Bitcoinは語るのに勇気がいる

(C)Bitcoin-chan Project ビットコインちゃんウィジェット 個人的にBitcoinを研究している.しかしこの研究を語るのには勇気がいる. 「研究している」といっても,誤解がないように以下明言しておくと, ・個人的な資産,可処分所得による個人研究であり,公的な資金を使った研究ではない ・あくまで自分の研究分野であるエンタテイメントシステムとしてBitcoinは使えるかどうかの研究 ・Blogに書いていることは本時点における個人的視点であって未来永劫正しいかどうかは不明 ・Bitcoinの計算機科学的な側面にはあまり興味がない,「使われ方」に興味がある. ・エンタテイメントシステムの決済手段として実装方法や安全性,ユーザ層を調べたい ・2014/2/26現在,世界最大の取引所MtGoxがサイト閉鎖しており大騒ぎになりそう こういう個人的な研究について長年Blogでは書いてこなかったので,どんな角度で筆を執るべきか悩んだ. しかし,世の中に今後,bitcoinで大儲けしたいと思ったり,間違えて大損したりする人が出ないとも限らないので,そういう意味で社会的な貢献と考えて,初心者向けの視点で書いていこうと思う.

Bitcoinは儲かるのか?

多くの人々が勘違いしているが,その勘違いに対して一つ一つ解説していく前に,多くの人々が質問したいことは「Bitcoinは儲かるのか?」という事ではないだろうか. 現在における答えは「YesでありNoでもある,ただし多くの人にとってはNoである」というところだろうか. ここまで読んだ時点で,多くの読者はブラウザを閉じてしまうだろう.正解だ. Bitcoinはホビーや研究としての対象としては面白いが,投資や産業の基幹としての仮想通貨においては様々な問題を明らかにした.このアーティクルの言いたいことは,そういうことだから,不労所得を得たい人は,Bitcoinに対して,余計な時間を費やすのはやめたほうがいいと思う. 一方で,Google検索などでこのアーティクルに辿り着いた読者は別の情報を得たいのだと思う.以下解説していきたい.

そもそもBitcoinとは何なのか?

「そもそも」が意味するところは,読者がどれぐらいの知識をもっているかに依存する. まずはwikipediaの「ビットコイン」を読んできて欲しい.以下,Bitcoinに関するシステムは大文字,採掘するコインや単位は小文字のbitcoinで表現する. この辺りも「わかった感じ」になるにはいいかもしれない. Gigazineによるまとめ(2013/10/7) 仮想通貨「Bitcoin」とは一体何か、どういう仕組みかが一発で分かるまとめ http://gigazine.net/news/20131007-what-is-bitcoin/ ロイターによる特集サイト(2014/2/26) https://twitter.com/Reuters_co_jp/status/438593178547912704 三宅さんによる中本論文の解説 http://blogai.igda.jp/article/85049284.html ※Blogなので不足情報は反応を見ながら加筆していきたい.

ゲーム内通貨と何が違うのか

ゲーム内通貨やモバコイン,Amazonギフト券,SUICAや楽天Edyはすべてコントロールされたプリペイドの価値でしかない.中央管理局にあたる発行者がいない.日本円であればお札は「日本銀行券」であり,中央管理局に当たる組織は日本銀行である.彼らは日本円の通貨としての品質を保証する必要があるが,Bitcoinにはそれがない.

そもそも通貨とは何か

Bitcoinはその名前からコインを連想するが,通貨というよりは貨幣に近い.いずれもその意味はほぼ同じであるが,通貨は銀行券や硬貨のような物理的な交換物であり,貨幣は商品やサービスの円滑な交換や流通のための媒介物という意味が強い.Bitcoinはそもそも物体ではない.貨幣には3つの機能(価値尺度,交換・流通手段,価値貯蔵手段)がある.これに対して通貨とは,流通する貨幣という意味があり,貨幣の交換や流通の手段としての機能を強調するときに使われることが多い. 価値尺度は米ドル(USD)などの通貨が金本位制から移行していった一方,ユーロ(EUR)が既存通貨や他の基軸通貨との交換レートが設定され,さらに市場経済において交換レートが動的に変化しながらバランスを取っている点がわかりやすい.価値尺度が明らかであることは現代の通貨には非常に重要である.Bitcoinの価値尺度は,実は総発行量そのものは元から明らかになっているので,金のようにあとから埋蔵量が増えたりしない分,明らかである.しかし価値としては一般の人には大変わかりづらい.P2Pネットワークとトランザクションログのみがその価値尺度であり,貯蔵手段は個人のPCにインストールされたウォレットソフトウエアなどになる. また流通性について,例えばSUICAは消費者側は通貨として広く流通し認知していると言えるかもしれないが,実際には日本,特に関東圏以外では認知されていない.流通性を質と範囲において広げることは難しい.「悪貨は良貨を駆逐する」という言葉は16世紀のイギリス国王財政顧問トーマス・グレシャムが,イギリス通貨が海外に流出する現象を捉えて表現したものだが,プリペイドカードやポイントカードによる有効期限や使用先が限定されている価値であれば「先に使ってしまおう」と思い,一方で,現金や苦労して溜めた預金などは奥底にしまっておき流通させない,という心理は誰しも理解できるのではないだろうか. 交換性について,消費者におけるSUICAは便利であるが,実は交換性が消費以外にない.入金されたSUICAのカードを売りに出したとして,正値で買ってくれる人はいるだろうか.SUICAは便利であるが,交換性は低い.しかしそれでも使ってもらえるのは「信用」によるものである.プリペイドによる先入金とFelicaとJR東日本が信頼されているためであり,実際にはストア側しか販売に対する入金を受けることができない.例えば,消費者は気がついていないことが多いが,クレジットカードによる決済もストア側には3-8%の手数料が設定されている.VISAカードが「世界ナンバーワンブランドのクレジットカード」だと知っているのに,なぜJCBやマスターカードのロゴマークがついたお店があるのか.それは手数料の設定が安いからである. 流通性に関連して送金について補足.手数料が少ない送金方法と言えば銀行振込であるが,日本ほど銀行振込が手軽で安全に行える国もなかなかない.欧米では最近ではIBANやSWIFTといった標準化手順の整備が進んでいるが,いまだに小切手の方がはるかに確実で安全な送金方法だったりする.そんなこともあってオンライン決済サービスのPayPalはこの15年程度で世界中でサービスを展開してきたが,それでも手数料が高かったり,サギやトラブルの温床になっている部分もある.Bitcoinの場合は流通性そのとP2Pネットワークのみがその価値尺度であり,貯蔵手段は個人のPCにインストールされたウォレットソフトウエアなどになる. 以上は,大学1年生の経済学レベルの話だと思う.SlashdotにBitcoin初期の詳しい解説と破綻のシナリオ予測があるので時間がある人は読んでみるといいだろう.

