設営終了

移動遊園地どころの騒ぎではないのが、自分のデモ。
Laval Virtualにはちょっとした「日本人街」ができあがった。
日本のIVRC学生作品「INVISIBLE」「SplashFishing」「球魂」を中心にNAIST井村先生、TITECH「kobito」、筑波大「Haptic NOH trainer」、東大「KHRONOS PROJECTOR」などが展開している。
もちろん、私のブースも今年はばっちり動いてるぜ!!
…と言えればいいんですが、ええ動いてますよ、かなりしっかりと。
新作のゲーム「AceSpeeder2」のジョイパッド版とモーション入力版が並んで展示されています。
実はこれは展示のようであり、実験でもあります(詳細はまた今度、バイアスかかるし)。
それにしても、今日は合計6チームの電源アダプタがふっとんだ。
秋月のスイッチング電源は去年私もふっとばしたが、さすがに6チームともなると(そのうちKHRONOSは6個同時に飛ばした!)おそるべし中国製品。きっと日本以外の電源では試してないんだろうな。みんなちょっと考えてみてほしいんだけど、100Vと110V、220Vと240Vではそれぞれ10%近くの入力電圧の誤差があるわけで、さらにいうと街の電源に比べて、展示会の電源はもうちょっと雑なはず。もし、電源コンバータの出力に自動出力検出と、スイッチング電源に自動入力電圧検出機構がついていたら…?ちょっと大き目の突入電流などで安物のスイッチング電源が共振?を起こして、コンデンサやヒューズが飛んでしまう例がよくあります。簡単に言えば電源コンバータにアダプタをつけるのはよくない、ということです。もちろんPCのように高級な電源アダプタを使っていればいいのですが、それでも高容量が必要だとまた問題がおきます。一番いい方法は、事前に電源仕様を(電圧・電流・プラグ形状)を調べて、現地の電気店でアダプタを入手することです。もっといい方法はUSBから電源をとるぁ��とです。
そんなこんなで、街のラジオ店「RADIOLA」も在庫切れ。運良く、「SUIRIN」の買出しに付き合ったときにカルフールに高容量電源コンバータが売っていたのがラッキーだった。勝手知ったるJAIST木村君(先月までLavalに短期留学していた)に買出しをお願いし、皆さん事なきを得ました。
まあおかげで私の展示準備が本格開始できたのは夜の22時過ぎ。それでも4時間で片付いたのだからいい方ですね。
さて、あと7時間で展示開始です!
この手のレポートはBlogとLaval Virtualコミュでまとめていきたいとおもいます。
http://akihiko.shirai.as/
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=6290994&comm_id=608707

移動遊園地

Laval Virtualの準備が忙しすぎて、まったく遊ぶ余裕がないのですが、移動遊園地が来ています。
Laval Virtual開催期間中もいるといいのですが…多分この日曜日で去ってしまうでしょうね…。
「移動遊園地」と聞くとまるで陳腐なサーカスのような聞こえ方をする人もいるかもしれませんが、フランスの移動遊園地は非常に高度です。
むしろ、「飽きる運命にある設営型娯楽」を継続的に産業にするための重要なテクニックなのではないかと思います。
今回は『え、これ移動なの?』というものだけ、特にすごいものを紹介しておきます。
・移動カジノ

・移動ライド(お化け屋敷)

