https://twitter.com/o_ob/status/264724491194753024 というつぶやきをしたのだけど、詳細解説しておきます。このアーティクルは宣伝目的ではないですが、製品画像がたくさんありますので、Amazonリンクが張ってあります。 以下、国内の代理店提携を行なっていると思われるアロー・ユーイーイーシー・ジャパン社のWebサイトより。 http://www.arrowuec.co.jp/article_26.html DisplayLink社は英国ケンブリッジを本社とするビデオ処理のチップメーカー。 台湾かどっかの会社かと思われているが(チップを作っているのはそうかもしれないけど)、軽くAmazonを「DisplayLink」のキーワードで検索してみると結構な会社が採用していることがわかる。 Logitec ディスプレイアダプタ USB Full HD対応 LDE-WX015U Logitec ディスプレイアダプタ USB Full HD対応 LDE-WX015U BUFFALO USB2.0用 ディスプレイ増設アダプター GX-DVI/U2B BUFFALO USB2.0用 ディスプレイ増設アダプター GX-DVI/U2B I-O DATA USB接続外付グラフィックアダプター 「USBグラフィック」 デジタル&アナログ対応モデル USB-RGB/D2 I-O DATA USB接続外付グラフィックアダプター 「USBグラフィック」 デジタル&アナログ対応モデル USB-RGB/D2 他の製品でラトックシステム社などのUSB-VGA/DVI/HDMIや、珍しいところではUSB接続のモニタやプロジェクタなどでもドライバを発見することができる。 上のBuffaloのGX-DVI/U2Bなどは最初は癖があるなーと思っていたけれど、長年使っていると一番安定している。ドライバは本体内に組み込まれているのでダウンロードすら不要だし。 DisplayLink社のドライバは昔は多数台接続でブルースクリーンが出るなど大変だったけれど、最近ではエンジニアリング部分はかなりしっかりしているし、商品開発の目の付け所が素晴らしい。 例えばグリーンハウス社の「GH-USB-WD」や類する製品は無線でDVI/HDMI接続できてしまう。USBキーのようなサイズでこんなことが出来るのがすごい(USB本体は結構熱くなるが)。 http://www.green-house.co.jp/products/pc/businesstool/presenter/gh-usb-wd/ グリーンハウス USB/DVI ワイヤレスドック GH-USB-WDクイックサンプロダクツ USB/DVIワイヤレスドック EZR601WD 他にも「iPadをPCの外付けディスプレイにするアプリ」なども無償で配っていたりする。 http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/win2ktips/1398displink/displink.html

技術があふれているから、こういう普通の会社がやらないことをやる余力があるのだ。 使う側としては、「DisplayLink社のドライバ気持ち悪い」と思わなければいいのだ、昔はひどかった頃もあるけれど、最近の製品についてくるものは本当に便利で安定している。
そしてHDクラスのレンダリングがUSB2.0の帯域で処理できてしまうとなるといろいろやれることも変わってくる。

2012年Q2に発表された新製品「DL-3000シリーズ」チップは世界初, USB3.0をサポートしHDの(1080p)が2画面処理できるスペックがあるようだ。 以下プレスリリースより抜粋。 http://www.arrowuec.co.jp/article_64.html ・仮想グラフィック技術によるUSB3.0グラフィックコントローラ ・USB 2.0, 3.0のコントローラを内蔵しHDMI, DVI, VGA DACおよびギガビットイーサネット等の機能を備える 【用途】 ・汎用ドッキングステーション、USBモニター、PC-TV接続アダプタあるいはゼロクライアント端末などの製品 ・ノートブックPCに1080p解像度のモニターをUSBプラグ&プレイで簡単に2台接続できる 「DisplayLink DL-3000シリーズでは、新アーキテクチャを採用した圧縮ドライバーDL 3との組み合わせで、USB3.0の5Gbps転送速度をフル活用するもので、既存の仮想グラフィック性能に対し10倍高速化するものです」とある。画質劣化が見えないので、内部の仮想グラフィックスとUSBパケットの転送速度が重要なのだろうな。 【DL-3000シリーズの特徴】 ・シングルチップで、フルHD解像度(1920x1080)、2画面表示可能 ・HDビデオおよびHD上位グラフィックス対応、HDCP2.0サポート ・マルチチャンネルオーディオ機能搭載 ・ギガビットイーサネットワーク機能搭載 ・多様な表示環境に対応(Display Port,VGA DAC,DVI,HDMI) ・DisplayLink USB2.0製品との下位互換性を維持 ・USB2.0及び3.0でのバスパワー駆動サポート ・ウィンドウズドライバーサポート(XP,Vista,Windows7,MultiPoint Server2010等) 【DL-3000シリーズでの新しいアプリケーション】 ・デュアルヘッド・ドッキングステーション又はアダプタ ・PCからTVへの接続用USB-HDMIアダプタ ・マルチディスプレイノートブック用USB-DVI,VGA又はDisplay Portアダプタ ・USB3.0モニター付きドッキングステーション ・有線/無線USB3.0モニター ・USBバスパワー駆動モバイルモニター このDL-3000チップが搭載されているラトックシステムから8月に発売されている「REX-USB3HDMI-DH」USB3.0/2.0デュアルヘッド・ディスプレイアダプタは本当に素晴らしい。 <製品販売価格に開きがあるので3つ紹介> ラトックシステム USB3.0/2.0デュアルヘッド・ディスプレイアダプター(HUB搭載) REX-USB3HDMI-DHラトックシステム USB3.0/2.0接続 HDMIディスプレイアダプター(2ポート) REX-USB3HDMI-DHラトックシステム USB3.0/USB2.0 ディスプレイアダプター REX-USB3HDMI 実際にノートPCで試してみているのだが、本当にUSB接続で3つのモニタがHD級の解像度で接続できる。 ノート本体はIntelHD、デュアルヘッドにHDMIで接続したモニタはHD以上。 3画面同時レンダリング   20121104-003603.jpg 実験は「2x3D」のXNA版。シェーダーを使っているのですが、HiDefドライバではなく、Reachドライバでレンダリング。一番右のディスプレイが1920x1080で真ん中が縦900、左が1024x768である、だいたい幅は3K弱ある計算のスクリーンショットで、これを縮小しています(さすがにいろいろ見えてしまうので)。フレームレートは15FPS強といった感じなので、これからチューニングですが、おそらくディスプレイそのものの解像度を下げれば実用レベルで行けそうな感じ。 DirectX、OpenGLもサポートしているとはパッケージに書いてあるけど……という製品に何度となく泣かされてきた私ですが、そろそろ信じていいものも出てきていることが分かりました。 しかしすごい時代になって来ましたねえ。このチップが普及すれば、アーケードゲームやデジタルサイネージのレンダリングPCなどは、シンクライアント化も可能なのではないでしょうか。無線化などの製品群もありますので、こっち方面も期待です。 今後もDisplayLink社の動向が気になります。本気で。