Bitcoinのちょっといい話

この投稿はBitcoinにとって有利な情報ではない可能性があるが,先に「Bitcoinのいいところ」については書いておこうと思う. ・謎の人物「中本哲史」の論文. http://t.co/Oi47Bk2zDH 論文というにはちょっと学者っぽくない.TeXで書く分野だと思う. ・テッドネルソンによる「ビットコイン創立者の正体」 http://t.co/rYhVTvaFMr 私はWinnyの金子勇先生なのではないかと推測してみるが,どうでもいいことかもしれない. 「ビットコインいっこいれる」仮想通貨“Bitcoin”でプレイできるアーケードゲーム筐体現る(2014/2/4) http://www.gamespark.jp/article/2014/02/04/46136.html Bitcoinは本来こういった「世界中において統一されたデジタルコンテンツの価値」に使われるべきだと思う. ・旅行先で余った外貨をビットコインに交換 (2013年12月03日 14:59 発信地:トルコ) http://www.afpbb.com/articles/-/3004378?ctm_campaign=relation&cid=3009346 通貨価値が低い・不安定な非基軸通貨,レア通貨にとってBitcoinへの変換が可能な状況を作ることは大変チャンスがあることだと思う. ・「取引が確定されずキャンセルされるというのは?」 http://www.bitcoin.co.jp/forum/viewtopic.php?f=2&t=90 ビットコインフォーラムにおける2014/1/30に現れた投稿,枝分かれにおけるトランザクションの消失が話題になった瞬間. これからも増えると思うので見つけたらまとめていく.

値動きに見る,Bitcoinの本質

普通の人は自国の円やドルなどの基軸通貨を信じるだろう.「仮想通貨」などと呼ばれれば,なおさら胡散臭く思われるに違いない.地域通貨や円天,地域振興券などほとんどの人間が作った新興通貨がそうであるように,Bitcoinもそんな道をたどるのだろうと考えていた人も居るだろう.最近の(これから)ニュースを騒がせるだろうMtGoxの問題も,一般の人にはそうみえると思う.しかし破綻のシナリオは当初予想されたような流れではなかったし,むしろ「コンピュータと人間の価値」の関係に大きな問題を投げかけたようにも思う.それは「値動き」にも見て取れる. 以下は,CEX.IOというイギリスの会社が運営する,世界最大のBitcoin採掘場における「採掘権」の値動きだ. 20140210 「GHS/BTC」は1秒間あたりの計算力.ギガハッシュで表現する.だいたいこの1GHSが0.0425BTCぐらいだったものが1ヶ月で0.025BTCに減少している.わかりづらいので日本円で表現すると,だいたい2013年末で1BTC=10万円だったので,1GHS=4250円だったものが2500円ぐらいになっている. 1GHSはどれぐらいの価値を持つのであろうか?例えば,Amazonで購入できるUSBに挿してお手軽にBitcoinが採掘できるASIC Bitcoin採掘機はだいたい3000円〜1万円で購入できるが300MHash程度であるので,1000MHashを電気代や管理費も含めて2000円ぐらいで買えるのであれば「まだ価値がある」と言えるだろうか. 実際のところ,多くの人は,このエントリーの最初に書いた通り「いくら儲かるのか?」という質問にすぐに行き着いてしまうだろう.しかしその答えは相変わらず「YesでありNoである」ということになる.それは,この採掘機なり採掘権なりを使って採掘するのが「どれぐらいの期間」なのかわからないからだ.

