就活春の陣が終わり,夏の陣が始まっています. この時期は, ・大手が片付いて,中小企業が本格化する ・もちろんまともな就活をしてきた人はそろそろ週に1-2件の最終面接 ・全部滑ってゼロからスタートの人も,今から本格スタートの人もいる ・8月のお盆入り(2014/8/8)までに片付かないと「秋の陣」 ちなみに「2015卒 秋の陣」は存在しないかもしれません.もう「2016卒 インターンシップ 夏の陣」が始まっているので…. というわけで,この時期の大学主催の合同企業説明会は最後のチャンスかもしれません. 以下,まとめました.

【この時期,大切なことは?】

(1) スケジューリング「いつ就活が終わるのか?」 のんべんだらりと就活をしている人は,この質問が答えられない.いつ終わるのか?それは「納得の行く第一志望に内定を貰えば終わる」アタリマエのことだけど忘れている. (2) Yesと答えるだけが就活ではない よく企業からの面接等の調整に,何も考えずに即答で「Yes」と答えている学生がいる.それはたしかに人事からすれば楽でいいが,本当にそうだろうか? 例えば,「第一志望の最終面接」が来週月曜日,そこに「第二志望の一次面接」を今週の金曜日に入れられたとする.多くの失敗学生が,後者を一つ返事で調整する. もちろん,一次面接ぐらいならいいが,本当に第一志望の最終面接を本気でクリアして,就活を終了したいのであれば,準備にはどれぐらいの時間がかかるか考えているのだろうか? さらに第二志望の面接で,変な揺さぶりをかけられたら,耐えられるのだろうか? メンタルが弱い学生ほど,第二志望の面接にYesと答えてしまう.それは本当に保険になっているのだろうか? 本当に保険をかけたいなら,そこは「保留」もありではないだろうか? 第一志望の面接が終わったあとに,返事を出来ないだろうか?第二志望は「即答してくれ」とは言っていない.よくよく調査,シミュレーションして欲しい. (3) 早く内定を出してくれる会社はいい会社か? 「試験もなし,2回程度の面接で,すぐに内定を出します」という企業がある. 業種としては,パチンコ店のホールスタッフとか,マンション営業とかである. もちろん職業に貴賎なしではあるが,パチンコを打ったこともない学生や,マンションを買ったこともない学生が,どうしてパチンコ店のホールスタッフや迷惑な電話営業をやりたいのだろうか? 『だって先生,この会社,すぐ内定出してくれるんですよ』 言いたいことはわかる,気持ちもわかる,でもそれは悪い大人がやることだよ. 業務内容もきちんと理解しているわけではないし,自分自身でパチンコ店に行ったこともないし,迷惑な投資マンションの営業電話の応対をしたこともないのに,「いい会社」とはよく言ったものだよ. これはバイトではないんだよ?簡単に転職しようと思っても,世の中はパチンコ店員以外のスキルがないパチンコ店の店員さんを採用したいとは思わないし,新卒で研修も終わらないうちにやめようという根性無しを採用したいとも思わないんだよ? それにその会社で転職するためのスキルを身につけられると思っているのかもしれないけど,それなら今のほうが自由な時間もあるのだから勉強できるよね?それに目の前にある仕事をまじめにこなしてしまうのではないかい?君はバイトだってやめるの大変だろう?そんな君が,この会社の店長や人事を言いくるめて,会社をやめて転職活動できるのかい? 『先生すみません…実はこの会社に内定辞退出したいのですけど,ついうっかり内定承諾書を出してしまいました…』 ……! 『法的拘束力がないと言われて…』 ……!!あるよ!!おおありだよ!!そもそも文面に「内定破棄したりしません」ッて書いてあるじゃない!!法的拘束力がないと「言った」かもしれないけど,書面ハンコつきで残っているのは君の「内定承諾書」のほうだよ!!?? 『よく知らなかったので』 ………!!!知らなかったので!!!で働かされているのなら,わざわざ義務教育で,憲法で,『職業選択の自由』なんて教えないよ!! 『先生,私には職業選択の自由はないのでしょうか?』 あるよ!…でそれを選んでハンコ押したのは君でしょう?「選択したあとの従業員」には職業選択の自由は無いよ! ……ということにならないように,知らないことは,初期に訊くべきだと思う.  

【合同企業説明会で聞いて欲しい重要な質問】

1. 会社説明会,どのような準備が必要か? 抜き打ち試験がある というか訊かない学生が悪い 2. 選考は何回あるのか 遊びじゃないんだからスケジューリングできないとまずい というかどんな選考が何回あるのか? 説明してくれない時点で後出しジャンケンし放題. というか訊かない学生が悪い 3. 各選考ステップで何人受けて何人落とされるのか 答えてくれる会社は良心的だが, 何人受けるのかはどうでもいい,何人落とされるのか. 特に最後の役員面接が1/1ではなく1/2以上だったりすると 目測を誤る.知らないより知っていたい. というか最終面接直前まで訊かない学生が悪い 4. どのような人物を採りたいか 選考ではどのようなことを問われるのでしょうか 聞きづらいなら「自分は向いてますでしょうか?」と聞いてみる というか訊かない学生が悪い.知らないで受ける学生はもっと悪い. 5. 最速で内定が出るのはいつごろか 質問の意図はスケジューリングのため. できるだけ早く内定取りたいという意思が伝わればいいが 内定早く出す会社に行く,という発想は誤り. 訊かない学生が悪い. というかいつ内定が出るかもわからず就活する学生が悪い. 考え方を改めて欲しいのだけれど, ビジネスマンとしてのフォーマットがちゃんとしてさえすれば, 実は少子化が進んでいて,マトモな人材が少ない現代は, 実は買い手(採用側)市場ではなく,売り手(学生側)市場. 企業側はマトモな学生に少しでも多く,エントリーしてほしい. だから上記のような質問が出てこない時点で「残念な学生」だし, 上記のような質問をしない学生に内定を出したとしても, やっぱり何か裏があるような企業だったりする. 在職年数が著しく低かったり, 言ってるような仕事が殆どなかったり. 「たくさんのいい就職がこの国を変えていく」 (リクルート/1991年/伊藤公一) とはよく言ったものですが, 「早く内定が出る会社」とは一概にいい就職でしょうか? 説明会でしか聞けない,十分な情報を十分に訊くべきでしょう. 説明会は,面接の場です. しかも大学主催の合同企業説明会であれば,まわりに他の学生の目もあります.企業側も迂闊な回答はできません. 会社の中の会議室であれば,もっと難度は高いです. そのために十分な予習をしてください. 普段から必ず質問をして,場数を踏んで下さい. ただ突っ立っているだけでは,何の経験にもなりません. ぐっどらっく