価手法,効果測定を実際の産業で体験することが大変重要でしょう.これは日本大学の実験室や企業の開発室だけでは中々培えるものではありませんし,インターンシップはそれを補完する社会的仕組みとして機能しています.

このような人材育成事業をより進めた教育開発機関をグローバルで推進展開しているVR関連企業が EON Reality社(以下EON社)です.もともとVR機器開発・システムインテグレータだったEON社は,近年VR機器の販売に留まらず,IDCと呼ばれる高等教育インターンシップセンターを世界22ヶ国で展開しています.自社のエンジンと各社のVRデバイスを組み合わせたコンテンツ開発のトレーニングを受けた学生(社会人の出戻り学生も多い)が,世界各地のEON社のプロジェクトマネージャーのプロと共に,ローカル案件を解決し,そのソリューションを世界レベルで再展開していきます.技術やコンテンツだけでなく,アントレプレナー(起業家育成)にも熱心です.おそらくEON社としての収益は,過去はVR機器SIerでしたが現在は,創業者育成事業が中心になっているものと推測しますが,「VRで何かやってみたい!」という若者こそがVRの成長を支える原動力であり,その実現こそが機器や産業向けコンテンツを販売する起爆剤になるのでしょう.最近ではケーブルレスHMDを用いたスポーツチーム強化のための「EON Sports VR」社なども立ち上げています.この会社の若い社長はフットボール選手出身だそうで,最新の事例では野球もVR化しています.EON社はこのような「教科書では不可能な,ありとあらゆる経験をVR化する事業」を開発しています.開発事例やビジネスモデルを聞いてみると,工場の操業現場や眼科医といった専門職育成の現場において,対象となるエンドユーザーはすでにゲーム世代以降で「教科書を開いても寝てしまう.教科書だけで学べる若者などいないし,効率よく理解を測る実習体験無くては使い物にならない」というコンセプトで,インターンシップセンター「Interactive Digital Centres (IDC)」[8]を世界中に展開しています.EON Reality社チェアマンのDan Lejerskar氏は,「この20年において起きた出来事のうち,最初の18年に対して,ここ最近の2年はなんだ!忙しすぎる,早く人を育てないと人材が足りない!」といい,日本のVRに期待することを聞くと「内需の大きさ」と言い切っています.特に2020年のオリンピックを前に,企業パビリオン等のVRシステムやコンテンツを統合的にプロデュースできる人材分野において,深刻になってくると予想します.

さて,日本のVRに話を戻しましょう.フランスのインターンシップ制度やEON社のようなグローバルな人材育成における挑戦は日本のVRにはないのでしょうか?もちろんあります!世界最長の歴史をもつ人口現実感の国際会議「ICAT」の一部として始まった「国際学生対抗VRコンテスト(IVRC)」[9] は23年以上継続し,現在も多くの才能を研究者,メーカー,ゲームプラットフォーム,ミドルウェア,makersなどに人材を輩出しています.

図5:国際学生VRコンテストIVRC2015
図5:国際学生VRコンテストIVRC2015

IVRCはもともと「21世紀的教育システム」として国際的に設計されており,フランス Laval Virtual との提携も2004年から行っています.お互いの優秀作品を日仏で招聘し,毎年春のLaval Virtual(フランス),秋に日本科学未来館で開催されているデジタルコンテンツエキスポにおいて,一般向けに無償展示しています.この活動は「IVRC日仏交流の歩み」というYouTubeビデオ[10]にまとめられておりますが,この10余年で日仏をVRで往復した学生は100人を超えます.
この体験をきっかけに,日本で活躍するフランス人VR技術者も数多く輩出していますが,一方で,日本から直接フランスのVR界で活躍する若者はそれほど多くありません.しかしこの架け橋は学生の引率で参加する双方の国の先生方によって確実に強くなっており,数多くの大学間提携の実現や,インターンシップの強化につながっているようです.IVRC2015のユース部門に参加した立教池袋中学高校の高校1年生がLaval Virtual
2016の学生コンテストに参加するという挑戦も起きています.IVRCの提携先もフランスだけでなく,過去には米国カーネギーメロン大学ETC(Entertainment Technology Center),IVRC2015からは中東Omanからの参加も達成しています.

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このような若い学生たちの無垢な挑戦も,「日本のVR」の一端を支えていることは間違いありません.一方で,このような「夢の国・日本」を夢見て日本へのインターンシップを希望する才能も多く存在します.彼らは,日本の社会システムがトラディショナルであることを知っていますが,このがっかりするほどの厳格さは海外でも有名です.それ以上に「日本のVR」が魅力であることを我々日本人は再認識する必要があると思います.そして,日本の若い学生に,英語や日本語といった言葉の壁に負けずに,どんどん世界に発信するべく,IVRCやLaval Virtual の国際デモ公募展ReVolutionで腕試しをしてほしいと思います.

6.日本は世界のテストマーケット

ここまで「日本のVR」の輪廻とその轍を振り返るべく,コンテンツ,産学連携,人材育成という3つの車輪で掘り下げてみました.最後に4つ目の車輪として「日本は世界のテストマーケット」という要素を挙げておきます.この要素は筆者自身では気が付いていなかった要素で,本稿をまとめるにあたりFacebook group「VR Research」というグループ [11] において,「海外から見た日本のVR」についてのご意見募集を行い,フランスのSimon Richir先生より寄せられたものです.