 [![【市場に出回っているBitcoinの総計】](https://blockchain.info/ja/charts/total-bitcoins.png)](https://blockchain.info/ja/charts/total-bitcoins)
 【市場に出回っているBitcoinの総計(blockchain.infoによる)】

しかし,既に述べた通り,Bitcoinの埋蔵量は有限である.現代に金坑夫で生計を立てる人が少ないように,採掘そのものは本人が楽しいと思わない限り,採掘権が持つ価値は「下がるしかない」運命にある.またBitcoinの採掘には「Difficulty」という難易度がある.これはBitcoinが使われれば使われるほど難度は上がる.最初は家庭用PCのCPUで演算できるレベルのハッシュが,GPUになり,ASICによる回路で計算する方法が主流になってからは,生半可な計算力では太刀打ちできなくなった.「太刀打ちできない」とは,かける時間と電気代に対して,手に入るbitcoinが少なすぎる,もしくは,計算が終了したときには既に他のライバル坑夫に結果を奪われるという状態になる. ※もし今から坑夫がやりたいという人がいたら,Bitcoinではなくlitecoinなど新参のSHA-128アルゴリズムではない通貨を狙うといいだろう.まだGPUでの演算でも何かしらの結果は出せるはずだ. さて,本アーティクルの本旨はここである. のんびりと採掘していれば価値を生み出すはずのBitcoinなりGHSなりが,どうして破綻するのか. その原因は「人間の欲望」に他ならない. 市場には,猛者がいる.より効率を求め,他者を出し抜くための方法,アルゴリズム,資本体力がある者,ギャング組織などがバックに居るもの,株式市場などで鍛え上げてきた経験があるもの,またはその業界にいたコンピュータエンジニア,ゲームサーバー管理者,仕事がないクラウドのファーム,もしくはその管理者. 時間があって,計算力があり,電力があり,エアコンが効いている部屋に棲んでいるそういった業界の猛者たちは,野蛮なアルゴリズムを生み出す天才でもある.1秒間に数万回の取引を繰り返すことができ,しかも現実の通貨でもなく,さらに取引手数料も不要なコモディティなのである.こんなボットと人間が取引すれば,人間はひとたまりもない.取引の対象は,ジャンケンゲームであろうがBitcoinであろうが関係ないのだ. このような超高速でリスクの低いシステムトレードがBitcoinのような統合された通貨で実施されると何が起きるか,以下,振り返ってみたいと思う.

システム上における問題が通貨全体の寿命を急速に縮小させる

以下,時系列でおきたことを書き足していく.

アップル、最後の「Bitcoin」ウォレットアプリを「App Store」から削除(2014/2/7)

http://japan.cnet.com/news/service/35043587/ Blockchain.infoはBitcoinのトランザクションを公開監視するBitcoin界の要になる.Bitcoinを使ったことがない人に取っては衝撃的かもしれないが,Bitcoinは使用ログがすべて公開されている.「金は天下の回りもの」ではあるが,そのトランザクションログがすべて公開されることで,その安全性が保たれている.ちょうど日本の金融業界における「手形の裏書人」に似ているだろうか. Bitcoin発行者はトランザクションログの先頭,つまり最初の資金保有者に自分を書き加えることができれば,新たなBitcoinを発行できる.資金移動をしたい人,例えば送金したい人は,トランザクション情報をこのBlockchainのネットワークに放流し,誰かがログを生成するのを待つ.採掘者が資金移動を含めた新しいトランザクションログ=新しいBitcoinを生成することで、トランザクションが検証される.そのたびにBitcoin市場流通量が少しずつ増えていく.印象の悪いたとえであるが「ねずみ講」とよばれるマルチ商法,詐欺行為があるが,流通の過程で付加価値を加えていく一般のプロダクトと異なり,トランザクションそのものが付加価値を生む点において,ねずみ講によく似ているとも言える. なお資金移動において,お互いに知る必要があるのは,ビットコインのウォレットアドレス,例えば

1BjcwfQU8DiQn8qCKzKNG8DeuMwNFAqmep

といった34文字のアドレスであり,それ以外を知る必要はない(上記は架空,実際のところ自分のウォレットアドレスをネットに晒すのは,ビットコイン強奪の可能性があり危険な行為だと思う).「P2Pネットワークで,資金洗浄に使われる」などと言われるとアングラな感じがするが,実際には誰が誰に資金を送ったかすら丸見えのネットワークであるとも言える. その中央ログ管理組合である「Blockchain」がAppleによって削除申請された.理由は明確に示されていないが,iTunesConnectの認可は新しすぎるものは嫌う傾向がある.Appleが「ヤバい」と思えばいつでも却下できるし,Bitcoinの信用は意外なところで足元をすくわれた,もしくは伸びた釘を上から叩かれた形になり暴落の引き金になった.

