日仏連携

遊んでばっかりいると思われてもアレなんでメモ。
今日はドゥロショー教授、シモン、バレリー、草原先生、武田さん、稲見先生、高橋君らと日仏の今後の連携体制について話し合った。
日仏の学生の交換、こういったことは比較的簡単に出来るだろう。
両国にそれぞれサクラプロジェクト、エッフェルプロジェクトという修士以上の学生向けの交換留学プログラムがあるからだ。
問題はそこから先だ、今までのようにコンテストを通して国際交流するというのもよいだろう。
博士クラスの学生が現地の修士などの学生を指導して技術交流・共有をはかるというのも中長期的には効果があるだろう。
私の言い分としては、単にアゴ足つきでお見合いさせてすり合わせてもダメで、場合によってはお互いの国を大嫌いになることだって出来る。
お互いの国をお互いにリスペクトできるような利点を打ち立てなくてはならない、という点が主張点ではある。
この点に関して補足をすれば、日本の研究者は中長期的な観点での仕事が非常に苦手であると感じている。
特に工学系の学科はプロジェクトマネジメント系の座学や経験の量と回数が明らかに少ない、というか無い。
こういったメソドロジー、手法論は時間の無駄だからやらない、とか企業にはいってから学ぶからいい、というのが日本の常識だろう。
しかし、企業での経験というのは所詮は経験論、成功論なのであり、体系付けられた先人の知恵というものが欠けている。
KJ法のような問題解決手法がいまだに主流として企業内で教育されているのも、その層の薄さを物語っているように思う(しかも生かされてない)。
フランスは逆にメソドロジーとか哲学とかやりすぎなような気もするが、どこで終われるというタイプの学問でもないのが事実だ。
あとはフランス人は小さい会社であることを照れることはあっても恥じることは無い(ものにもよるが)、
しかし日本人は大会社を信頼する割りに自分の会社の大きさで身動きが取れなくなっていることを否定できない傾向がある。
これはVR技術のようなハイテクが、なぜいつまでたっても日本で一般消費者レベルのマスプロダクトとして具現化しないのか、という問題にかなり直結している。
フランス人は普及フェーズの研究を大学が企業とともにしっかりやることが慣習化している(スタージュのおかげでもある)、ただしどっかの製品を買ってきてダメだと判りながらも使い続けてどうにか結果を出そうとがんばってしまう傾向がある。
日本は逆に、企業とか具現化とかマスプロとか採算性とか無視して、いきなり既存製品を否定して、新製品とか新機軸とかを自作してしまったりする。
ゆえに基盤技術やデバイス層の充実に対して、コンテンツ層、アプリケーション層、デベロッパ層が非常に弱い。
IVRC学生の一部にはアプリケーション層がやたらと強い学生とかがいたりするが、そういう人は「これはよからぬ学問、研究にはならない」とはなから決めていたり、先生に言われていたりして、そこから先に自分がやりたい、突き詰めたいものが確実にあるにもかかわらず、二の足を踏んでしまったりすることが多い。
実はフランス人も先生に言われたことを全く疑わすにみょうちくりんな研究テーマを一生懸命やってたりもする。でもサイエンスというのは往々にしてそういうみょうちくりんな思いつき、思い込みを突き詰めることから生まれたりするからなかなか否定できたものではない。
そんなわけでお互いのミッシングピースを内国ではなく日仏に求めるというのは新たなステップなのかもしれない。
手法そのものについてはもっとつめていく必要があるが。
シモンとしては「そしてどこにどのようなゴールを設定するのか」という疑問がある。
それはなかなかいい質問だ。
ラバルの地に世界に燦然と輝くVRテクノロジーの金字塔となるパビリオンが打ち立てられればよいと思う。
そこに世界中の近しい野望を持った人々が作品や製品を展示するために集まってくる、
観客はお金を払う、メンテナンスも安定性も必要、それこそが技術であり研究になる。
そうでなくては世界は前に進まないし、いずれ朽ち果ててしまう。
しかしまあ
こういう話し合いができるのもIVRCのよいところだと思う。またちゃんとした席でやりたい。
特にドゥロショー教授は短期間の滞在で本当に大量の収穫を得ているように思う。