「日本が世界のテストマーケット」というキーワードは,携帯電話市場においてよく言われていた「日本では知られていないが海外では有名な話」だと思います.日本国内では,多様性に向かっていた携帯電話市場を「ガラパゴス」と揶揄していましたが,デファクトスタンダードを確立する国際戦争のなかで,欧州市場や一般の人々は「日本はとかく米国しか見ていない」,「先進的すぎるものは日本で試される」,「充分に試された後で,韓国と台湾メーカーが適正な価格で欧州に投入する」といった見解が広がっていました.

VRにおいても同じようなことがあるね,世界的なモノづくりの場において日本に期待しているのはUX(ユーザエクスペリエンス)である,と指摘されました.日本人からすると特に「文化や言語的な壁」を大きく感じてしまうのですが,実は文化や言語的な壁という障壁はYouTubeビデオのようなネットワーク動画によって緩和されています.Laval VirtualやSIGGRAPH,SXSWで日本人のデモが人気な背景はまさに,この「日本人はUX先進国」としての期待が背景にあるようです.
なお補足しておきますが,「日本のゲーム・アニメ文化が直接ウケている」という話ではありません.2次元キャラに興味があるかどうかではなく,「空想上のキャラクターとインタラクションするということの意味」や「SF以上の体験」を具現化させるあたりに衝撃があるようです.もちろん,日本は多様なマンガ,アニメ,SF,ゲームなどのクリエイションの源であり,それを味わっている日本人を対象に,驚くべきイノベーションを起こさなければ注目もされない,という過酷な環境であることは否定しようもありません.

6.結論:「Big in Japan」は継続調査による

以上のとおり,4つの車輪で「日本のVR」と今後の方向性を占ってみました.日本に来たことがある海外VR関係者は他にも,お台場と秋葉原の力,産業との乖離,触覚VRの応用や,最近の話題として「超人スポーツ」のような取り組みも挙げていますが,「これは継続調査すべき話題だね,学生の調査課題に最適」という意見が印象的でした.このフラットなグローバル世界において,超人スポーツに限らず似た着眼,取り組みは日本だけでなく各国でも同時多発的に起きています.このような環境において,「日本は世界のテスティングマーケットである」という視点は大変重要で,科学技術の研究だけにとどまらず,動画の発信やワークショップ,実演を通して,この日本の研究成果を社会に訴えかけていく活動・努力はより多く期待されています.

なおアメリカの音楽業界や文芸業界では「Big In Japan」という言葉が話題になっているそうです,つまり「日本でしか有名でない」が,その後全米・全世界で有名になった事例がそこそこ多いとか.VRやUXの研究もそのような環境である可能性は大いにありえます.しかしBig in Japanを証明するには,この「世界から見た日本のVR」を継続調査しなければ,証明しようもありません.30周年でのレポートを期待したいと思います.

(2016/4/25寄稿, 2016/6/30出版)

参考文献
[1]Laval Virtual, www.laval-virtual.org/
[2]Susumu Tachi: From 3D to VR and further to Telexistence, Proceedings of the 23rd International Conference on Artificial Reality and Telexistence (ICAT), Tokyo, Japan, pp.1-10 (2013.12)
[3]GameOn~ゲームってなんでおもしろい?, www.fujitv.co.jp/events/gameon/
[4]VR ZONE Project i Can, project-ican.com/
[5]Rez Infinite(関連記事,動画), japanese.engadget.com/2015/12/07/rez-ps-vr-rez-infinite-3d-60fps-120fps/
[6]VRブーム再び、歴史は繰り返すか?「VR黒歴史」から展望するこれからのVR,
www.huffingtonpost.jp/katsue-nagakura/virtual-reality_b_8128690.html
[7]日本のVRの黒歴史【2015版】, togetter.com/li/872144
[8]EON Reality IDC, www.eonreality.com/interactive-digital-centers/
[9]国際学生対抗VRコンテスト(IVRC),  ivrc.net/
[10]IVRC日仏交流の歩み, www.youtube.com/watch?v=kIGCI1N-OVk
[11]VR Research (Facebook Group), www.facebook.com/groups/vr.res/

【略歴】白井 暁彦 (SHIRAI Akihiko, Ph.D)

1996年 キヤノン(株)入社,キヤノングループの英国ゲームエンジン開発企業Criterionを経て,2001年 東京工業大学総合理工学研究科博士後期課程に復学,2004年に『床面提示型触覚エンタテイメントシステムの提案と開発』で博士(工学)取得.(財)NHK‐ES,フランスLavalでのVRによる地域振興,日本科学未来館科学コミュニケーターを経て,2010年より神奈川工科大学情報学部情報メディア学科准教授.専門はVRエンタテイメントシステム,メディアアートの工学教育.フランスで18年開催されている世界最大のVRフェスティバル「Laval Virtual」の国際デモ部門ReVolutionのチェアマン.24年続く国際学生対抗VRコンテスト「IVRC」の実行委員・審査員.著書に『WiiRemoteプログラミング』,『白井博士の未来のゲームデザイン ―エンターテインメントシステムの科学―』など.