Bitcoin自身がもつ脆弱性

P2P通貨というとなんとなくセキュリティが硬そうに聞こえるBitcoin自身が脆弱性を持っている. 特にBitcoinが投資対象として注目されていた時には,こういう情報は中々脚光を浴びていなかったが,よくまとまっているサイトを紹介しておく. ■Bitcoinを簡単に盗み出すための3つのステップとは?(Gigazine・2013年12月25日 20時00分29秒) http://gigazine.net/news/20131225-how-to-steal-bitcoin/ ■[CoinDesk] Bitcoin用語集(01) 51% attack から BitPay まで(2014/1/29) http://www.bitlywatch.com/2014/01/1077/ ■Bitcoinの「51% Attack」問題って何?(2014/01/10) http://www.softantenna.com/wp/etc/bitcoin-51-percent-attack/

MtGoxにおける問題

Appleにおけるアプリ削除以前にも,世界最大の取引所であった中国BTC Chinaにおける中国当局の取り扱い停止命令よる大暴落(2013/12/19)があった.おそらく行き場を失ったチャイナマネーは日本の取引所であるMt.Goxに向かい,Mt.Goxは世界最大の取引所になった.年末年初には日経もアオリ記事を書いた側である. これはMt.Goxにおいてカスタマー向けに2014/2/11に掲示された情報である.

Mt.Gox 3014/2/11 Dear MtGox Customers and Bitcoiners, As you are aware, the MtGox team has been working hard to address an issue with the way that bitcoin withdrawals are processed. By “bitcoin withdrawal” we are referring to transactions from a MtGox bitcoin wallet to an external bitcoin address. Bitcoin transactions to any MtGox bitcoin address, and currency withdrawals (Yen, Euro, etc) are not affected by this issue. The problem we have identified is not limited to MtGox, and affects all transactions where Bitcoins are being sent to a third party. We believe that the changes required for addressing this issue will be positive over the long term for the whole community. As a result we took the necessary action of suspending bitcoin withdrawals until this technical issue has been resolved. Addressing Transaction Malleability MtGox has detected unusual activity on its Bitcoin wallets and performed investigations during the past weeks. This confirmed the presence of transactions which need to be examined more closely. Non-technical Explanation:  A bug in the bitcoin software makes it possible for someone to use the Bitcoin network to alter transaction details to make it seem like a sending of bitcoins to a bitcoin wallet did not occur when in fact it did occur. Since the transaction appears as if it has not proceeded correctly, the bitcoins may be resent. MtGox is working with the Bitcoin core development team and others to mitigate this issue. Technical Explanation: Bitcoin transactions are subject to a design issue that has been largely ignored, while known to at least a part of the Bitcoin core developers and mentioned on the BitcoinTalk forums. This defect, known as “transaction malleability” makes it possible for a third party to alter the hash of any freshly issued transaction without invalidating the signature, hence resulting in a similar transaction under a different hash. Of course only one of the two transactions can be validated. However, if the party who altered the transaction is fast enough, for example with a direct connection to different mining pools, or has even a small amount of mining power, it can easily cause the transaction hash alteration to be committed to the blockchain. The bitcoin api “sendtoaddress” broadly used to send bitcoins to a given bitcoin address will return a transaction hash as a way to track the transaction’s insertion in the blockchain. Most wallet and exchange services will keep a record of this said hash in order to be able to respond to users should they inquire about their transaction. It is likely that these services will assume the transaction was not sent if it doesn’t appear in the blockchain with the original hash and have currently no means to recognize the alternative transactions as theirs in an efficient way. This means that an individual could request bitcoins from an exchange or wallet service, alter the resulting transaction’s hash before inclusion in the blockchain, then contact the issuing service while claiming the transaction did not proceed. If the alteration fails, the user can simply send the bitcoins back and try again until successful. We believe this can be addressed by using a different hash for transaction tracking purposes. While the network will continue to use the current hash for the purpose of inclusion in each block’s Merkle Tree, the new hash’s purpose will be to track a given transaction and can be computed and indexed by hashing the exact signed string via SHA256 (in the same way transactions are currently hashed). This new transaction hash will allow signing parties to keep track of any transaction they have signed and can easily be computed, even for past transactions. We have discussed this solution with the Bitcoin core developers and will allow Bitcoin withdrawals again once it has been approved and standardized. In the meantime, exchanges and wallet services - and any service sending coins directly to third parties - should be extremely careful with anyone claiming their transaction did not go through. Note that this will also affect any other crypto-currency using the same transaction scheme as Bitcoin. Conclusion To put things in perspective, it’s important to remember that Bitcoin is a very new technology and still very much in its early stages. What MtGox and the Bitcoin community have experienced in the past year has been an incredible and exciting challenge, and there is still much to do to further improve. MtGox will resume bitcoin withdrawals to outside wallets once the issue outlined above has been properly addressed in a manner that will best serve our customers. More information on the status of this issue will be released as soon as possible. We thank you for taking the time to read this, and especially for your patience. Best Regards, MtGox Team

この状態で,外部へのBTCの引き出しは出来なくなった,また日本円への銀行振込は1ヶ月前のトランザクションが2月の上旬に突然行われた.おそらく内部では,年末年始の口座開設殺到におけるカスタマーサービス増員が,気がつけばクレーム対策,という状態になったのではないだろうか. ■[Bitcoin Foundation] Mt.Goxに反論、Bitcoin財団のギャビン・アンドリーセンが企業側の責任を指摘 http://www.bitlywatch.com/2014/02/1241/ 2/10にMt.Goxの「Transaction Malleability」についての問題を指摘している. さらに,2014/2/25にはサイトが真っ白になり,翌26日には以下のような掲示になった.

