4月1日,エイプリルフールですね! 昨年度は就職委員だったこともあって,昨年末から情報メディア学科内で新しい就職活動週報システムとそれに連動した「週刊D科週活」というメールニュースを運営してきました. 毎回おもしろくてためになるコラムを書いていたのですが,今回は最終回なのと,ちょうど節目の日付なので,再掲しますね. <以下> 情報メディア学科の白井です. 2016年度から別の委員を担当することになり,本日でこのコラムの執筆は最終回となりました. そろそろ内々定なども出てきている中,一方では未だ「最初の履歴書」も書いていない学生さんも見受けられます. 履歴書,とはその名のとおり,履歴を書くものです.左側だけでなく右側の「自己PR」や「卒業研究テーマ」などもあります. 最初の1通目は,大変だと思います.何せ自分の人生を振り返って, ・どんなことを学んできたか ・自分と,希望の会社にどんな関係があるか? ・どれだけ貢献できるか? ・これからどんな人生を歩んでいきたいか? これらを採用に結び付けて,構造的に作文していく必要があります. 「研究テーマ」も構造的な作文も,研究室の先生に相談してみてください. これから1年ご指導をお願いする先生であれば,あなた自身の才能の掘り起こしも上手に行ってくれるでしょう. ここに,一例として白井の”略歴”を引用してみます. (講演用の略歴です,履歴書用ではありません) 1992年 東京工芸大学工学部最後の写真工学科卒業,1996年 同大学院画像工学専攻卒業.1996年 キヤノン(株)入社,キヤノングループの英国ゲームエンジン開発企業Criterionを経て,2001年 東京工業大学総合理工学研究科博士後期課程に復学,2004年に『床面提示型触覚エンタテイメントシステムの提案と開発』で博士(工学)取得.(財)NHK‐ES,フランスLavalでのVRによる地域振興,日本科学未来館科学コミュニケーターを経て,2010年より神奈川工科大学情報学部情報メディア学科准教授.専門はVRエンタテイメントシステム,メディアアートの工学教育.フランスで18年開催されている世界最大のVRフェスティバル「Laval Virtual」の国際デモ部門ReVolutionのチェアマン.24年続く国際学生対抗VRコンテスト「IVRC」の実行委員・審査員.著書に『WiiRemoteプログラミング』,『白井博士の未来のゲームデザイン ―エンターテインメントシステムの科学―』など. 振り返れば人生はいつも研究で,就職活動です. 大きな会社に長く勤めている人も,社内でのキャリアは常に考えていかなければなりません. 皆さんは,5年後,10年後,どんなスキルをもって,どんな仕事をしていたいでしょうか? 履歴書や就職活動での小さな気づきは,いまは辛くて苦しい日々かもしれません. でも,成長して,通り過ぎてしまったら,辛いどころか,もう思い出すのも難しい感覚になっていきます. これは皆さんが「成長している」ということなのです. 後になったら自分でもわからなくなってしまうことは,会ったこともない企業の採用担当者がわかるはずもありません. 『自分は~~ができます』といった書き方を推奨するマニュアルもありますが,できるスキルは多いに越したことがありませんが,新卒社員を採用する上で,一番大事なのは「伸び/成長」です. どんなことに辛いと感じ,どんなことを自分で克服してきたか?それを書き残すことは(後になったら忘れてしまうだけに)大変難しいことなのですが,習慣化していくことで可能になります. 4年次の「必修8単位」を課す手卒業研究やゼミ,卒研指導の先生とのコミュニケーションも大変重要です. あれこれ悩むよりも,未熟でもよいので手を動かして,レビューしてもらい,対話して,自分の人生に仮説を立てて,それを実現するために生きてください. 振り返れば人生はいつも研究で,就職活動です. この4年生の1年間は皆さんの人生が凝縮されています. よい縁と,よい機会に恵まれ,みなさんの人生に花が咲きますように. エレベータなどで見かけたら,さわやかに挨拶くださいね ;-)  2015年度 情報メディア学科 就職委員 白井暁彦