・移動ジェットコースター

他にも、移動お化け屋敷とか、移動ゴーカートとか、移動大観覧車とかもあったりしますが、それはまたの機会に。

街がラバル・バーチャル一色に

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バーチャルリアリティ(VR)というテクノロジーにネガティブな誤解を持っている人には信じられないことかもしれないが、私の住んでいるLavalはVRが盛んな土地なのである。
市長は元フランス研究省長官で、VR研究開発支援、VRを使った町興しを何年も継続してきている。
もちろんそれは奇天烈な科学技術だけではなくて、「Laval Virtual」を通した市民の理解と協力、という点が非常に大きい。
ただの「びっくり映像ショー」であれば、数年で飽きられてしまうわけであるのだが、市民に誤解を与えず、また日々進化するリアルタイムグラフィックス、インタフェース技術、立体視、触覚、バーチャルキャラクター、VR世界遺産保護、メディアアート作品、etc…アートや文化に理解があるフランス人というステレオタイプ以上の調和がここにある。
テクノポールを中心にした、教育機関、研究所、制作会社、学生の連携。日本で言えば“産官学”の一言で、何も生み出さないのだが、そこに学んだ成果が、この来週から始まる「ラバルバーチャル」でもある。なんといってもこのイベントが8年も続いているのがえらい。
さて、街は先々週から”Paques”、復活祭・イースターで盛り上がっている。子供がいる家庭では、卵やショコラのおもちゃを庭に隠して探す遊びをしたり、街の広場では移動遊園地が来ていて、大変な盛り上がりになっている。
そんな最中、街のVR関係者は一年で最も忙しい時期を迎えていることになる。普段徹夜なんて遊び以外にしないフランス人が、目の下にクマを作ってがんばっている。「Cava?(元気?)」という挨拶も、いつもと違うバリエーション。
昨日は研究所の移動可能CAVEディスプレイ「SUS CUBE」が解体、運び出されていた。さらっと「移動可能」とか書いていますが、普通CAVEディスプレイは一度設置すると動かせません。これを毎年、この時期にやっているのだから、すごい。
さらに、今日ぐらいから、街中の広告がLaval Virtualになりました。写真はバスの中から見た中心街の橋。古城をバックにした看板もあったので、もっといい写真を撮ってこようっと。。。。
あとはすべての市営交通TULのバスの背面広告がLaval Virtualに。街のバスセンターではどのバスにもこの広告がついているので、ちょっとおもしろいです。
かく言う私は…大量にやってくる日本人の発表者、教授の皆さんの対応との「合間に」デモの準備をやっていると言う感じです。
新作1本、更新1本で、新作のほうは80%ぐらいの出来、更新「RoboGamer3」のほうは、5割というところ…やばいです。
http://www.laval-virtual.org/

 

修羅場の「しゅ」

どっぷり開発中。
AS2は木村君にちょっと手伝ってもらって、クラスとHLSLの統合がより進んでます。
ここんところたくさんのアプリ向けに画像認識をHLSLで書く機会が多かったのですが、コードが整理されていないので有用な試験コードもほぼゴミのようにほったらかし。今後は少しは再利用が進むと思われます(まだまだ課題は多いけど)。
新しいカメラ位置は結局、"頭部背面”という位置になりました。
大きく変わったわけではないので、コードの流用はできますね。
いまCPU側の地味なコードを書いているところです。
さっさと終わらせられればいいんだろうけど、結構こういうのが時間かかってしまいます。
なお、HLSL内でifやforを使ってピクセルカウントしてみましたが、はっきり言って使えたものじゃない遅さです。
おそらくパイプラインの数を超えないような処理の書き方をすれば速いような気がします。ルックアップなどには使えるかもしれない。先例あるし。
CPUロックでカウントは、ボトルネックを作るし、制約も多いんだけど、実は用途がはっきりしていれば、ちょっとした高速化もできることを発見。とりあえず品質ほぼそのままで軽く2倍速にはなりました。
なんだかまったり書いていますが、昼間から体の調子が悪くて、鼻水は止まらないのです。研究室のソファに倒れたまま、気がついたら深夜帯に突入していました。
残りの時間とやることを数え始めると、寒気がします。
やはりメール対応は1日2時間以下にしたいところです…。

途中経過

10時間ほど格闘して、未対応メールは100ぐらい減った。
まあ完全にメール見てなかったわけではないので、クリティカルな遅れをもったメールはほとんどないだろう…(あったらゴメン、すぐ連絡ください)。
AS2のUI部分のプログラミングを開始している。
この手の作業を始めるときにはソースの整理とか、気になるところの直しから入りつつ、ソースの全体を把握していくのが早いので、そこから手をつけているので亀の歩みもいいところだけど。
しかし、カメラ位置について、ものすごーくいいアイディアが浮かんでしまった。
このカメラ位置を実現に移すと、過去のソースはゴミになってしまう…が、ロバストネス(適応性)、安定稼動を考えると非常に魅力的な方法…。
うーん、どうしたものか…!
とりあえずソース分けて開発進めるか…。

携帯で3Dガンダム

とあるマイミクさんのお仕事紹介。
機動戦士ガンダム 3DオペレーションII(宇宙編)
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/28792.html
3D戦略アクションゲームでございます。
SDじゃないんだよー。
お疲れ様でございました。
同時制作のAceSpeeder2の修羅場とちょうどぶつかったので、一瞬とんでもない極修羅場状態でしたが、無事リリースできたようでめでたいです。

通常業務復帰

怒涛の出張ウィークが終わりました。
今日からLaval Virtual準備でまた修羅場になると思います。
http://www.laval-virtual.org/
・AceSpeeder2特別版の仕上げ
・RoboGamer3の仕上げ
・ReVolutionの準備手伝い
・金曜日のエンタテイメントVR特集日&「日仏VR研究者・芸術家文化の違い」パネルトークの準備
…などなど…。
Blogは忙しい合間を縫って、Laval Virtual予告Blogっぽく書いていこうと思います。
とりあえずこの、200通近い未読メールをどうにかしないとなあ…。