February 26th 2014 Dear MtGox Customers, As there is a lot of speculation regarding MtGox and its future, I would like to use this opportunity to reassure everyone that I am still in Japan, and working very hard with the support of different parties to find a solution to our recent issues. Furthermore I would like to kindly ask that people refrain from asking questions to our staff: they have been instructed not to give any response or information. Please visit this page for further announcements and updates. Sincerely, Mark Karpeles


Dear MtGox Customers, In light of recent news reports and the potential repercussions on MtGox’s operations and the market, a decision was taken to close all transactions for the time being in order to protect the site and our users. We will be closely monitoring the situation and will react accordingly. Best regards, MtGox Team

ここまで,日本経済新聞をはじめとして,Mt.Goxのシステムトラブルは大手メディアは一切報じてこなかった.しかしここへ来て,やっと報道各社が飛びついてきたようだ.

ビットコイン急落 米検察が捜査着手、米紙報道 大手取引所が取引停止 2014/2/26 10:30 (2014/2/26 12:54更新)

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2601A_W4A220C1EB2000/ nikkei20140225

ビットコイン取引所大手停止、投資家の警戒が背景  2014/2/26 13:20

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2601R_W4A220C1EB2000/ ロイターが伝えるまで、日経は動かなかった.もちろん日本の金融監督庁なども動いていない.写真は渋谷の前で座り込む外国人風の方.おそらくFacebookで呼びかけている人だと思われる.

日銀の石田委員、仮想通貨「規制、政府が適切に判断」 2014/2/26 15:46

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFL260S3_W4A220C1000000/

座り込んだりテレビ取材受けてとっても楽しそうなFacebookでのBitcoin東京在住の会の人たち

https://www.facebook.com/groups/331016600320849/

MtGOXが突然閉鎖 数年で74万BTC盗難され預かり資産を喪失か

(楠正憲国際大学GLOCOM 客員研究員)

http://bylines.news.yahoo.co.jp/kusunokimasanori/20140225-00033012/
ちょっとまだ事態の全容が明かされたわけではないので「盗難」と表現するには難があると思う.Mt.Goxが金融なりITなり個人の資産を扱うに不誠実な態度であるかどうかの瀬戸際であるし.例えば,悪意のあるトランザクションを作ることで,キャンセルできることを「盗難」の呼ぶのであれば,それを停止したり,吊るし上げることが出来る立場に居たのは他でもないMt.Goxだから.一方では,額面が額面だけに,払い出しに応じることも難しいかもしれない.一般的な個人資産を預かる金融なりITなりの企業に必要なディスクロージャーがされていたかどうか,という点でも微妙なところ.都合のいいときは銀行・証券っぽくふるまい,都合が悪くなるとBitcoinは金融業ではない,と言い放つ可能性が残されている.

ビットコインはこれからどうなるのか

マクロで見ればBTC Chinaの流れとMt.Goxは同じなのかもしれない.しかしおそらくMt.Goxは不祥事であり,盗難事件でもサブプライムローンによる連鎖倒産でもない.Mt.GoxはBitcoinシステムにおけるトランザクションの正しさに疑問が出てくるようなシステムを扱っている時点でもっと早く手を打つべきだった.格闘ゲームで表現すれば「ガードキャンセルができるのに,使わないで勝とうという方がおかしい」というところだろうか. 実際には単一市場ではないのが救いだろう,という楽観的な視点もある.他の取引所各社も早急に対策するべきだ.しかし,ここでも人間の欲がBitcoinの邪魔をする.戦場を失ったチャイナマネーの次のターゲットは常に行き場を探している.この数週間でMt.Goxは「引き出しできない→閉じたマーケット」を作ることで事態を収拾させようとしたが,一方で,世界のBTCのレートから5倍近い安値になってしまった.超ポジティブシンキングで表現すると「日本のMt.Goxでは世界で最も安くBitcoinが買えるんだってよ!」ということで,世界中のBTCバイヤーがここに集まって資金投入してしまった可能性もある.ここからどうやって市場のレートまで戻すのか,普通に考えると,このまま他のシステムに資金の払い出しをすると,世界のBTC市場が大暴落を起こすことになる.もし無事に資金を引き出せたとして,このあとに狙われる取引所はドルを扱うBTC-Eと英国を基盤にするBitstampだと思う.

政府による規制は意味があるのか

「政府による規制」はどうなんだろう,あまり意味がないように思う.
クラウドファンディングも[公式に認められそう](http://www.nikkei.com/article/DGKDASGC2500Q_V20C14A2EE8000/)だし,税金が取れるかどうか,というラインは重要かもしれない.
結局は個人資産の可処分所得なり,非課税所得なりだったわけで,これが金融業だとか金融監督庁とかが扱う案件なのかというと,規模的にも内容的にもお粗末すぎる.[ジェイコム株大量誤発注事件](http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%A0%E6%A0%AA%E5%A4%A7%E9%87%8F%E8%AA%A4%E7%99%BA%E6%B3%A8%E4%BA%8B%E4%BB%B6)のような扱いでいいように思う.そもそもBitcoinを取り締まるなら,その算出にかかわる仕組みが問題になるべきで,他のCryptocoin,例えばLitecoinやNamecoin,ホビーでやっているモナーとかも取り締まる必要がある.さらにいうとSUICAや楽天Edyだって規制対象になるかもしれない.

「悪貨は良貨を駆逐する」というが多分そういうことが起きると思う.

物事の本質はどこにあるのかというと, ・Bitcoin には需要がある おそらく途上国や紛争国,銀行が駄目すぎる国など非基軸通貨に利益が大きい ・日本の経済状態には向いていない可能性が高い 日銀が破綻して円が大暴落するとかいうシナリオでもない限り,日本で給料をもらっている人がBitcoinに投資するメリットはさほど高くはない,リスクの方が高い. ・平和に採掘&利用している人がかわいそう  ・暴落させるのはシステムと人間の欲望,トリガーを引くのは外部の判断 Appleにしても中国政府にしても,ちょっとしたことで暴落します. そんなわけで,Bitcoinは弱点だらけの「悪貨」だと思う.でも「良貨を駆逐する」シナリオもないわけではない.というかその流れは始まっているのではないか. 例えばチャイナマネーの中でもBitcoinシンパのマネーはもう既に,元には戻せなくなっていて,このあと,円に戻すのも難しくなっていく.さらに,基軸通貨に戻すのが難しくなれば,「駆逐する」という状態はたしかにおきうる.どこかのタックスヘブンエリアでBTCと現実通貨への変換が行われるようであればリゾート地として流行ること間違いないだろう.そこがSecondLifeでないこと祈るばかりだが. 実際に被害を受けた人も楽しんでやっているのではないだろうか. 私も「笑えるレベル」の可処分所得なのでBlogのネタにできるのだけど. しかも元からゲーム課金と変わらない扱いなので,被害とも思っていない. 年金とか退職金を突っ込んだご老人とかがTVの前で怒鳴ったりしないことを祈る. 多くのこの手の個人投資被害と違って,Mt.Goxの場合はUIが英語で取っ付きづらいので,そういうお客さんは少なさそうなのが救いであるが.

Bitcoinは炎上するたびに強くなる「炎上通貨」と名付けたい

まだ事態は全然収束していないので,これからも更新したいと思う.

2014/2/26 以降の更新

ロイターが特設ページを開設 https://twitter.com/Reuters_co_jp/status/438593178547912704 Mt. Goxの退場はもっとまともな第二世代のBitcoin起業家の時代を開く (KIM-MAI CUTLER 2014年2月26日) http://jp.techcrunch.com/2014/02/26/20140225mt-gox-demise/ 米検察当局、複数のビットコイン業者に召喚状=関係筋(ロイター・2014年 02月 27日 00:48 JST) http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJEA1P00920140226 Mt.Gox倒産?で33ビットコイン(トータル100万円)が消えた件 http://www.kankeri02.com/btc_bitcoin_mtgox 失った金額はでかいけど,清々しい感じが似ている.出来たお人である.海外企業を目指すのであればこれぐらいの気持ちはあってもいいと思う.でも,一時期のMtGoxがバブル過ぎたので,買い増ししている時点で,直感的に予測できたレベルの被害なのかもしれない. Mt.Goxが民事再生手続を申請 (2014年02月28日 19時05分53秒) http://gigazine.net/news/20140228-mt-gox-minjisaisei/ マウントゴックスが経営破綻=仮想通貨の私設取引所-顧客のビットコイン「全て消失」(時事通信 2014/02/28-23:45) http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2014022800855

債権者数は約12万7000人で、うち日本人は0.8%という。同社は専門家に原因究明の調査を依頼している。問い合わせはコールセンター 03-4588-3921 で、月~金曜日の午前10時~午後5時に受け付けるとのこと。

って日本人1000人ぐらいしかいないってこと? ■2014年2月28日に民事再生手続開始について公式サイトで告知.