特撮チェックすべし

日本のCGはNPR(ノンフォトリアリスティック・レンダリング)が強い、といわれてきた時期もあるけど、最近はそう一概に言えたものではないと思う。
まさに自分が去年まで働いていた分野でもあるのだけれど、
特にHD時代が「次世代」ではなく「現世代」になってから、フォトリアリスティック、TV向け、VFXのクオリティ向上は容赦ない(+リアルタイム、という研究をしていたわけですが)。
研究をしていたときに常々、このフォトリアリスティック&TV向け&VFXという集合の応用について悩まされてきたわけですが、最近ではNHKで円谷特撮の原点「WoO」をハイビジョン特撮ドラマとして制作したり、ちょっと状況が変わってきたようにも思います。
「生物惑星WoO」
http://www.nhk.or.jp/woo/
民放では以前から特撮ヒーロー、戦隊ものでハイビジョン合成が行なわれてきたわけですが、個人的には2D合成はもうAfterEffects,Premiereでゲロが出るほど作り/見飽きているので見る気が起きませんでした…が、戦隊シリーズではなく、シナリオは広井王子・レッドカンパニーが協力し、白組がVFXを担当している「魔弾戦記リューケンドー」は、ちょっとヤバいクオリティです(もちろんいいほう)。
「魔弾戦記リューケンドー」
http://www.tv-aichi.co.jp/ryukendo/cast.html
マイミクのたけぴょさんをはじめとするお母さん方にもとても評判のよいストーリー、「魔物→恐怖を与える→マイナスエネルギーを集める」というプロットは「絶対無敵ライジンオー」(サンライズ・1991年)に原点があることを注記しておきますが、ロケ地が気になる「あけぼの街」のノンビリ具合、豪華キャスト、どんなに暴れまわっても破壊されない街、謎と含みのあるシリーズ展開、特撮ファンが思わずクスっとしてしまう「大人のネタ」が随所にちりばめられており、一度は見たほうがよいと思います…じゃなかった、VFXのクオリティがまるでTVシリーズではありません。
おそらく白組が鬼武者3などで培ってきた、ミニチュア制作&HDR撮影&
vRay(じゃないかもしれないけど)によるGIレンダリングの成果が生かされているのではないかと察します。
逆を言えば、毎回「あけぼの町」で事件がおきるからこそ、完全な「あけぼの町」のミニチュアを作ることで、さまざまな光源(朝・昼・夕方・夜・暗黒)、さまざまな視点での映像が自由に作り出せるのでしょう。
また、サポート役のロボットが出てくるのですが、石の森正太郎シリーズだとつい「着ぐるみロボット」になってしまうところが、ほぼ完全にCGであるところがすばらしいです(もちろん着ぐるみショー巡業では着ぐるみでしょうが)。歩き方が「着ぐるみロボット」ではなく、「軽めのCGロボット」、そうちょうど、バーチャロンのように見えるのがちょっと残念ですが、アニメーションキネマティクスをすこし改良すればもっとリアリティが上がると思います。しかし、なんと言っても注目すべきなのは影や環境光への馴染み方ですね。CGキャラクタや、敵怪人の激しい物理攻撃(例えば鉄アレイが空から降ってくる…とか、やたらと光線に頼らない)、衝突時の煙などが、かなり緻密に計算されたカメラワークでヒーローと合成・共演されてます。
最後に映画「小さき勇者たち ~GAMERA~」を紹介します。
http://gamera.jp/
タイトルからすると、まるで「ミドリガメが集団で戦ってそう」な感じですが、かなり泣ける映画に仕上がっているそうです。
ガメラといえばもとからちょっとかわいい感じの怪獣でしたが、オリジナルのガメラでもミニラでもなく、その間ぐらい、ちょうどガンダムぐらいのサイズに最終的には育つようです。
ところでガメラ3のVFXを担当していた「デジタルエンジン」って今は解散してしまったんですよね?
どこがVFX制作したのか情報ありませんかねえ?
スタッフ公式Blog
http://blogs.yahoo.co.jp/totogametarou