平成26年2月28日 各  位 東京都渋谷区渋谷2丁目11番5号 株式会社MTGOX 代表取締役 カルプレス・マルク・マリ・ロベート 民事再生手続開始の申立てに関するお知らせ 当社は,本日,東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立を行い,受理されました。また,裁判所からは,当社が債務を弁済すること,資産の譲渡をすること,資産について担保設定をすることを禁止する保全処分,当社の資産に対する債権者による強制執行を包括的に禁止する命令,監督委員による監督を命ずる監督命令,調査委員による調査を命ずる調査命令を受けておりますので,下記のとおり,お知らせいたします。  このような事態となり,ユーザーの皆様,その他関係各位の皆様に対しまして多大なご迷惑とご心配をおかけするところとなり,誠に申し訳なく,深くお詫び申し上げます。  当社は,裁判所の上記の命令を完全に遵守していきますので,今後財産はきちんと保全されて参ります。 記 1. 当社の財務状況と申立てに至った経緯及び理由 1. (1) 現時点で認識している当社の財務状況は以下のとおりであり,債務超過の状況にあると判断しております。
資産総額      3,841,866,163円
流動負債総額    6,501,119,371円
2. (2) 当社の流動負債が増大した背景には,ビットコインの消失,預り金の消失という原因が考えられ,これについては,専門家による調査を依頼する等して真相の解明に全力であたります。申立の契機となったトラブルについては,以下のとおりです。平成26年2月初め頃,ビットコインのシステムのバグを悪用した不正アクセスにより,ビットコインの送金(ビットコインの引出)が正常に完了しない取引が増え,また,かかるバグを悪用した不正アクセスにより,ビットコインが不正に引き出されている可能性があることが判明しました。 その後,当社の調査によって大量のビットコインがなくなっていたことが分かり,正確な状況はいまでも判明していないものの,平成26年2月24日頃までに,ユーザーの取引履歴上のビットコイン保有高であるおよそ75万ビットコイン,及び,当社自身の取引履歴上の保有ビットコインである約10万ビットコインのほぼ全てがなくなっていることが判明しました。当社は,なくなったビットコインは上記のバグが悪用により盗まれた可能性が高いと考えており,現在,刑事告訴の検討,手続を専門家に依頼しております。 また,同月24日,ユーザーからの現実の預り金の総額と,かかる預り金を管理している金融機関への預金残高の総額に多額の齟齬があり,預金残高が大幅に不足していること(金額は調査中であり変動する可能性が高いが最大約28億円程度)が判明しました。   当社は上記問題の原因は現在調査中ですが,第三者によるハッキングによる被害を含めて,複数の原因があると見込まれるため,原因究明のためには過去の膨大な取引を調査する必要があります。そのため,現時点では,問題の原因はおろか,なくなったビットコインの総数や預り金残高に対して不足している預金残高の額も確定できておりません。 当社は,上記のビットコインの消失及び預り金残高と預金残高の齟齬が発覚したことから,平常の事業運営が困難であると判断し,同月25日の昼頃(日本時間)に当社のサイトへのアクセスを全面的に停止しました。 3. (3)被害届の提出ないし告訴状の提出に関しては,既に専門家に依頼し,調査・検討を開始しています。そして,適正な刑事処分が行われ,被害回復も図られるように努力しています。 また,当社は,日本に限らず,本件に関する捜査や関係各官庁の調査等には,全面的に協力してまいります。 債権者の皆様に出来る限り高い弁済を行うためにも,ビジネスを続けることができる可能性を探ることが必要であり,再生手続を選択致しました。 また,裁判所の監督下で法的倒産手続を通して,説明義務を尽くしながら再建の努力を行っていくことが,当社のためにも,ビットコインの業界が健全に発展していく上でも必要なことと理解しております。 今後,債権者の皆様にできるだけ弁済をできるように,事案の究明,被害の回復,ビジネスの回復に努める所存ですので、当社の民事再生手続にご理解,ご協力を賜りますようお願い申し上げます。 2. 申立ての概要 1. (1)申 立 日 平成26年2月28日 2. (2)管轄裁判所 東京地方裁判所 3. (3)申立代理人 ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業) 弁護士 山本英幸,同 末冨純子 弁護士法人 淀屋橋・山上合同 弁護士 四宮章夫,同 川井一将 4. (4)監督委員 長島・大野・常松法律事務所 小林信明 弁護士 5. (5)調査委員 同上 6. (6)事件番号 平成26年(再)第12号 再生手続開始申立事件 3. 本件に関するお問い合わせ先について 当社は,本件に関するお問い合わせ先として,以下のとおり,コール・センターを設置いたしますので(平成26年3月3日(月)開通の予定です),当社に対するお問い合わせがございましたら,以下のコール・センターまでお電話いただきますようお願い申し上げます。電話番号  03-4588-3921(日本語対応) 電話番号  03-4588-3922(英語対応) 受付時間  月曜日~金曜日 午前10時~午後5時なお,監督委員・調査委員の事務所へのお問い合わせはお控えいただきますようお願い申し上げます。 以上
1. [Translation from the Japanese] February 28, 2014 To anyone concerned Mark Karpeles Representative Director MtGox Co., Ltd. Shibuya 2-11-5 Shibuya-ku, Tokyo ANNOUNCEMENT REGARDING AN APPLICATION FOR COMMENCEMENT OF A PROCEDURE OF CIVIL REHABILITATION MtGox Co., Ltd. made today an application for commencement of a procedure of civil rehabilitation (minji saisei) at the Tokyo District Court. This application was accepted on the same day. Further, MtGox Co., Ltd is under several orders issued by the Court : a preservative order prohibiting it from paying its debts, transferring its assets or establishing security over its assets, an order establishing a comprehensive prohibition of forced attachment of its assets by its creditors and a supervisory order ordering supervision by a supervisory committee. In consequence, MtGox hereby informs you as follows. We first express our most sincere regrets and apologies for this situation and for causing so much inconvenience to all our users and other interested parties. We will fully respect the above orders and maintain our assets with all the necessary care. 1. Financial situation, reasons and timeline leading to this application 1. (1) As of now, the liabilities of MtGox Co., Ltd exceed its assets and its financial situation is as follows:
Total amount of assets 3,841,866,163
Total amount of current liabilities 6,501,119,371