FightNight3

先日、街の量販店で「FightNight3」の店頭デモを見ました。
XBOX360はサムソンの協力かHDの液晶モニタつきで店頭デモをしているので、他の機体に比べてクオリティが断然違います。
http://www.japan.ea.com/fnr3/
しかしちょっと前まで「『はじめの一歩』スゲー!!」とか言ってたわけですが、すごいことになってきましたね。
擬似っぽいけどHDRレンダリング、超ハイポリゴン人体、輝く皮膚表面、揺れる肉、飛び散る汗、ひしゃげる顔、ラッシュ時の衝突判定、etc…。
フランスの子供たちも夢中です。
やはりEA SPORTSのような、正面切ったフォトリアリスティックとスポーツはゲームとしての相性がいいですね。
PS2世代の格闘ゲームの作り方だと、事前につけたアニメーションの再生をいかにするか、その衝突検出をどうするか、という問題が多かったわけですが、動的ボーンのキネマティクス、その上のスキンが動的頂点で、さらにシェーダーもしっかりしてて、衝突判定までするという。しかもHDクオリティで。
日本のサイトを見てみると、CMもあるんだけど、これはスローモーションだし、本当の面白さはわからんだろうなあ…ぜひとも店頭で遊んでみて欲しいです。
なお操作系は初代ゲーセン版「パンチアウト」を彷彿とさせます。ぜひ、全身インタフェース&自己視点で遊んでみたいところですね。

ヨーロッパのゲーム関連カンファレンス(1)

現在、ベルギー、ブリュッセルにて欧州のゲーム関連カンファレンスに参加しています。
ヨーロッパ圏内でこの手のカンファレンスが開催されることはそれほど珍しいことではないのですが、特にCORDISというEC圏のIT関連共同プロジェクトの主催のシンポジウムであるのが参加の決め手でした。
詳細はこちら
“Game development technologies and networking”
http://cordis.europa.eu.int/ist/audiovisual/neweve/e/ws050406/ws050406.htm
そもそも、CORDISがこんなテーマを採択していること自体が驚きでもあるのですが、メインのテーマは「Network and Communication Technologies」のようです。しかし、会場にはかなり
幅広くのエンタテイメント業界関係者、IT業界、通信業界、学術系研究者が参加していました。
参加費無料、セッションもGDCのようなパラレルではありませんし、カンファレンスの規模としてはちょうどよいと思いました。
ちなみに会場には日本人はおろか、アジア人は私しかいませんでした。
以下、いかつか面白かったものを抜粋して紹介します。
オーストリア、ウィーンの「Sproing」というスタジオのHarald氏
 「Sproing」は、PC ,Console , Online gambling ,Interactive Tvなどで10年以上の経験がある会社。冒頭ではPCとコンシューマゲームプラットフォームの違いについて、ある種常識、ある種、必須の見解をまとめていました。
(引用)欧州ではPC市場はコンソール市場よりも大きいが、米国市場ではPCは徐々に縮小傾向。コンソールについては欧州には、Sony, Microsoft and Nintendoといったプラットフォームフォルダが
いない。つまり、欧州は開発機材を最後に受け取る土地ということだ。コンソールのよさは、プラットフォームフォルダが、コンシューマ(消費者)に対して強いアピールをして、保護されつつ、成長のある、統一市場をを巨額の投資をして作り出してくれるということだ。競争はより緩く、小売価格は安定している。消費者向けのテクニカルサポートは必要なく、全てのPS2においてコンパチビリティが保たれている。(引用終わり)
続けて、開発環境について、マルチプラットフォームの重要性を主張していました。
(引用)なぜ、マルチプラットフォームが必要か。開発コストと、顧客の期待は高まる一方、1プラットフォームで投資を回収するのは難しい。マルチプラットフォームを実現するには異なるアーキテクチャで動き、その詳細を隠蔽する役割がミドルウェアに求められる。ミドルウェアは絶対的な鍵になる。インハウスR&Dによって開発されるのが最善であり、デベロッパによって価値が付加される。中小企業は彼らのミドルウェアを全てのプラットフォームで動くよう面倒を見ることはできない。最も強大なミドルウェアプロバイダであったクライテリオン・レンダウェア(RenderWare,Criterion)は世界最大のパブリッシャであるEA(Electronic Arts)に買われてしまった。小規模な欧州ミドルウェアプロバイダの
みが存在するが、最重要顧客はUSであり、高価。つまり導入時の障壁がある。(引用終わり)
その後、3D、Physics、AI、Animation、Audioなどのミドルウェア、CriterionのToolsやプロダクションパイプラインツールなどの紹介を行なった。まとめとして、(引用)開発者は開発期間中にマルチプラットフォームを管理する必要が出てきている、またプラットフォームホルダーの異なるプロセスをまかなう必要がある。ミドルウェアは、高度なR&D投資が必要であり、クラス分けと受容がヨーロッパのゲームR&Dにおける課題と言える。高度なスキルと特化したスタッフによって提供される特殊教育プログラムが強化されるべきで、ゲーム開発者には時に学卒、修士卒、博士卒といった高等教育レベルが要求される。(これらの取り組みは)最重要のエンジニアリング課題であり、マルチプラットフォームをサポートする、ミドルウェア、ツール、R&Dサポートなど、既に存在するEU構造を活用すべきだ。欧州はゲーム業界における世界の牽引役になるべきである。(引用終わり)と締めくくった。