2. (2) The increase of current liabilities may be linked to a loss of bitcoins and customer funds. These are now investigated by an expert and all efforts are made to discover the truth. This application was prompted by the following troubles:At the start of February 2014, illegal access through the abuse of a bug in the bitcoin system resulted in an increase in incomplete bitcoin transfer transactions and we discovered that there was a possibility that bitcoins had been illicitly moved through the abuse of this bug. As a result of our internal investigation, we found that a large amount of bitcoins had disappeared. Although the complete extent is not yet known, we found that approximately 750,000 bitcoins deposited by users and approximately 100,000 bitcoins belonging to us had disappeared. We believe that there is a high probability that these bitcoins were stolen as a result of an abuse of this bug and we have asked an expert to look at the possibility of a criminal complaint and undertake proper procedures. On the same day (24th), we found out large discrepancies between the amount of cash held in financial institutions and the amount deposited from our users. The amounts are still under investigation and may vary but they approximate JPY 2.8 billion. We are investigating the causes of these problems. Since there are probably a variety of causes including hacking by third parties, we need to investigate a huge amount of transaction reports in order to establish the truth. As of this date, we cannot confirm the exact amount of missing deposit funds and the total amount of bitcoins which disappeared. Once we discovered that bitcoins had disappeared and the discrepancies between cash funds and deposit balances, we judged that it would be difficult to continue our activities normally and we therefore closed our site at noon on the 25th (Japan time). 3. (3) Regarding the filing of a complaint or damages report, an expert has been mandated and investigations have started. We will make all efforts to ensure that crimes are punished and damages recovered. Further we will fully cooperate with inquiries from authorities and investigations related to this matter, in Japan or overseas.In order to increase repayments to our creditors, it is necessary to explore the possibility of having MtGox Co., Ltd. continue its business. This is why the civil rehabilitation procedure has been chosen, Rebuilding MtGox Co., Ltd under the supervision of the court in a legally organized procedure while giving proper explanations will not be for the sole benefit of the company but for that of the whole bitcoin community. All efforts will now be made to restore the business and recover damages to repay debts to creditors. We hope for the understanding and cooperation of all. 2. Outline of the application 1. (1) Application date February 28, 2014 2. (2) Jurisdiction Tokyo District Court 3. (3) Counsel of applicant Baker & McKenzie (Gaikokuho Joint Enterprise) Attorney-at-law Junko Suetomi Attorney-at-law Yamamoto Hideyuki Yodoyabashi & Yamagami Legal Professional Corporation Attorney-at-law Akio Shinomiya Attorney-at-law Kazumasa Kawai 4. (4) Supervisor Nagashima Ohno & Tsunematsu Attorney-at-law Nobuaki Kobayashi 5. (5) Investigator idem 6. (6) Case no. 2014 (sai) 12Civil rehabilitation commencement application 1. Contact information A call center has been established to respond to all inquiries. The call center is planned to start on March 3, 2014\. All inquiries to MtGox Co., Ltd. should be made to the following telephone number: Telephone number   +81 3-4588-3921 (in Japanese) Telephone number   +81 3-4588-3922 (in English) Working hours   Monday to Friday 10am to 5pm (Japan time)Please refrain from contacting the office of the supervisor/investigator. --- 電話サポートは週明けの3月3日からであるが,当然つながらない状態が続くだろう. Mt.Goxは極力顧客に対して,誠意を尽くそうとしているようにみえる.実際,最後の方は1ヶ月遅れであるが入金もされていた. 盗まれていることを追いかけるのに時間がかかりすぎた.口座開設のころから待たせ過ぎではあったのだが. ところで,Mt.Goxに協力していた銀行はジャパンネットバンクだけであったが,このあたりは金融監督庁は指摘したりはしないのだろうか. --- 2014/3/4追記 https://twitter.com/o_ob/status/440686579137265664 https://twitter.com/o_ob/status/440687107032371200 https://twitter.com/o_ob/status/440687710693380096 3/8追記 https://twitter.com/o_ob/status/441795822103961600 電話サポートに電話してみたらあっさりつながった.カスタマーサービスの会社に委託しているようで「裁判所(東京地裁)が通知しているからHP見てね」という情報のみ.これは債権者と名乗る人々が証拠書類などを漁ったりするのを避け,裁判所による保全措置が取らているようです.前例がないので時間がかかるとか.被害者の会などはそれぞれ法律の専門家を立てて,組織的にアクションすべきですね. ### Mt.GoxによるPress Releases & Announcements: * 2014-03-04: [包括的禁止命令主文の通知](https://www.mtgox.com/img/pdf/20140304-announcement.pdf) ([Comprehensive Prohibition Order Judgment Announcement](https://www.mtgox.com/img/pdf/20140304-announcement.pdf)) * 2014-03-03: [民事再生手続に関するよくあるご質問に対する回答](https://www.mtgox.com/img/pdf/20140303-qa_jp.pdf) * 2014-02-28: [民事再生手続開始の申立てに関するお知らせ](https://www.mtgox.com/img/pdf/20140228-announcement_jp.pdf) ([Announcement Regarding An Application For Commencement Of A Prodedure Of Civil Rehabilitation](https://www.mtgox.com/img/pdf/20140228-announcement_eng.pdf))